■凍結路でも鬼グリップ? バイク用スパイクタイヤの世界
積雪が多い地域での新聞配達や郵便配達のバイクには、タイヤに専用チェーンやスパイクを装着するなどの対策が取られています。また、海外のみならず日本でも、専用に設けられたスペースで、雪上や氷上をバイクで走って楽しむ遊びがあります。ビジネス用途でもレジャー用途でも、バイクで雪や氷の上を走る際の必須アイテムとして、今回はバイク向けのスパイクについてご紹介しましょう。
雪国で働くバイクの必須アイテム 遊び用途もあるバイク用タイヤチェーンについてプロに聞いてみた
舗装路へのダメージ、粉塵などの問題から4輪用などでの販売、装着は禁止されているスパイクタイヤは、一方で、地域の条例にもよりますが125cc以下のバイクに関しては装着が認められています。
雪上用2輪チェーンやスパイクに詳しいバイク用品店『風魔プラスワン世田谷店』の渡辺店長に、スパイクの種類や特徴などを教えていただきました。
まずはスパイクの種類について、公道を走行できるのは「チップピン」と呼ばれる合金とタングステンのW構造のもの。工具などに使用される硬い素材のタングステンの先端が氷に突き刺さることでグリップを生みます。先端は1mmくらいですが、周りの合金の摩耗に比べると耐久性が高く、タングステン部分が残っている限りグリップ効果があり、寿命はタイヤ同様3000から5000kmが目安とのこと(もちろん使用状況などにより変わります)。
次に「マカロニピン」です。その名の通りマカロニに似た形状のスパイクで、こちらも先端にタングステンが使用されています。ただし、バイクの重量では軽すぎて氷に刺さりにくいため、トラックなどの重量級向けです。また、WRCなどラリーでも使われるレース用スパイクとして、まさに鬼に金棒のグリップ力を発揮しますが、アスファルトでは非常に滑りやすいため公道での使用はできません。
ほかにも、アメリカで販売されている木ネジタイプ、ドリル状で自分で脱着可能なものもあります。いずれのスパイクも白線やマンホールの上ではとても滑りやすいので、走行には注意が必要です。
オフロードバイクのタイヤの空気圧を適宜落とすように、雪上や氷上でもエアを少し抜くことで面圧が高まり、スパイクもグリップしやすくなります。また積雪がないところでは空気圧を高めにしてタイヤのセンター部を使い、雪や氷路面では空気を抜いてグリップさせるベテランライダーもいるようです。
北海道では独自のスパイクタイヤ条例があり、使用規制期間を設けたり、極力粉塵を出さないよう使用を抑える努力を推奨しています。
雪上や氷上など、いつもと違う環境ではバイクに乗らないことが大前提ですが、専用に設けられたスペースで安全の確保と万全の準備を整え、地域の環境、走行区域の条例などを確認したうえで、アスファルト路面とは異なるバイクの挙動を体験してみるのも面白いかもしれません。
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