これからガレージを建てようと計画を立てている人なら、一度訪れておきたいのが「ガレージ・イタリア・ミラノ」だ。ガレージ・イタリア・ミラノの内装の仕上げ、家具を含む調度品の数々は、クルマを愛好する男のハートをくすぐる遊び心に溢れている。
ガレージ・イタリア・ミラノのドアを開く前に、まず「ガレージ・イタリア」とそれを立ち上げたラポ・エルカンについて簡単に説明しておこう。ラポ・エルカンはフィアット社の名誉会長であったジャンニ・アニェッリの孫にあたる。ジャンニ・アニェッリがフィアット社の会長であった時期に、フィアットはランチアやアルファ ロメオ、フェラーリ、マセラティを傘下におさめ、何れ劣らぬイタリアの名門ブランドを存続に導いた。
そんな偉大なる祖父を持つラポ・エルカンは、数々のスキャンダルで注目されたてきたイタリアを代表するファッション・アイコンでもある。このイタリアきっての名家の御曹司であるラポ・エルカンが2015年に設立したのが、クルマをカスタムする「ガレージ・イタリア」だ。そのショールームでありレストランとバーを併設するのが、「ガレージ・イタリア・ミラノ」である。
ガレージ・イタリア・ミラノは、ミラノ市街の北方に位置しており、交差点から放射状に道が伸びる一角にある。三角形の敷地に、大きく張り出した庇が特徴的な建物だ。もともとはガソリンスタンドとして1953年に完成した建物であったが、リノベーションして現在の姿に生まれ変わった。
正面玄関の扉を開けたのは、朝の9時を少し過ぎた時間。さすがに男の一人旅でディナーを食べに行く勇気はなく、ホテルでの朝食の代わりにガレージ・イタリア・ミラノを利用することにしたのだ。最初からそのつもりでガレージ・イタリア・ミラノの隣にあるホテル・アックルシオに前日から宿泊した。
交差点に面した鋭角な三角形の敷地は、ガソリンスタンドには都合の良い立地だ。いまは観葉植物が並べられているが、進行方向の違う2つの道路からアプローチができる。直線的な建物が並んでいる通りにあって、有機的な曲線で構成された外観は独特で、ランドマークとしての役割も担っている。まるで豪華客船の操舵室の一部を切り取ったかのようなデザインだ。ガソリンスタンドとして使われていた当時、チンクエチェントなど多くのクルマで賑わっていただろうことが容易に想像できる。
中に入ると、左にバーカウンターがあり、天井には1/18スケールのたくさんのミニチュアカーが宙に浮いているかのように吊り下がっている。その数1000台以上。さて、高い天井まであるシェルフを前にした席に座る。作り付けのシェルフにはレーシングヘルメットや写真集などが並んでおり、その配置とライティングが素晴らしい。シェルフにはクルマのパーツを使ったオブジェやミニチュアカーもあり、そのいずれもがホワイトが基調となっていて、ブラックの壁とのコントラストが印象深い。
差し出されたメニューがまた洒落ている。朝から夕方までのバー&カフェのメニューは、ボディカラーのサンブルを模したもの。どんなメニューが書かれているのかを単語帳のように一枚一枚めくるのも楽しい時間だ。スパークリングワインや白ワイン、赤ワインなどは、それぞれをイメージしやすいカラーとなっているのも憎い演出である。テーブルもガレージ・イタリアが手がけたもので、イタリアのトリコロールとガレージ・イタリアのエンブレムを組み合わせたカラーリングだ。
特別にグランドメニューも見せてもらった。こちらはさらに遊び心に溢れていて、タコメーターをモチーフとしたデザイン。星座早見盤のように、メニューの書かれた回転盤を回しながら見るという仕組みだ。どんなメニューがあるのか、ついつい回転盤をまわして見入ってしまう。
カプチーノとチョコレートのブリオッシュをオーダーした。カプチーノにはガレージ・イタリアのエンブレムがあしらわれており、ブリオッシュをのせた紙ナプキンはマセラティ・ブルー。カップとソーサー、プレートはトリコロールで縁取られていて、演出に抜かりはない。あたためられたブリオッシュのチョコレートはとろりとしていて、想像以上にビターな味だった。
1階のカフェだけでも十分にクルマの世界観が表現されているが、もし見学が許されるなら、階段の横にある廊下の先、ガレージ・イタリアのショールームに足を踏み入れてみたい。おそらくガソリンスタンドだった当時は、車両を整備するファクトリーであった場所だ。私が訪れた時は、天窓から差し込む自然光に照らされ、真っ赤なチンクエチェントが飾られていた。顧客とカスタムするクルマのカラーリング等の打ち合わせを行うカラーサンプルが並んだ部屋が圧巻だ。普通のディーラーにはない、迷彩柄やドット柄なども並んでいるので、想像力が掻き立てられる。
オープンと同時に入った店内は、気がつくといつのまにかほぼ満席の状態になっていた。出勤前にバーカウンターでエスプレッソを飲んで颯爽と出かけていく人もいれば、明らかに観光が目的で訪れたと思しきカップルや家族もいて、大いに賑わっている。気軽にガレージ・イタリア・ミラノを体験するにはベストな時間帯だったようだが、次回は2階のレストランでディナーと洒落込んでみたいものだ。
Garage Italia Milano
Viale Certosa 86, 20156 Milan, Italy
39 02 3343 1857
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