現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ほどよくスポーティ──新型スバル・インプレッサスポーツSTI Sport試乗記

ここから本文です

ほどよくスポーティ──新型スバル・インプレッサスポーツSTI Sport試乗記

掲載 更新
ほどよくスポーティ──新型スバル・インプレッサスポーツSTI Sport試乗記

スバルのハッチバック「インプレッサスポーツ」に、新グレード「STI Sport」が追加された。スバルのモータースポーツ部門の「STI(SUBARU TECNICA INTERNATIONAL INC.)」が手がけたスポーツグレードのデキは?

普段の運転でも違いがわかる!?

より豪華に、美しく──新型メルセデス・マイバッハSクラス堂々デビュー!

2020年10月に発売されたインプレッサスポーツSTI Sportは、手頃な価格で実用性と機能性をあわせもったクルマが欲しい、というひとにうってつけだ。「WRX STI」などで知られるSTI(SUBARU TECNICA INTERNATIONAL INC.)が手がけた足まわりを持つ。それだけで「クルマってこんなに楽しくなるんだぁ」と、感心する出来なのだ。

インプレッサスポーツは、車型としては、スバル車のラインナップでもっともベーシックな乗用車で、全長4.4mほどの5ドアハッチバックだ。室内は4人で乗るのにちょうどよいパッケージで、要するに機能優先で作られたモデルである。

Hiromitsu YasuiHiromitsu Yasuiスバルが、“最高の安心と愉しさ”を提供するとしているインプレッサスポーツ。今回のSTI Sportは、WRX STIなどウルトラスポーティなスバル車の開発を手がけるSTIチューニングを担当したフロントサスペンションなどを特徴とする。

インプレッサスポーツには、1.6リッター水平対向4気筒、2.0リッター水平対向4気筒、2.0リッターエンジンにモーターを組み合わせたマイルド・ハイブリッドと、パワートレインが豊富だ。STI Sportは、1995cc水平対向4気筒直噴ガソリンエンジンを搭載している。「普段の運転でもクルマを操る愉しさを存分に感じることのできる最上級モデル」(プレスリリースより)とするのが、STI Sportのいいトコロだ。

Hiromitsu YasuiHiromitsu Yasuiフロントに採用されたのは、SHOWA製メカ式減衰力可変ダンパー。複筒式で、かつメインのチューブのオイルの流量が2系統となっているのが構造上の特徴である。メリットは、ダンパーのピストンスピード(つまり車速)に応じて適切なダンピング(つまり乗り心地)が得られるところ。一般的にいうと、低速では快適に、高速ではしっかり、となる。

多くの人にSTIの魅力を

じっさい走らせると、STI Sportならではの楽しさをしっかり感じられる。113kW(154ps)の最高出力と、196Nmの最大トルクというエンジン性能は、数値からすると、そうたいしたことない。でも、変速機の制御などがうまい。

Hiromitsu YasuiHiromitsu Yasuiスバルの電子制御技術が盛り込まれた無段変速機「リニアトロニック」は、ドライバーが”加速したい”と思ったら、アクセルペダルの踏みこみですぐにその気持ちに応じて、エンジンの回転数をじょうずに使ってくれる。なので、もたもたしたかんじはない。

くわえて、ダンパーの効果で、ステアリング・ホイール操作への車体の反応は速く、意外なほどキビキビ感のある操縦ができるのだ。

Hiromitsu YasuiHiromitsu YasuiHiromitsu Yasui試乗の現場で、スバルテクニカインターナショナル社で開発副本部長を務める高津益夫さんは「もっとも重視したのは旋回時の内輪の接地荷重の確保です。今回の新しいダンパー採用によって、内輪の駆動力を確保できるので、より速いコーナリングが可能になっています」と、述べる。

フロントダンパーをうまく調節するだけで、キャラクターがけっこう変わる。ここがクルマのおもしろさだなぁと、感心した。先述したとおり、室内スペースに余裕があるし、嫌みのないスタイリングだし、インプレッサスポーツSTI Sportは、長く付き合えそうだ。毎日の足にもぴったりだろう。

Hiromitsu YasuiHiromitsu YasuiHiromitsu Yasui「STI Sportの設定意図は、STIの魅力をエントリーモデルから知ってもらいたいと考えたからです」とは高津さん。知っているひとは、知りすぎるほど知っているブランドであるSTIとはいえ、一般的な知名度はまだまだだそう。

豊富な専用装備

インプレッサスポーツSTI Sportは、2.0i-Lアイサイト(224万4000円)より46万2000円高い。STI Sport専用装備として、上記ダンパーにくわえ、ダークメタリック塗装の18インチアルミホイール、レッドステッチ入りの本革巻きステアリング・ホイール、ブラックのアウトサイドミラー、ブラックを多用したダッシュボードの仕上げに専用メーター、レッドステッチの入った専用シートなどだ。

前輪駆動モデルの価格は270万6000円。もうひとつ、AWD(4WD)が292万6000円で用意される。前輪駆動仕様が50kg軽いいっぽう、後輪への荷重を含め前後の重量バランスでは、AWDに利があるようだ(未体験)。

Hiromitsu YasuiHiromitsu YasuiHiromitsu YasuiHiromitsu YasuiHiromitsu YasuiHiromitsu Yasuiこの価格帯には、モーターをうまく使ってパワー感が出ているマイルドハイブリッドのマツダ「MX-30」(242万円~)や、エンジンを回して走ると楽しく走行支援装備も豊富になった新型ルノー「ルーテシア」(236万9000円~)など、魅力的なモデルが増えてきている。

親しみやすい価格帯に選択肢が増えるのは、クルマ好きには嬉しい。

Hiromitsu Yasui文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)

こんな記事も読まれています

昭和世代じゃなくてもグッとくる!?  ちょい[イケてるクルマ]にまつわる言葉8選
昭和世代じゃなくてもグッとくる!?  ちょい[イケてるクルマ]にまつわる言葉8選
ベストカーWeb
新型エルグランド大胆妄想!! アルファードに勝つために必要な性能と価格とは?
新型エルグランド大胆妄想!! アルファードに勝つために必要な性能と価格とは?
ベストカーWeb
なぜ「SLS AMG」は比類なきスポーツカーだったのか? メルセデス・ベンツとAMGが注いだコスト度外視の革新的技術とは
なぜ「SLS AMG」は比類なきスポーツカーだったのか? メルセデス・ベンツとAMGが注いだコスト度外視の革新的技術とは
Auto Messe Web
MotoGPスペインGPプラクティス|王者バニャイヤ、レコード更新し初日最速。マルク・マルケス3番手
MotoGPスペインGPプラクティス|王者バニャイヤ、レコード更新し初日最速。マルク・マルケス3番手
motorsport.com 日本版
トヨタ・ランドクルーザーの中核モデル「250」シリーズが発売。特別仕様車のZX“First Edition”とVX“First Edition”も設定
トヨタ・ランドクルーザーの中核モデル「250」シリーズが発売。特別仕様車のZX“First Edition”とVX“First Edition”も設定
カー・アンド・ドライバー
ボルボ「XC40」仕様変更&プレミアムな装備を採用した特別限定車を発売
ボルボ「XC40」仕様変更&プレミアムな装備を採用した特別限定車を発売
グーネット
日産 新エネルギー車のコンセプトカー4車種をお披露目 北京モーターショー【動画あり】
日産 新エネルギー車のコンセプトカー4車種をお披露目 北京モーターショー【動画あり】
グーネット
ホンダ 新EVシリーズ第2弾 新型「e:NP2」「e:NS2」発表 北京モーターショー
ホンダ 新EVシリーズ第2弾 新型「e:NP2」「e:NS2」発表 北京モーターショー
グーネット
エンジン版と共有部品ナシ! ポルシェ・マカン・エレクトリックへ試乗 ちゃんと「らしい」 航続500km以上
エンジン版と共有部品ナシ! ポルシェ・マカン・エレクトリックへ試乗 ちゃんと「らしい」 航続500km以上
AUTOCAR JAPAN
3時間で争われるスーパーGT第2戦富士の持ち込みタイヤ数と義務ピット回数が発表。モラルハザードは1名が適用
3時間で争われるスーパーGT第2戦富士の持ち込みタイヤ数と義務ピット回数が発表。モラルハザードは1名が適用
AUTOSPORT web
F1、2025年に向けてポイントシステム変更を検討。12位まで対象を拡大か
F1、2025年に向けてポイントシステム変更を検討。12位まで対象を拡大か
AUTOSPORT web
「30万円」の大幅値下げ!? 鮮烈レッドの「新型セダン」発表! 爆速の「超高性能モデル」も新設定! 今あえて「値上げラッシュ」に逆行した理由とは
「30万円」の大幅値下げ!? 鮮烈レッドの「新型セダン」発表! 爆速の「超高性能モデル」も新設定! 今あえて「値上げラッシュ」に逆行した理由とは
くるまのニュース
急拡大! BYDの高級車ブランド「方程豹」 無骨SUV&華麗スポーツカー発表
急拡大! BYDの高級車ブランド「方程豹」 無骨SUV&華麗スポーツカー発表
AUTOCAR JAPAN
約20年ぶりのBTCCフル参戦に臨む元世界王者ロブ・ハフ「カローラはかなり快適だ。でも忙しいね!」
約20年ぶりのBTCCフル参戦に臨む元世界王者ロブ・ハフ「カローラはかなり快適だ。でも忙しいね!」
AUTOSPORT web
アウディの電動SUV『Q6 e-tron』に105mm長い「L」
アウディの電動SUV『Q6 e-tron』に105mm長い「L」
レスポンス
においを出すSUVだと…? ホンダの新SUVは至れり尽くせり? 中国でEV攻勢へ
においを出すSUVだと…? ホンダの新SUVは至れり尽くせり? 中国でEV攻勢へ
乗りものニュース
「市販します」トヨタのEV“bZ”シリーズ新型2車種 Z世代向け&ファミリー向け スタイルはっきり分ける
「市販します」トヨタのEV“bZ”シリーズ新型2車種 Z世代向け&ファミリー向け スタイルはっきり分ける
乗りものニュース
三菱「新型“精悍”コンパクトSUV」発表! 斬新マスクがカッコイイ! 新型「ASX」マイチェン版 欧州で発売へ
三菱「新型“精悍”コンパクトSUV」発表! 斬新マスクがカッコイイ! 新型「ASX」マイチェン版 欧州で発売へ
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

200.2295.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.8297.6万円

中古車を検索
インプレッサ スポーツの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

200.2295.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.8297.6万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村