エアコンやオーディオといった快適系の装備は、走行性能にさしたる影響もなく、なおかつ道路交通法で定められているわけでもないのに、今やほとんどのクルマの搭載されている。では、こうした“当たり前”な装備といえば、ほかにどんなものがあるだろうか。今回は「10年前は存在しなかったが、現代では必需品!」となったアイテムをピックアップしていこう。
文/フォッケウルフ
写真/トヨタ、ホンダ、パイオニア、フォッケウルフほか
グラフ/ソニー損害保険会社「2021年 全国カーライフ実態調査」より
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■あおり運転対策として普及した【ドライブレコーダー】
昨今、カー用品業界はユーザーの節約志向や、コロナ禍による生活防衛意識の高まりから需要が伸び悩み、ひとり当たりの販売単価が下落しているという。新車で販売されるクルマの装備内容充実、品質向上によって消耗品の交換サイクルも長期化。ネット販売市場の拡大も低迷に拍車をかけている。そんな状況下でも、好調に売れ行きを伸ばしているアイテムといえば「ドライブレコーダー」だ。
純正ドラレコも多くのメーカーが用意している(写真はホンダ製)
ドラレコの販売が急伸した要因として、2020年6月に道路交通法の一部改正によって「あおり運転」に対して罰則が設けられ、その違法性が広く周知されたことが挙げられる。ソニー損害保険株式会社が行った「全国カーライフ実態調査」によれば、あおり運転の対策として効果があると思うものとして「ドライブレコーダーを設置する」という答えが73.9%を占めた。
多くの人がドラレコの必要性を強く感じているようだ
日本交通事故鑑識研究所が業務用として「Witness(ウィットネス)」を発売したのが2003年。2006年にはユーザー向けの商品が発売され、それから15年ほど経った現在の普及率はまだ50%未満だが、新車購入時に装着するユーザーも多くなった。今後は安全、安心を提供するアイテムとして、これからのクルマにとっての必需品になることに疑いの余地はない。
■カーナビアプリの進化とともに注目される【スマホホルダー】
これまで必需品だったカーナビに取って代わろうとしているスマートフォンの普及拡大に伴って注目を集めているのが「スマホホルダー」だ。文字通りスマホを固定するアイテムだが、今どきはスマホをカーナビ代わりに使ったときのウィークポイントを払拭するべく、充電機能を備えた製品も多くなっている。
カー用品店ではスマホホルダー売り場は大きな面積を占めている
取り付け位置や、走行中に操作しない、画面を注視しないといった基本的なことに注意して扱うのが前提だが、ドライブの利便性を高めるスマートフォンをより効果的に利用するための必須アイテムとして、道交法違反にならないよう保安基準に適合した製品を選んでほしい。
■【車中泊グッズ】で密を避けて旅へ!
10年前はいまほど盛り上がりを見せていなかった車中泊も、「バンライフ」という言葉とともにさらなる活況を呈している。車中泊しやすいクルマが注目され、より快適なバンライフを実現するためのアイテムが人気に。レジャーユースを想定した車種の場合、純正用品のなかに車中泊用のマットやカーテンなど、アウトドア派の琴線に触れるアイテムが多数用意されており、普段利用しているマイカーをアウトドア活動のベースに仕上げられる。
趣味性に特化したアイテムのため、筆者のような陰キャ・出不精のオッサンにとって、車中泊グッズは陽キャの承認欲求を満たすアイテム、陽キャのための必需品、などとうがった見方をしてしまうが(笑)、外出しつつも引き込もれるとか、密を避けて旅を楽しんだり、災害時の備えとして、車中泊グッズのひとつやふたつ、揃えておくのもアリと思ったりする。
折畳式のマットをひとつ積んでいるだけでも寝心地はまったく違ってくる
■近い将来の必需品となる【車載Wi-Fiルーター】
スマートフォンがカーライフにおける必需品となっているが、多彩なアプリを存分に楽しむうえではデータ通信量が気になるところ。そこで注目されているのが、車内でも自宅のようにWi-Fiを使えるようにするアイテムだ。
「車載用Wi-Fiルーター」と呼ばれるもので、既存のポータブルルーターとは異なり、文字通り車載に特化したものとしてクルマで過ごす時間を充実させるアイテムとして注目を集めている。アイテムの数はまだ少ないが、もっと便利で快適なカーライフの実現が、これからのクルマにとっての付加価値とされるなら、必需品になる可能性は大いにある。
自宅にWi-Fiがあるのは当たり前になってきたが、愛車の車内がそうなる日も近い!
車内でどれだけの時間を、どのように過ごすかは人によってさまざまだが、“クルマのオンライ化”によって車内のエンタメ機能をさらに充実できたり、クルマがWi‐Fiスポットになることで、移動中の車内でできることが格段に増え、すべての乗員に移動の楽しさを提供してくれる。つまり、カーライフは自分だけでなく、同乗する家族にとっても、より便利に、快適になるというわけだ。
■高齢化社会に対する備えとして【ペダル踏み間違い(急発進)抑制装置】
最後に番外編となるが、ドライブを快適かつ安全に行うという観点でこれからの必需品となるのが「安全運転支援機能」について触れておこう。あおり運転行為と同様に、社会的な問題になっているのが高齢者などによるペダル踏み間違いを起因とする事故だ。
国土交通省の調べによれば、平成23年(2011年)時点で0%だったペダル踏み間違い急発進等抑制装置搭載車の普及率は、この10年で83.8%という水準に到達している。しかしこの数値は「新車販売に占める」割合なので、実際にはペダル踏み間違い急発進等抑制装置が非搭載のクルマを所持している人も少なくない。
そこで注目されているのが、国土交通省の認定を受けた、後付けの「ペダル踏み間違い(急発進)抑制装置」だ。あくまでも運転を支援する機能だが、「ブレーキと思い込んでアクセルを踏み込んで暴走」した際に起こる事故の予防と回避支援には絶大な効果を発揮する。
2020年に発売されたトヨタの後付け「踏み間違い加速抑制システムII」用の表示機
現在、自動車メーカーをはじめ、さまざまなメーカーから国土交通省の認定を受けた製品が販売されている。安全を第一に考えるならさまざまな安全装備をフル採用した新型車に乗り換えるのが理想だが、経済的に大きな負担が強いられる。それでも万が一に備えておくのはクルマに乗る者として最低限の努めであるから、こうした後付けの安全装備の装着を検討してみてはいかがだろう。
◆ ◆ ◆
いま、あなたがクルマに乗って当たり前のように利用している機能だって、10年前には少数派だったり、存在すらしていなかったかもしれない。今どきのクルマは走行性能だけでなく、快適性や利便性、安全性などさまざまな付加価値が購入時の決め手になることを鑑みると、今回クローズアップしたアイテム以外にも必需品になり得るものはいろいろとあるかもしれない。
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みんなのコメント
これまで扱った煽り運転を伴う事故当事者は全て被害者と呼ばれる方にも原因がありました。
何の落ち度もない方は一人たりともいなかったので、ドラレコより先に自らの遵法精神を磨くべきです。