モータースポーツの「歴史」に焦点を当てる老舗レース雑誌『Racing on』と、モータースポーツの「今」を切り取るオートスポーツwebがコラボしてお届けするweb版『Racing on』では、記憶に残る数々の名レーシングカー、ドライバーなどを紹介していきます。今回のテーマは、全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権(JSPC)やル・マン24時間レースを戦ったグループCカーの『ニッサンR87E』です。
* * * * * *
『ホンダNSX(スーパーGT/2006年)』NSX、最速への回帰が始まる【忘れがたき銘車たち】
ニッサンは1986年までアメリカのエレクトラモーティブが開発した3.0リッターV6ターボのVG30型エンジンをマーチ製シャシーに組み合わせてグループCカーを製作し、レースを戦っていた。
しかしVG30型搭載マシンは予選でのスピードこそ見せたものの、決勝ではトラブルが起きてリタイアを喫することも多かった。
またポルシェなどの外国車勢に立ち向かうには、さらなるポテンシャルアップが求められていたこともあり、ニッサンはグループC専用エンジンの開発に着手。そうして誕生したのがVEJ30型という3.0リッターV8ターボのエンジンだった。
この新しいエンジンのVEJ30にマーチ製の1987年用グループCカーシャシーである87Gと組み合わせて生み出されたのが、今回紹介するニッサンR87Eと呼ばれるモデルだ。
シャシーのマーチ87Gは、基本的には前年のマーチ86Gの正常進化版であったが、モノコックの剛性を上げ、さらにタイヤを前後16インチからフロントは17インチ、リヤは19インチへとサイズアップ。ブレーキについても大径化が図られていた。
ニッサンR87Eは、1987年のJSPC開幕戦鈴鹿500kmでレースデビューを果たす。2台目のシャシーが間に合わず、R87Eは1台のみの投入になったこのレースでは、決勝こそトラブルでリタイアとなったものの、予選では2番手とまずまずのスピードを披露した。
続く第2戦の富士1000kmで、R87Eはポールポジションを獲得する。しかしウエットコンディションとなったなかで、2台のR87Eはワイパーが作動しなくなるトラブルに見舞われ後退。またもレースでのリザルトが残らなかった。
さらにニッサンにとって二度目の挑戦となったル・マン24時間レースでもエンジンなどにトラブルが連発し、結局2台送り込まれたR87Eは全滅。
その後のJSPCの残りのレースでもVEJ30を搭載するR87Eは完走もままならぬ状況が続き、シーズンを終えることとなった。
新たな武器として投入されたVEJ30型エンジンは、サイズが大きくて剛性も低く、公称されていたエンジンパワーを発揮できてなかったこともあり、エンジンの改良は急務だった。
そこで1987年のシーズン中に改良のためにニッサンにスポーツエンジン開発室が設けられ、室長に林義正氏が抜擢された。
ここから最強のグループCエンジンと呼ばれたVRH35Z型誕生へのストーリーが始まっていくことになる。ニッサンR87Eに搭載されたVEJ30型の失敗はその序章だったのだ。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「高いのはしゃーない」光岡の55周年記念車『M55』、800万円超の価格もファン納得の理由
「すごい衝突事故…」 東富士五湖道路が一時「上下線通行止め!」 ミニバンが「横向き」で“全車線”ふさぐ… 富士吉田で国道も渋滞発生中
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
「昔あったなぁ」装備 「燃料コック」操作したことありますか?
「子供が熱を出したので障害者用スペースに停めたら、老夫婦に怒鳴られました。私が100%悪いですか?」質問に回答殺到!?「当たり前」「子供がいたら許されるの?」の声も…実際どちらが悪いのか
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
その後CK.CPと系統が分かれて行ったが最終的に92CPの大活躍に繋げたのが89Cからの流れだと思っている。