米カルマ・オートモーティブは4月4日、上海モーターショー(4月18日~25日)に出展を予定している2020年式「レヴェーロ」の概要を公表した。
南カリフォルニアを本拠とするカルマ・オートモーティブは、かつて「フィスカー・カルマ」を生産したフィスカー・オートモーティブを源流とするメーカーだ。一時テスラ「モデルS」のライバルとも評されたPHEVフィスカー・カルマは、バッテリーの品質トラブルで深刻な販売不振に陥ったが、その際フィスカー・オートモーティブは中国資本を受け入れた。そして、心機一転、社名も改めて再スタートを切ったのがカルマ・オートモーティブというわけだ。
現在、カルマ・オートモーティブでは、フィスカー・カルマをブラッシュアップした「レヴェーロ」を生産しているが、その最新バージョンとなる2020年式ではハイブリッドパワートレインが一新されることが明らかになった。新たに採用するのはBMW製の3気筒ツインパワーターボエンジンで、より強化されたリチウムイオンバッテリーも搭載される模様。これらから供給される電力はリアに横置きされたツインモーターを駆動し、豪奢な4ドアボディを4.5秒で60mphまで引っ張る。これは従来型より1秒近く短縮された値というから、ステアリングを握れば改良は容易に体感できるだろう。改良型レヴェーロは、上海ショーで公開された後、本年中頃にはショールームに並ぶ予定だ。
レヴェーロのほかに上海のカルマブースでは2台のコンセプトがアンベールされ、1台はピニンファリーナが手がけた中期ビジョンを示すモデル、もう1台は将来のフルEV像を示すモデルになるとのこと。世界最大の市場におけるショーへ向け鼻息も荒いカルマ・オートモーティブだが、機を同じくして、フィスカー・オートモーティブの創設者ヘンリック・フィスカーも、フィスカー・インクを設立してEVを開発中。「フィスカー・カルマ」のリベンジを果たすのはどちらになるのか、今から要注目だ。
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