ホンダは4日、接合関連技術を研究する「接合科学ものづくり協働研究所」を大阪大学と3月に設立したと発表した。ホンダの車製造技術と大阪大の接合関連の知見を融合し、新たな接合技術の開発を目指す。
同研究所は、大阪大学接合科学研究所内に設置した。人員はホンダ側から常駐1人含め5人、大阪大からは13人。まずは3年間研究するが、研究の進ちょくなどに応じて柔軟に対応する考え。
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自動車の接合技術について、ホンダの伊藤一秀執行職四輪生産本部生産技術統括部長は「電動化などで車両づくりが変革している」と説明する。電気自動車(EV)シフトとともに大型一体鋳造技術の導入が進む見通しで、多種多様な材料の接合が必要となる。また、環境配慮の観点から、接合時の省エネルギー化や、リサイクルしやすい接合方法なども求められる、同研究所では、こうした次世代の接合方法などを研究し、実用化を目指す。
ホンダは2030年に200万台以上のEVを生産する計画を掲げる。「EVで稼ぐ会社」を目指すためにも、生産構造の改革を掲げる。バッテリーケースでは、米オハイオ州にあるアンナ工場に新設するバッテリーケースのラインに型締め力6千トン級のダイカストマシンを導入する。生産技術や工場の革新により、効率化とコスト削減につなげてEVの収益化を実現する。今回、新たな接合技術を開発して実用化し、ものづくり力を高めていく。
ホンダの小沼隆史執行役四輪生産本部長は「ホンダは、自前技術にこだわる傾向があり、産学連携を十分活用できていなかった面もある。今回協働研究所というスキームを用意いただき参画することにした。画期的な技術を生み出せる場として大きな期待を持っている」と語った。
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