この記事をまとめると
■フォーミュラ・ドリフト・ジャパンの2024年シーズン開幕戦が4月6~7日に富士スピードウェイで開催された
2大ドリフト競技「フォーミュラ・ドリフト」と「D1」は何が違う? 両方に参戦するドライバーに聞いてみた
■FDJ開幕戦にはロバンペラ選手や大嶋和也選手、KANTA選手などの錚々たるメンバーが揃った
■熾烈なバトルの末に開幕戦を制したのはBMW E92を操る高橋和己選手だった
フォーミュラ・ドリフト・ジャパンが富士スピードウェイに初上陸
ドリフト競技の人気シリーズ、FDJ(フォーミュラ・ドリフト・ジャパン)がついに開幕。4月6~7日、富士スピードウェイを舞台に第1戦が開催された。
2024年の開幕戦には、昨年の第2戦エビス大会でデビューウィンを獲得したほか、第6戦岡山で2位入賞を果たしたカッレ・ロバンペラ選手を筆頭に、スーパーフォーミュラおよびスーパーGTで活躍する大嶋和也選手が参戦するなど、他のカテゴリーで活躍するトップドライバーが参戦。
もちろん、2024年は全日本ラリー選手権との“二刀流”で注目を集める2023年の王者であるKANTA選手や、2023年にランキング2位につけた”天才中学生”の箕輪大也選手など、ドリフトのスペシャリストが勢揃いする豪華な面々が集結した。
曇天の空の下、6日に行われた予選では各ドライバーが1回目の走行からタイヤスモークを上げながらアグレッシブな走りを披露。第2ヒートでは自己ベストスコアを更新するなか、98点をマークした箕輪選手が1位で予選を通過した。さらに、前週のWRC第3戦「サファリ・ラリー・ケニア」で優勝したロバンペラ選手が96点で2位につけるなど、下馬表どおりのメンバーが上位につけた。
実際、コースサイドで見ていても、ロバンペラ選手の走りは、「これは1位だな」と思えたし、箕輪選手の走りもそれを上まわるほど、すごいと思えるようなアクションだった。
一方、KANTA選手は87点の12位でフィニッシュ。注目を集めた大嶋和也選手は「滑り始めてからのコントロールは苦ではないんですけど、きっかけの作り方に苦労しました。1本目はタイヤの温め方がうまくいっていなかったのか、練習のときよりグリップしなくて、100Rの立ち上がりで切り返すタイミングが遅れてしまった。2本目はうまく行っていたんですけど、前荷重のときにステアリングが効かなくなってコントロールできなかった」と語るように、痛恨の0点で予選落ちを喫することとなった。
波乱の展開のなかで勝利を手にした高橋選手
こうして決勝に駒を進めた32台は翌7日、好天のなか、タンデムバトルで激しい一騎打ちを展開。注目を集めたTOP32では「先行も追走もうまく合わせられなくてミスをしてしまいました」と語るように、予選をトップで通過した箕輪選手がポップ選手との対戦で敗れたほか、夏 昌浩選手との対戦が予定されていたKANTA選手もマシントラブルに祟られ、決勝を走ることなく不戦敗となるなど、昨年の上位ランカーが相次いで敗退する波乱の展開で幕を開けた。
続くTOP16では朱 元路選手との一騎打ちを制していたロバンペラ選手が草場祐介選手とマッチレースを展開することとなったが、「速いことは知っていたので簡単にはいかないと思っていました。リードランはよかったけれど、そのあとすぐにグリップが足りないことがわかった。ベストを尽くしたけれど、追いつくことができなかった」とのコメントのとおり、注目のロバンペラ選手が早くもトーナメントから離脱。
さらに、ロバンペラ選手を破った草場選手も勢いに乗ることができずに、TOP8でエス・チャナポン選手に惜敗することになったのである。
まさに混戦模様となるなか、FINAL 4に駒を進めたのは、高橋和己選手vs山下広一選手とチャナポン選手vs小橋正典選手で、この結果、高橋選手と小橋選手がFINALで激突。
この一騎打ちを制したのが、「厳しい戦いでしたがチームが万全のクルマを用意してくれました。開幕戦でスタートダッシュができたので2連勝を目指したい」と語る高橋選手で、大会3連覇を達成。小橋選手が2位入賞を果たし、山下選手が3位で表彰台を獲得した。
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