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EV時代が来る前に堪能したい、空冷ポルシェ 911の精緻すぎる最終M64ユニット!

今から10年後、名作ガソリンエンジンはまだ許されているだろうか?

いきなりタイトルと矛盾することを言うようだが、EV(電気自動車)の時代が本当に来るのかどうかは知らない。や、来ることは自体はおそらく間違いないため、正確には「それがいつ来るのか、筆者は知りません」と言うべきだろうか。

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だがそんな細かい話はさておき、重要なことは「もしも石油をガンガン燃やすタイプのエンジンがお好きなのでであれば、それには乗れるうちに乗っておきましょうよ」という提案についてだ。

その種のエンジンはすでに「ダウンサイジングターボ(小排気量エンジンに過給器を組み合わせて効率的に動かすエンジン)」や、「電動化技術(同じく比較的小排気量なエンジンに、電気モーターなどを組み合わせて効率的に動かす技術)」にほぼ駆逐されている。

そして「石油をガンガン燃やす系エンジン搭載車」は今現在でこそ公道を走ることを許されているが、それすらも今後は「どうなることやら」である。

といっても明日や明後日すぐに、あるいは1年後や2年後などにいきなり「古めのガソリン車は走行禁止」となることは(たぶん)ないため、過剰に焦る必要はない。

だが10年後にどうなっているかは、誰にもわからない。

それゆえ、「まあ乗るならなるべく急いだ方がいいでしょうね」とは言いたいのだ。

ではどんなエンジンが搭載されたどんな車に今、乗っておくべきなのか?

その問いには様々な解答が想定できるが、有力な解答のひとつは……

「伝統の空冷エンジンを搭載したポルシェ 911の最終世代」であろう。 

最後のポルシェ製空冷ユニット、その名は「M64」

車に詳しい人にとっては今さらな説明であろうが、ドイツのポルシェAGが作る「ポルシェ 911」という世界的に有名なスポーツカーは、1964年の第1世代から1998年生産終了の993型まで、空冷方式の水平対向6気筒エンジンをそのリアに搭載していた。

大昔の車のエンジンは大半が空冷式だったが、2020年現在、そのへんを走っている車の99.999パーセントは冷却水でエンジンの熱を冷やす「水冷方式」を採用している。

そして空冷方式から水冷方式への転換は昨日今日始まったことではなく、1953年登場の日野 ルノー(ルノー4CVのノックダウン生産車)はすでに水冷エンジンであり、日本初の純国産乗用車となった1955年登場の初代トヨペット クラウンのエンジンも水冷式だった。

だがポルシェは、そろそろ21世紀になろうかという1990年代の半ば頃まで「シンプルで軽量な空冷エンジン」にこだわり続けた。

1996年登場の996型からは「さすがにもう無理!」ということで911のエンジンも一般的な水冷方式に転換されたわけだが、その転換の直前まで販売されていた「最後の空冷911」が993型で、「最後から2番目の空冷911」が、964型と呼ばれている大人気のポルシェ 911だ。

そして両者がボディ後端に搭載したエンジンが、「M64」という型式名称を持つ水平対向6気筒エンジンである。 

その音に、その感触に、人は感動する

M64ユニットに関して細かいことを言うのであれば、「11.3という市販車としては驚異的に高い圧縮比」「吸気共鳴原理を生かしたレゾナンス・フラップ」「ボッシュ・モトロニックの進化」「マーレ社の素晴らしく精緻なピストン」等々、マニアックなポイントは多々ある。

だがそういったマニアックなネタについては、お好きな人がそれ専門のメディアを見ていただくことにして、筆者がここで言いたいのはただひとつ、下記のフレーズだ。

「M64ユニットは本当に素晴らしいので、運転免許を返納するまでの間にぜひぜひ一度は所有してみていただきたい!」

これに尽きる。

何が素晴らしいかといえば、まずは何と言ってもその「音」だ。

水冷方式のエンジンはウオータージャケット(冷却水の水路)で覆われているため、一般的にはそれなりに静かである。だがM64は空冷式ゆえエンジン本体がむき出しで、なおかつそれを大きなファンで強制冷却しているゆえ、964型や993型911のエンジン音はハッキリ言ってバタバタ、ゴーゴーとうるさい。

興味のない人にとってそれは単なる騒音なのだろうが、多少なりとも車というものに、そしてスポーツカーというものに興味がある人にとってのそのバタバタ、ゴーゴーは「華麗なるシンフォニー」だ……と言ったら大げさかもしれないが、とにかく気分的に盛り上がることはまず間違いない。

しかも、それが一般的な車とは真逆である「ドライバーの背後から聴こえてくる」のだから、ちょっとそこのコンビニまで走っていくだけでも、運転者はいちいち盛り上がってしまうのである。

また、そのパワーとトルクの出方も素晴らしい。964型のカレラ2で最高出力250ps、最終993型カレラの後期バリオラム付きでも285psということで、現代の600psや700psのスーパーカーと比べてしまえば速さ自体は大したことがない(いや、それでも普通の車と比べれば十分以上に速いのだが)。

だが――なんと言えばいいのか――ドイツの優秀なエンジニアが極めて精緻に製造した機械がひたすら正確にワークしながら、まるで枯れない泉のように、どの回転域からでも豊かなパワーとトルクを生み出し続けるあの感触は、一度味わってしまうとクセになるヤバいクスリのようなもの。

そして、それは麻薬と違って所持または使用したところで罪には問われないため、ぜひぜひ各位に味わっていただきたいのである。 

問題は高すぎる中古車相場。だがリセールも高いから……?

「味わっていただきたいのである」はいいが、問題はその価格だろう。端的に言ってしまえば、964型および993型ポルシェ 911の中古車相場はかなり高い。

10年ほど前までは総額で300万円か400万円ほどを見ておけば、まずまず程度良好な964または993を探すことができた。

しかし、その後勃発した世界的なヤングタイマー(ちょっと古い車)ブームの影響をモロに受けた空冷911の中古車相場は鬼のように高騰。

現在では、

●程度良好な964型カレラ2|総額700万~1200万円ぐらい●同じく程度良好な993型カレラ|同じく総額700万~1200万円ぐらい

という状況になってしまっている。ざっくり言うと「800万から1000万円ぐらいの車」になってしまったのだ。

そんなプライスの車について「味わっていただきたいのである」と軽く言うのも我ながらかなりどうかと思う話で、若干反省している……。 しかし、このあたりは「考え方次第」と言えなくもない。

ボロい個体や改造車はその限りではないが、フルノーマルかそれに近い状態の低走行・良質物件であれば、数年後のリセール額は(おそらく、ではあるが)買ったときの値段と同等か、それ以上のプライスになることも可能性としては十分にある。

なぜならば、964型および993型ポルシェ 911はもう二度と新車としては入手できない類の人気名車であるため、その良質個体の世界的なバリューと評価は上がることこそあれ、下がることは(たぶん)絶対にないからだ。

それを見越して買ってしまう……というのも、アリといえばアリなのだ。

もちろんそれは、筆者を含むカツカツの生活をしている人間には到底オススメできないやり方である。

だがもしも、あなたがカツカツ系の人でないのだとしたら……真剣に検討してみる価値は絶対にあるはずなのだ。

高騰した価格でなかなか手を出せない車であることを差し引いてたとしても、EV時代が来る前にぜひ、一度でも堪能していただきたいと強く思う。

文/伊達軍曹、写真/ポルシェEV時代が来る前に堪能したい空冷ポルシェ ポルシェ 911(964型)を見てみる▼検索条件ポルシェ 911(1988年10月~1993年12月生産モデル)×全国EV時代が来る前に堪能したい空冷ポルシェ ポルシェ 911(993型)を見てみる▼検索条件ポルシェ 911(1994年1月~1998年3月生産モデル)×全国

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