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あぁポルシェって高嶺の花……でもなかった! 庶民でも買える「911じゃない」ポルシェ感たっぷりのモデル

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あぁポルシェって高嶺の花……でもなかった! 庶民でも買える「911じゃない」ポルシェ感たっぷりのモデル

 この記事をまとめると

■ポルシェの人気モデルは新車も中古車も価格が高くて手に入りにくいということで高い

ポルシェ911に乗らずに死ねるか! とはいうものの「グレードだらけ」の911は何をどう選ぶのが正解?

■視線を変えてセカンドマーケットを見渡せ、十分にポルシェを味わえるモデルがある

■ポルシェの4気筒エンジン・FRシリーズの中古が狙い目

 中古のボクスターでピュアスポーツドライビングを満喫!

 ポルシェが誇るRR(リヤエンジン・リアドライブ)の唯一無二のピュアスポーツカー、911はいつの時代も大人気! 世界中のスポーツカーファンのニーズに応えて年々パフォーマンスを進化させてきたこともあり、それに伴って価格も上昇。いまや新車は軽く2000万円を超えています。それなのにみんなが欲しがるもんですから、セカンドマーケットでも驚異のプレミアムプライスが付いています。

 また、ポルシェのコンパクトSUVであるマカンも、2014年のデビュー以来、その大人気はまったく衰えを見せていません(なんたってデビュー直後は1年で14万台あまりも売れましたから!)。ポルシェの関係者筋の情報によると、マカンの新車は軽く2年待ちで、そのせいでセカンドマーケットの価格がうなぎ上りだとか!?

「価格が高い」「人気だから手に入らない」という理由から、お金もコネもない庶民にとっては、ポルシェはまさに“高嶺の花”なクルマ(ブランド)であるのは間違いありません。う~む、我々みたいな一般人は六本木の街なかや青山~西麻布に繋がる外苑西通りに路駐しているマカンターボを眺めてタメ息をつくか、YouTubeでニュルブルクリンクを疾走する911GT3を見て興奮するかしかないのでしょうか?

 いやいやいや、そんなに卑屈……じゃなかった悲観せずとも、ふと視線を変えてからセカンドマーケットを見渡せば、十分にポルシェを味わえるモデルがあるんです。たとえば、ダイナミックかつ爽快なスポーツドライビングを味わうという点では、ポルシェ ボクスターを忘れてはいけません。

 1996年にデビューした初代ボクスターは、4315×1780×1290mmというコンパクトなオープンボディ(車両重量は1250kg)に最高出力205馬力の2.5リットル水平対向6気筒エンジンを車体中央に搭載した、紛れもないピュアスポーツカーでした。クルマのことをよく知る人たちは「久々のポルシェのミッドシップカーだね!」と懐古し、ポルシェの歴史を知らない若いコたちは「カッコいいオープンカー!」と賞賛。発売初年度は約1万6000台、その後も年間2万台オーバーを記録し、その頃、経営が悪化していたポルシェを支えた超人気モデルでもあったのです。

 しかし、ポルシェを救ったにもかかわらず、世間の目=ポルシェマニアの目は極めてクール! RRという極め付けに強烈なアイデンティティを持った911にばっかり視線が注がれていることもあって、ボクスターのセカンドマーケットにおける価格はかな~りリーズナブルなのです。

 この事実は、マニアでもない単なるクルマ好きな庶民にとっては、非常に嬉しいでしょ!  初期型ボクスターなら200万円くらいで並んでいますし、初代であれば100万円そこそこでも見つかります。逆に高年式……エンジンが3.4リッターに拡大した981型ボクスターでも、400万円を切る値段のクルマもあります。

 グッドコンディションのボクスターを買って、ミッドシップならではの軽快な走りを満喫してはいかがでしょう。

 ポルシェの4気筒エンジン・FRシリーズの中古が狙い目!

 ほかのモデルでスポーツドライビングの欲求を満たしたいのなら、ポルシェ924および944という選択もあります。

 924は1976年にポルシェのエントリーモデルとして導入された……実用性と高い操縦性を兼ね備えた……それはそれは素晴らしいクルマでした。ポルシェ初の2リッター水冷直列4気筒のフロントエンジンは125馬力を発揮し、4185×1685×1280mmというコンパクトサイズと1085kgという軽量ボディ、そしてトランスアクスルによる理想的な重量配分もあって、極めてピュアなドライビングが実現したんですが……。

 911とは違うフラットボンネット&ポップアップヘッドライトと、911とは異なるFRレイアウトのせいでポルシェファンからは不評を買ってしまうのです。しかも、フォルクスワーゲンやアウディのパーツを流用したこともあって……いくらポルシェが「コストを抑えつつ高品質なクルマを作るため」と弁明しても……ファンからは「こんなのポルシェじゃねえ!」と揶揄されてしまったのです。

 そうした失敗(?)を踏まえて、ポルシェが1983年にリリースしたのが944です。ポルシェ純正の水冷直列4気筒エンジンは2.5リッターで155馬力を発揮(1985年に220馬力の944ターボが、1987年には3リッターまで拡大して190馬力を発揮するDOHCエンジンを積んだ944Sを追加)。924を上まわる素晴らしい走行性能が魅力のFRスポーツカーだったんですが……?  やはり911とは違うということでファンには受け入れて貰えず、それどころか944はボディの80%以上が新パーツなのに924とシルエットが似ているばっかりに、「924の焼き直しなのに、なんでこんなに高いの!?」とカン違いされてしまったのです。

 こうした924と944の悪夢(?)にもめげず……RRという過去の遺産から脱却したいポルシェは、さらにFRレイアウトのスポーツカー作りを追求。そして1991年にリリースしたのが968です。フロントに積まれる水冷直列4気筒エンジンは3リッターまで拡大され、おまけにポルシェ特許の可変バルブタイミング機構「Vario Cam(バリオカム)」を吸気側に組み込むなど、かな~り力を注いだクルマ。

 しかもお洒落なカブリオレや走りに特化したCS(クラブスポーツ)といったモデルを追加するなど、ポルシェは性能だけでなく販売戦略にも気合いが入っていたですけどねぇ……。やはり人気はパッとしませんでした。

 ポルシェの4気筒FRシリーズは皆、コアなポルシェファン(マニア)には受け入れてもらえなかったという事実は、現代のセカンドマーケットにも影響を及ぼしています。924はタマ数が少なすぎてレアもの扱い(見つけることができれば相当リーズナブルか、逆にヴィンテージモデルとして高価格の可能性も!?)になっています。

 944は初期モデルなら230万円くらいから、ターボでも360万円くらいで見つけることができます(グッドコンディションだと600万円台も!)。また、968は初期型が350万円くらいからですが、カブリオレやCSはそれより100万~150万円ほどお高めで、やはりグッドコンディションだと600万円を超えます。

 いかがですか? 中古でも軒並み1000万円をオーバーする911(新車は2000万円オーバーなうえに、そもそも一般人はお金を持っていても顧客リストに入れて貰えません)と違って、数百万円台でゲットできるポルシェがあるんです。そのいずれかを買って、まぎれもないポルシェライフを満喫してくださいませ。

 もしも誰かから「ポルシェはやっぱり911でしょ!」と余計なことを言われたら、「いやぁ、純粋にポルシェのスポーツドライビングを味わいたいから、FRに(あるいはミッドシップに)したのさ」と答えればいいんです。

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