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【すべての新技術を積んでいる】新型Sクラス開発責任者 マーカス・シェーファーへQ&A 

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【すべての新技術を積んでいる】新型Sクラス開発責任者 マーカス・シェーファーへQ&A 

Sクラスがユーザーを認識し、合わせる

text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)

【画像】新型メルセデス・ベンツSクラス 全79枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


先日メルセデス・ベンツは最新のW223型Sクラスを発表した。AUTOCAR英国編集部では、Sクラスの開発を担当したマーカス・シェーファーへインタビューを行ったのでご紹介したい。

ーー新型Sクラスは、今まで開発してきたクルマの中で、最も先進的だと表現されています。一方で小型車にも、求められる技術は沢山あります。ラグジュアリー・サルーン市場が縮小する中で、Sクラスをどう差別化し、継続させていくつもりでしょうか?

「先代のSクラスは、モデル末期まで並外れた強さを示していました。小型モデルには搭載されているMUBX(対話式音声認識などを備える、メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)も、Sクラスにはありませんでした」

「しかし、盤石なロイヤルカスタマーが存在しています。新しいSクラスにも、自信があります。ふんだんなイノベーションを獲得し、インテリジェントなラグジュアリー・サルーンとしての、新基準になると考えています」

「あらゆる角度で検証し、直感的な使いやすさを求めました。Sクラスがユーザーを認識し、ユーザーへ合わせます。クルマに適応する必要はありません」

「クルマに歩み寄ると、ドアハンドルが立ち上がります。以前乗車した記録から、ドライバーを認識するのです」

「3段階の認識機能を備えています。車内のジェスチャー・センサーとカメラは、ユーザーが行動する前に、何をしようとしているのか予測します」

先進的すぎて認証の法規すらない国も

「Sクラスは、OTA(無線通信でのアップデート)にも対応しています。ユーザー・インターフェイスだけでなく、クルマの機能面でも」

「高性能なコンピューターを搭載し、将来的なアップデートにも対応できます。最先端の内容なため、担当機関と協力して開発を進めているほどです。先進的すぎて、国によっては認証の法規すらない場合もあります」

「例えば、デジタル・ヘッドライト。260万画素の解像度を持つライトです。ガレージの壁に映画を投影できるほどの、解像度を備えているのです」

「われわれは、数カ国の関係機関と協力し、一般道で機能させるために取り組んでいます。ドイツでは、先進的な技術に理解があり、すでに合法です。しかし、ほかの国では異なります」

「レベル3の自律運転も同様。来年の後半には、ドイツでは実行できるようになるでしょう。一部のメーカーには、(Sクラスに搭載される)技術の一部を備えるモデルはあります。でもSクラスには、多くの新機能が、すべて搭載されている。それがユニークです」

ーー新しいSクラスは、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)がモデルをリードすると考えています。ディーゼルエンジンのPHEVは、計画していますか?

「ディーゼルエンジン版PHEVの計画はありません。GLEやEクラスにはありますよね」

「Sクラスの主要市場は、中国と韓国、北米です。欧州が優先されるクルマではありません。Sクラスの市場では、ディーゼルは重視される選択肢ではないのです」

拡張戦略に向けた取捨選択

「発表のとおり、Sクラスには純EVのEQSが登場します。Sクラスと同じ生産ラインで作られる、次世代のドライブトレインだと考えています。生産における複雑さを減らす、取捨選択も必要なのです」

ーーSクラスのクーペとカブリオレは、モデルとして消えてしまいます。理由は何だったのでしょう?

「15年間ほどのメルセデス・ベンツを振り返り、誕生したモデル・バリエーションを考察しました。中国のような異なる市場を克服し、年間300万台を生産するという、拡張戦略があります」

「パワートレインの変化にも直面し、プラグイン・ハイブリッドを投入しています。さらに純EVも加わります。ですから、どこかで複雑さを減らす必要がある。少し、モデル数を削ったわけです」

「クーペもカブリオレも、素晴らしいクルマです。しかし、ほかの形式で置き換える時が来ていると考えています。新しいSLクラスは、Sクラス・カブリオレを考えているお客様の視野にも入るモデルです」

「カブリオレは中国では需要が低く、アメリカでも人気は下火。残すべきものを選ぶ対象となりました」

「Sクラスには、ショートとロングのホイールベースがあり、大きく異なるマイバッハも用意します。さらに最近まで注意が払われてこなかった、SLのようなアイコンと呼べるモデルも、わたしたちはまだ持っているのです」

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