WEC世界耐久選手権に参戦するトヨタGAZOO Racingのドライバー、マイク・コンウェイと平川亮は、今週末にサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で行われる第6戦で、日本のメーカーが「勢いを維持」できることを期待している。
7月の第5戦サンパウロ6時間レースでの勝利によって、トヨタはマニュファクチャラーズ・タイトルをめぐる戦いで、ポルシェに4ポイント差まで迫った。
直前の路面変更にキャデラックは自信/ロッシ、思い出の地へ/シリーズCEOが骨折etc.【WECオースティン木曜Topics】
7号車GR010ハイブリッドの小林可夢偉とニック・デ・フリースは、ブラジルで4位に入ったドライバーランキング首位のポルシェのケビン・エストーレ/ローレンス・ファントール/アンドレ・ロッテラーの3人に22ポイント差をつけられている。ブラジルでは、セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川の8号車クルーが優勝した。
可夢偉、デ・フリースとともに7号車をドライブするコンウェイは、7月下旬にテキサス州オースティンに位置するCOTAで行われたハイパーカーテストで好感触を得たトヨタが、再び競争力を発揮できることを期待している。
「サンパウロは良かった。僕らは強かった」とコンウェイはSportscar365に語った。
「でも、様子を見よう。僕らが特定のタイヤを走らせ、他の陣営がまったく同じタイヤを選ばなかったという点で、状況は異なっていた。それが(強さの)ひとつの要因だった」
「ここではタイヤの組み合わせが増える可能性がある。どれを使用するかはよく分からない。またそれが大きな要因になる可能性はある」
「通常、ミディアムタイヤは他のタイヤよりも長く走れるので、ここでもできるかどうか、見てみよう。テストでは両方のタイヤ(ハードとミディアム)を試したが、それほど大きな違いはなかった。新しい舗装がどちらか一方に適しているかどうかを確認する」
「(テストは)予想よりも良かったと感じた。このトラックには高速コーナーがたくさんあり、それが僕らの得意ではないこともある。しかし、路面が変更されたこともあり、僕はここに少しオープンなマインドで来た。少しリセットされるかもしれない」
コンウェイは肋骨と鎖骨の負傷でル・マン24時間レースを欠場したためタイトルを獲得することはできないが、この英国人はチームメイトの可夢偉とデ・フリースのタイトル獲得をサポートするために「全力を尽くす」と断言している。
「まだオープンだ」と彼は語った。
「他の車は、特に(ロッテラー組の)6号車ポルシェは、かなり安定している。だが、最後まで戦わなければならない」
■「ブラジルでの勢いを維持して、富士へ」と平川
トヨタは先月のサンパウロでの走行と比較して、最低重量と最大出力の点でBoP(性能調整)が抑制された状態でCOTAに入る。
平川は、トヨタはBoPで「最悪のケースを予想した」ため、7月のテストではそれほど変わらない状態で走行したが、日本のブランドは最良の位置にいないと感じていると語った。
「コースは予想以上にバンピーでした」と平川はSportscar365に語った。
「サーキットは再舗装や研磨が行われましたが、それでもバンプはたくさんありました」
「テストを見ると、僕らは最強ではないと思います。でも、ロングランで誰が最速だったかを言うのは難しいですね」
平川、ブエミ、ハートレーは、残り3レースとなった現時点で、チャンピオンシップでトップの6号車ポルシェトリオに48ポイント差をつけられている。
「8号車がトップのポルシェに追いつくのは大変だと思いますが、チームとして協力し、7号車をサポートする必要があります。いい仕事ができると信じています」と平川。
「僕らはチャンピオンシップを争っているので、ブラジルでの勢いをここで維持して、(第7戦)富士に持ち込めれば良いと思います。それはチャンピオンシップにとっても良いことです」
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