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新型メルセデスAMG A 45 S&CLA 45 Sのパフォーマンスを、桂 伸一が富士スピードウェイで確認【動画レポート】

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新型メルセデスAMG A 45 S&CLA 45 Sのパフォーマンスを、桂 伸一が富士スピードウェイで確認【動画レポート】

Mercedes-AMG A 45 S 4MATIC+ / CLA 45 S 4MATIC+

メルセデスAMG A 45 S 4マティック+/CLA 45 S 4マティック+

新型メルセデスAMG A 45 S&CLA 45 Sのパフォーマンスを、桂 伸一が富士スピードウェイで確認【動画レポート】

過去に例を見ないスポーツ4WDモデル

富士スピードウェイのコーナーというコーナーすべてにおいて、アクセルペダルを床まで踏み切り、まさにフルスロットルのまま理想的なラインを描いてコーナーを駆け抜ける! そんな芸当をサラリとこなすスポーツ4WDが過去に何台あっただろうか!? ・・・そう考えると市販の、つまり標準の吊るしのまま、そうした走りを可能にしたモデルは過去になかったかもしれない。

ランチア デルタ インテグラーレ、アウディ スポーツクワトロ、フォード エスコート、ニッサン GT-R、スバル インプレッサ・・・どれも最終的にアンダーステアに転じる。唯一、スーパーAYC(アクティブ・ヨー・コントロール)を持つミツビシ ランサー エボリューションVIIを含むそれ以降のモデルのみが先駆けと言える。

そして、現在のタイヤ特性や制御技術とマッチさせた“ウルトラスーパーハンドリングカー”が登場する。メルセデスAMGがライバルを含む全世界をリードするため勝負に出たモデル「メルセデスAMG A 45 S 4MATIC+(以下、A 45 S)」である。

冒頭のダイナミックな走法は、富士スピードウェイに合わせたサスペンションやタイヤを装着した訳ではない。市販モデルそのままの状態のA 45 Sが「完璧」とも思える走りを披露したのだ。

市販モデルの2.0リッター直4で最強のスペック

上陸したA 45 Sは現状最強のホットハッチと呼べる1台だ。2.0リッター4気筒ターボエンジンでは最強の最高出力421ps&最大トルク500Nmを発揮し、トルクを前後に100:0~50:50、さらに後輪左右に可変配分するトルクベクタリング・デファレンシャル機能を初採用した4WD「4MATIC+」との組み合わせで最強のパフォーマンスを生む。

そしてこれをセダンボディに投入した「メルセデスAMG CLA 45 S 4MATIC+(以下、CLA 45 S)」も同時に加わった。さらにワゴンボディ、つまり「メルセデスAMG CLA 45 S 4MATIC+シューティングブレーク」も用意される。メルセデスはハッチバック、セダン、ワゴンのラインナップで、一気にCセグメントのスーパーモデルクラスを席巻するつもりだ。

AMG伝統のワンマン・ワンエンジンで生産されるM139

搭載されるエンジンは従来とは吸排気の位置が逆転して、吸気側が前方になった2.0リッター直列4気筒M139型。吸排気効率を高めるための策だが、その効果かブースト圧2.1barと高圧にも関わらずターボラグがないことに驚く。アクセルを踏み込んだ瞬間に鋭いピックアップが立ち上がり、2000rpmからは豪快だが軽快にパンチ溢れるサウンドで、7200rpmのレブカットまでの一気感も楽しい。

ひとりの匠、つまりマイスターがエンジンにチューンドパーツを組み込んでダイナモでパフォーマンスチェックを行い、出力を確認してから自身のシグネチャープレートを装着して完成する。まさにワンマン・ワンエンジンのこれぞ本物のAMGエンジンであり、A 45 S、CLA 45 S、シューティングブレークともにその“本物”AMGチューンドエンジンが搭載される。

際立ったコーナリング性能を発揮

ともかく驚くのは曲がる性能だが、それもAMGダイナミックセレクト、つまり走行モードで自在に変化する。C(=コンフォート)はこんな過激なエンジン特性を滑らかにごく普通の街乗りクルマとして走らせる。

S+(=スポーツ プラス)にすると、エンジンは豹変。サウンドもオクターブが上がり、アクセルオフではパラパラとアフターファイアならぬシリンダーからの響き。アクセルレスポンスも純ナマの特性が引き出せて鋭い。車両安定装置(=ESP)の類もサーキットまで走行可能な状況に制御を抑える。Race(=レース)はドリフトモードまでついている。

ともかくコーナリング性能の高さが際立つクルマで、特にリヤデフの特性をどう理解して使いこなせるか?によってアクセルを踏み込む時間が変わり、旋回速度も変わる。

ステアリングの舵角も検知するリヤデフの機能だから、例えばより曲げたい時は舵角をさらに加え、アクセルを踏み込む操作を行なうとリヤの回転差がフロントにも影響する。常識的には真逆だが、クルマの制御は曲げる制御が積極的に働いて嘘のように曲がる。

パワートレインは共通だが異なる個性のCLA 45 S 4MATIC+

セダンのCLA 45 Sは直進時のステアリングの中立の立ちが強く、その壁感を乗り越えて曲がり始める印象。それは旋回から直進に戻る時も同様で中立の溝にハマる感触。この違いは何か? タイヤサイズはハッチバックのA 45 Sが245であるのに対し、CLA 45 Sは255とワンサイズ太い。このタイヤ接地面積の威力とリヤ荷重がより強く加わるセダンボディによって、CLA 45 Sはリヤデフのトルクベクタリング効果をより鮮明に発揮し、これが個性の違いとして出たのだ。

この動力性能とハンドリングのためにブレーキ性能はもちろん超強力。フロントは4ピストンに360×36mmディスク、リヤは1ピストンに330×22mmディスクの組み合わせ。富士スピードウェイの直線260km/hからの減速を7周連続でさらりと止め、発熱もフェードの兆候すらなく、まだまだ余裕だった。むしろ、手前で減速を終えてしまい、加速しながらコーナーへ進入という場面すら何度もあった。

スーパースポーツをカモにする、ウルトラスーパーハンドリングカー

誤解を恐れずに言うと、A 45 SもCLA 45 Sも「アンダーステアを出したら、ステアリングをより切り込んでアクセルを踏め!」である。直線番長的なドライバーが操るスーパーカーをカモにすることも容易な、まさにウルトラスーパーハンドリングカーの誕生である。

REPORT/桂 伸一(Shinichi KATSURA)



【SPECIFICATIONS】

メルセデスAMG A 45 S 4マティック+

ボディサイズ:全長4445 全幅1850 全高1412mm

ホイールベース:2729mm

トレッド:前後1560mm

車両重量:1640kg

エンジン:直列4気筒DOHCターボ

総排気量:1991cc

ボア×ストローク:83.0×92.0mm

最高出力:310kW(421ps)/6750rpm

最大トルク:500Nm/5000-5250rpm

圧縮比:9.0

トランスミッション:8速DCT

駆動方式:4WD

サスペンション形式:前マクファーソン 後4リンク

タイヤサイズ(リム径):前後245/35R19(8.5J)

車両本体価格(税込):790万円

メルセデスAMG CLA 45 S 4マティック+

ボディサイズ:全長4690 全幅1855 全高1415mm

ホイールベース:2730mm

トレッド:前1605 後1585mm

車両重量:1680kg

エンジン:直列4気筒DOHCターボ

総排気量:1991cc

ボア×ストローク:83.0×92.0mm

最高出力:310kW(421ps)/6750rpm

最大トルク:500Nm/5000-5250rpm

圧縮比:9.0

トランスミッション:8速DCT

駆動方式:4WD

サスペンション形式:前マクファーソン 後4リンク

タイヤサイズ(リム径):前後255/35R19(9J)

車両本体価格(税別):856万円

【問い合わせ先】

メルセデスコール

TEL 0120-190-610

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