F1エミリア・ロマーニャGPの31周目、ターン2”タンブレロ”手前で、メルセデスのバルテリ・ボッタスと、ウイリアムズのジョージ・ラッセルが絡む大クラッシュが発生した。
この事故については互いに相手を非難。ラッセルは、ボッタスが自身のシートを確保するために、いつもよりも厳しくディフェンスしたと示唆する発言をしている。これについてボッタスも応戦し、「誰に対してもディフェンスする」と語った。
■ラッセル、ボッタスとのクラッシュで入賞逃す「彼は別のドライバーなら、ああいう動きはしなかっただろう」
この事故は、前をいくボッタスを、ラッセルが抜きにかかった時に起きた。ボッタスはゆるく左に曲がるターン1でイン側(左)のラインを通り、ラッセルはその間に、スリップストリームとDRSを活かし、右側からオーバーテイクを仕掛けた。しかしその後、ボッタスは右側に進路を変えてコースの中央に寄った。ラッセルは行き場をなくしたようにコース右側に寄せられ、そしてウエットパッチに乗ってコントロールを失い、ボッタスのマシンと絡み合うようにしてクラッシュ。2台のマシンはウォールに叩きつけられ、パーツを撒き散らしながらコースを滑っていき、ターン2外側のグラベルに停止した。
マシンから降りたラッセルはすぐにボッタスに駆け寄り抗議。ボッタスのヘルメットを叩いてみせた。一方のボッタスも中指を立てて応戦した。
スチュワードはこの事故について審議を行なったが、”レーシングインシデント”だったとして、いずれのドライバーにもペナルティは科さなかった。
ただラッセルは、ボッタスは紳士協定を破ったと主張。さらにボッタスにとっては9位は意味などないはずで、執拗なまでのディフェンスをしたことについて「おそらくそれが別のドライバーだったら、そういうことはしなかっただろう。それが僕の頭に浮かんだことだ」と語った。
ラッセルはメルセデスのドライバー育成プログラムの一員であり、近い将来メルセデスのドライバーに起用されるだろうと言われている。一方のボッタスは、メルセデスとの契約は今年も1年限り。常に後がない状態での戦いを強いられてきた。つまりラッセルは、自身のメルセデスのシートを守るために、ボッタスが今回のような動きをしたのではないかと示唆したのだ。
このラッセルのコメントについて尋ねられたボッタスは、次のように応じた。
「申し訳ないが、それは驚きだ。かなり突拍子もない理論だと思う」
そうボッタスは語った。
「僕は常に、どんなドライバーに対してもディフェンスするつもりだ。ポジションを失いたくはない。あれは、普通のディフェンスだった。必要に応じて、もっとアグレッシブになる可能性だってある」
「その意見には全く同意しない。僕は自分のすべきことをしていた。誰に対してディフェンスしていたとしても、全く同じだっただろう」
「何周も走っていたから、彼もそこが濡れているだろうということは、間違いなく知っていたはずだ。僕も分かっていた。そして、ああいうコンディションの中でスリックタイヤを履いている時に、そこにいくのは普通じゃない」
「しかし、彼はそれでもそこでオーバーテイクを仕掛けた。そうしたのは彼の選択だった。僕はディフェンスしようとして、自分の仕事をしていた。僕は進路を譲って、彼にドライのラインを明け渡すつもりはない。そういうことだった」
メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、どちらのドライバーに非があるか、それを判断するのを拒否した。しかしラッセルに対しては、「学ぶべきことがたくさんある」ため、オーバーテイクを仕掛けるべきではなかったと語った。
ボッタスはこの件について、ウルフ代表及びラッセルと話をしたという。
「全体的な感触としては、そのクラッシュは確かに僕のせいじゃなかったということだ」
そうボッタスは語った。
「トトと個人的に話したことについては、何も話したくはない。しかし間違いなく、僕は責められている感じは受けなかった」
「しかしその一方で、僕らが集中すべきは、なぜ僕がそんなポジションにいたのかということだ。インターミディエイトタイヤを履いた時、僕は明らかに苦戦していた。そして、ランス(ストロール/アストンマーチン)の後ろに詰まってしまっていたんだ」
「ピットストップをした後、先にタイヤを交換し、タイヤの熱入れが出来上がっていたドライバーたちからプレッシャーをかけられた。タイヤのウォームアップは、僕にとっては大きな問題だったんだ」
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みんなのコメント
ボッタス自身のマシンも超高速で、しかも後ろから更に超高速のラッセルのマシンが近づいているからと言って、進路変更をすれば、ボッタスのあまりにも危険だし、実際に大クラッシュになりました。
原因はラッセルって事になってますが、ボッタスが進路変更をしなければ起こらなかった事故だと言えます。