現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > パトカーが「白と黒」なのは“なんとなく”だった!? 法律上の決まりとは?

ここから本文です

パトカーが「白と黒」なのは“なんとなく”だった!? 法律上の決まりとは?

掲載 12
パトカーが「白と黒」なのは“なんとなく”だった!? 法律上の決まりとは?

採用当時の道路事情などが大きく影響

 日本のパトカーといえば、白と黒のツートンカラーです。しかし、このカラーが世界共通かというとそうではなく、海外では別のカラーリングとなっています。なぜ日本のパトカーは白と黒なのでしょうか。

「世界一黒い」BMWを実見! 脳が混乱するほどの「黒を超える黒」、公道は走れるの?

 警視庁によると、今のパトカーの源流となる車両は、敗戦から間もない1949(昭和24)年に登場します。

 当時日本を占領していたGHQの主導で、全国各地の「自治体警察」という組織が置かれた際に、移動用の車両としてアメリカ軍が払い下げたジープなどの車両を、当時は白色に塗装し「移動警察」と表示して使用していたようです。

 ただ、白色一色だと問題がありました。一般車両と区別が困難だったのです。しかも、当時はまだ道路が未舗装な場所が多く、車体の汚れが激しくなってしまうという欠点を抱えていました。

 そこでまず、警視庁がアメリカのパトカーを参考に黒色のセダン車をベースとし、下側が黒、上側が白のツートン塗装を採用しました。これが分かりやすいと評価され警視庁で定着。やがて全国規模となり、1955(昭和30)年には全国的に白黒のツートンに統一され今に至っています。

今でも「白と黒」という決まりはない!?

 しかし、このカラーリング“統一”されたとはいえ、厳密な決まりがあってこの白黒ツートンになっているわけではありません。兵庫県警のホームページには、パトカーのカラーについて「法律により、特に2色に決められている訳ではありません」と書かれています。

 しかし、道路交通法施行規則では「通行区分の特例を受ける都道府県警察において使用する自動車は、車体の全部もしくは上半分を白色に塗った自動車」と定められているため、兵庫県警は「白の反対色の黒色を併用することが誰の目にも鮮やかに映るだろうということになり、現在の白と黒のツートンカラーになりました」と、現在のカラーリングが定着した理由について説明しています。

 つまり、厳密に決まっているのは「白を使うこと」だけ。そのため公道で警察車両と似たカラーリングのクルマに乗っていても、特に法律違反にはなりません。例えば青い回転灯を光らせてパトロールしている通称「青パト」と呼ばれる、防犯用のパトロールカーは、警察の車両ではなく、運輸支局などの許可を受けた団体などが使用しています。

 法的に問題になるのは、緊急車両しか装備できない赤色灯を公道上で使用し、車体に都道府県警察の名称やロゴを書き込んでいる場合です。

 警視庁によると違法かの判断は、事案ごとになるようですが、都道府県警察の名前を記載した車両を用い、警察官を詐称するなどした場合は、軽犯罪法違反となる可能性があるようです。そのため、撮影用の「劇用車」は、公道走行中は赤色灯にカバーをかけ、「○○県警」「POLICE」などの誤解を招く書き込みには撮影で使用する以外のときはシートをかけています。

関連タグ

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

新東名「最後の区間」どこまでできた? 過去最大規模の「トンネル湧水」発生も…どんどん造ってます!
新東名「最後の区間」どこまでできた? 過去最大規模の「トンネル湧水」発生も…どんどん造ってます!
乗りものニュース
70年代の“GTカー”が令和に復活!? 限定100台のミツオカ「M55ゼロエディション」ついに登場
70年代の“GTカー”が令和に復活!? 限定100台のミツオカ「M55ゼロエディション」ついに登場
VAGUE
オーナーは桐島ローランドさん 葉山町にオープンした新スポット『Felicity Cafe』とは
オーナーは桐島ローランドさん 葉山町にオープンした新スポット『Felicity Cafe』とは
バイクのニュース
マジか…? 新制度導入で「車検」通らないかも!? 10月から始まった“新たな車検”何が変わった? 覚えておきたい「OBD検査」の正体とは
マジか…? 新制度導入で「車検」通らないかも!? 10月から始まった“新たな車検”何が変わった? 覚えておきたい「OBD検査」の正体とは
くるまのニュース
新スタイルの洗車場、個室ブースで心置きなく洗車が可能…土曜ニュースランキング
新スタイルの洗車場、個室ブースで心置きなく洗車が可能…土曜ニュースランキング
レスポンス
マンホールの”大打撃”から1年……今度こそフロントロウからラスベガス決勝に挑むサインツJr.、混戦を予想「分からないことが多すぎる」
マンホールの”大打撃”から1年……今度こそフロントロウからラスベガス決勝に挑むサインツJr.、混戦を予想「分からないことが多すぎる」
motorsport.com 日本版
【悲報】マジかよ!? ホンダ二輪スポンサーのレプソルが2024年限りで契約解消へ
【悲報】マジかよ!? ホンダ二輪スポンサーのレプソルが2024年限りで契約解消へ
ベストカーWeb
「六本木のカローラ」を乗り継ぎ4台目!…BMW「3シリーズ」が自宅ガレージにあるのが普通という親子の現在の「E30」の経歴が凄かった!!
「六本木のカローラ」を乗り継ぎ4台目!…BMW「3シリーズ」が自宅ガレージにあるのが普通という親子の現在の「E30」の経歴が凄かった!!
Auto Messe Web
【クシタニ】による「クシタニの防寒グッズまとめ」!これで寒さを乗り切れる!
【クシタニ】による「クシタニの防寒グッズまとめ」!これで寒さを乗り切れる!
モーサイ
【写真蔵】「Jeep」ブランド初の100%電気自動車は、レネゲードよりもコンパクトな「アベンジャー」
【写真蔵】「Jeep」ブランド初の100%電気自動車は、レネゲードよりもコンパクトな「アベンジャー」
Webモーターマガジン
今季最悪の路面が今季最高のスペクタクルを生む? F1ラスベガスGP、タイヤの“グレイニング”を抑えることが鍵に
今季最悪の路面が今季最高のスペクタクルを生む? F1ラスベガスGP、タイヤの“グレイニング”を抑えることが鍵に
motorsport.com 日本版
東京都に住むEVオーナーは注目!  最新設備の「アウディ・チャージング・ハブ 紀尾井町」の150kWh超急速充電を30分無料開放
東京都に住むEVオーナーは注目!  最新設備の「アウディ・チャージング・ハブ 紀尾井町」の150kWh超急速充電を30分無料開放
THE EV TIMES
「公道で操れんわw」「1.6億で仰天」超弩級のシューティングブレーク『ROCKET GTS』にSNSも熱視線
「公道で操れんわw」「1.6億で仰天」超弩級のシューティングブレーク『ROCKET GTS』にSNSも熱視線
レスポンス
新しいF1レースディレクター、ドライバーたちは好印象「これまでで最高のドライバーズブリーフィングだった」
新しいF1レースディレクター、ドライバーたちは好印象「これまでで最高のドライバーズブリーフィングだった」
motorsport.com 日本版
ノリス2番手「ロングラン・パフォーマンスの悪さに衝撃を受けた」マクラーレン/F1第22戦木曜
ノリス2番手「ロングラン・パフォーマンスの悪さに衝撃を受けた」マクラーレン/F1第22戦木曜
AUTOSPORT web
ダイハツの「“2階建て”軽トラ!?」登場! 4人乗れて4人乗れる! “広々”内装の「ステージ21 リゾートデュオ バンビーノJr」所有のインフルエンサー「さおりんご」さんに直撃!
ダイハツの「“2階建て”軽トラ!?」登場! 4人乗れて4人乗れる! “広々”内装の「ステージ21 リゾートデュオ バンビーノJr」所有のインフルエンサー「さおりんご」さんに直撃!
くるまのニュース
足が長くてシートがもっと高い! BMW Motorrad「R 1300 GS・GSスポーツ」は不慣れなライダーでも楽しめる?
足が長くてシートがもっと高い! BMW Motorrad「R 1300 GS・GSスポーツ」は不慣れなライダーでも楽しめる?
バイクのニュース
初日最速のハミルトン「なぜトップに立てたのか分からない」メルセデス/F1第22戦
初日最速のハミルトン「なぜトップに立てたのか分からない」メルセデス/F1第22戦
AUTOSPORT web

みんなのコメント

12件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村