目指すは筑波56秒台！ ノーマルフェンダー最速を誓う86(ZN6)ターボ仕様の挑戦

2.2L＋ターボ仕様で500馬力オーバーを発揮！

ノーマルフェンダー最速の56秒台を目指す！

スクリーンの手によって仕上げられている86のデモカーはNAのまま入念に仕上げられたマシンに加え、ターボ仕様も存在。今回撮影したのはそのターボ仕様のほうで、HKS製の2.2Lキット(限定)をベースに排気量アップとエンジン内部の強化を行い、さらにトラストのTD06-25Gタービンを組み合わせたハイスペックとなっている。

この他にも、カムは同じくHKS製のIN260度/EX266度という組み合わせで、バルブスプリングは戸田レーシングの強化品をチョイス。サージタンクは後期用に交換され、インジェクターはサード製の900ccを4本といったメニュー。この状態でブースト1.5キロ時に500psをマークしているという。

ただし、スクリーン代表の千葉さんによると、この状態でも限界ギリギリのパワーというわけではないらしく、まだ伸びしろがあるというから驚き。製作してからなかなかチャンスに恵まれず、本気のアタックが行えていないということで、まずは耐久性を十分確保している現在の仕様まま走らせてデータ取りとシャシー側を煮詰め、様子をみようというプランだったのだという。

そんなパワーに合わせて、サスペンションには各地で好成績を収めていることで有名なD2ジャパンよりリリースされている『スーパーレーシング』をチョイス。このキットは別体タンクを備えることで十分なオイル容量を確保するとともに、2ウェイの減衰力調整も可能となっている。86／BRZのウィークポイントとも言えるリヤのストローク確保も独自のデザインでクリアしており、しなやかなストローク感を実現している。

合わせてブレーキキャリパーも、D2ジャパンが絶対的な自信を持っている鍛造1ピースのMONO8／MONO4キャリパーという組み合わせを採用。ローター径は356mmという最強スペックだ。

一方のエクステリアは、ノーマルフェンダー仕様のままで大型化されたフロントリップとバランスを取るためにGTウイングはREウイングのオリジナルを装着。一新された空力とサスペンションのバランスは走り込んで微調整したいとのこと。

コクピットで目を引くのは、やはりレカロの最新モデル『プロレーサーRMS』だ。シート自体の剛性感、ホールド感が高いのは言うまでもないが、スパルタンなルックスと裏腹にストリートでも十分使える快適さも兼ね備えている。

しかし、2018年12月初旬に行われたレブアタック(タイムアタックイベント)はあいにくのへビーウェット。本気のアタックなど到底ムリな状況となってしまった。

『エンジン自体は入念にテスト＆セッティングを行っているので心配はなかったのですが、以前の仕様とは空力などが違っているので今回はたっぷり走り込んでシャシーまわりを煮詰めたかったので非常に残念です。軽量化していないシャシーとノーマルフェンダーのままでも56秒あたりは十分狙えると思っています』という千葉さん。

早い段階でセッティングを煮詰め、本気のアタックを行う予定というからその結果が非常に楽しみな1台だ。

●取材協力：プロショップスクリーン 宮城県富谷市成田9-1-17 TEL：022-348-3761