■屋根を切っただけの「DIYオープンカー」は問題だらけ!
ルーフ(屋根)が開いて開放感バツグンの「オープンカー」は、晴れた日に爽快なドライブを楽しめる素敵なクルマです。
しかし販売されているオープンカーは、基本的にどれも最初からオープンカーとして開発されたモデルばかり。
では、一般的な“硬いルーフの付いたクルマ”をオープンカーに改造することは出来るのでしょうか。
【画像】「えっ…!」 これがトヨタが本当に作った「オープン仕様のハチロク」です(28枚)
この問題について中古車ディーラーの整備士に話を聞いたところ、以下の回答がありました。
「極端なことを言えば、普通のクルマでも車体中央のBピラー(柱)や後方のCピラーを切断してルーフを取り外せば、屋根のない“オープンカー形状”にすることはできます。
ただし、これだと単に“ルーフを取っただけ”なので、市販されているようなオープンカーとは程遠いものになってしまいます。
まず、ルーフを取り外すことで大きな問題が起こり、そのままでは公道を走ることができません。
ボディを切断すると、車体の強度が落ちます。保安基準に適合しなくなるため、この状態で公道を走行すると違反になってしまいます。
もしこのクルマで公道を走りたいのであれば、保安基準を満たすように車体を補強した上で車検を受け、“公認”を受けないといけません」
このように特殊な改造車の申請は、まず必要事項を記入した「改造申請書」を提出して書類審査を行い、これに合格することで実車での検査である「公認車検」が行われます。
ここでも問題が無ければ、改造車としての認定が受けられ、晴れて公道を走ることが可能になるのです。
また、上記の流れだけを見ると「公認車検に合格すればいいだけか」と思うかもしれませんが、現実はそう簡単ではないとのこと。
前述のように、ルーフを取り払うことでボディの剛性は大幅に落ちています。この状態から残った車体に補強を行い、保安基準に適した強度を確保しないといけません。
これには手間や労力、時間がかかるうえ、場合によっては数百万円規模の改造費用が必要になることも考えられるため、予算面でも相当に苦労することは必至です。
このように、一般的なルーフの付いた箱型のクルマをオープンカーに改造するのは、残念ながら非常に困難なようです。
とはいえ逆説的に言えば、適切に補強を行い正しい手順で申請すれば、手間、時間、費用はかかるものの、オープンカーにすることは不可能でもありません。
もちろん専門的な知識にくわえて高度な技術が必要なので、もし本気で「愛車をオープンカーにしたい」と考える人は、専門の業者に相談してみると夢が叶うかもしれませんね。
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みんなのコメント
これはクーペをアメリカに持っていき、オープン、補強して日本にまた持ってくるというものでした。
当然割高ですが、ベースはトヨタ車なので下手な欧州オープンより安心でした。
当時は同じ手法でセリカのオープンもありました。
86とかでまたやって欲しいですけどね。
有料でいいから止めたい