もくじ
どんなクルマ?
ー ラングラーの10倍売れるレネゲード
どんな感じ?
ー 見晴らしの良い車内と安楽な運転感覚
ー 新登場の3気筒1.0ℓユニット
ー 4WDを選択できるのはトップグレードのみ
「買い」か?
ー ファッションとして楽しむクルマ
スペック
ー ジープ・レネゲード1.0 GSEロンジチュードのスペック
新型ジープ・ラングラー「アンリミテッド・ルビコン」 5/18日本発売
どんなクルマ?
ラングラーの10倍売れるレネゲード
欧州ではランドローバーよりもジープの方が多く売れているという事実。英国生まれか米国生まれか、ということは関係ないようだ。そんなジープ製の小柄なクロスオーバー・ハッチバックがレネゲード。フィアット500Xと同じプラットフォーム上に構成されている。ジープ・ラングラーが1台売れる時間で、レネゲードは10台を売りさばいているというから、素晴らしい企画力だといえる。
そんな人気者のレネゲードが誕生して数年が経ち、ライフスパンも中頃になったところで、この度マイナーチェンジを受けた。上級グレードにはシャープな光を放つLEDヘッドライトが採用されたほか、ラングラーとの血縁を感じさせるデザインのフロントバンパーに改められている。
インテリアも全体的にリフレッシュされており、ジープによれば収納スペースも改善しているという。エントリーグレード以上では、Uコネクト・インフォテインメント・システムのタッチモニターのサイズが、5インチから8.5インチに大きくなっている点も見逃せない。
加えてメカニカルな部分でも大きな変更を受けている。エントリーグレードのフロントに搭載されるガソリンエンジンは、3気筒1.0ℓターボユニットに置き換わった。ファイアフライ(蛍)と呼ばれるエンジンで、フィアットのグローバル・スモールエンジンとして認知されているもの。
今回はこの1.0ℓの前輪駆動モデル、ロンジチュード・グレードの試乗となった。
どんな感じ?
見晴らしの良い車内と安楽な運転感覚
レネゲードはエクステリアデザインだけでなく、インテリアデザインもチャーミングなことは、マイナーチェンジ前と変わらない。しかも車内も広くヘッドルームも不満なく、ほぼ直立した大きな窓が周囲を囲み、視界もパノラマ的に良い。
高級感には欠けるプラスティック製のパーツがあちこちに用いられていることも従来どおり。質感や上質感というよりも、ビジュアル的な楽しさに重きが置かれている。手頃なセアトやスコダと比べても、そう感じるだろう。言葉を選んで表現するなら、実用主義とでもいえるだろうか。
ドライビングの印象も、当たり障りのないもの。ボディコントロールにも強い不満は感じられず、悪い印象はない。それを裏付けるように、レネゲードの運転はとても安楽。背が高いゆえに、ボディのマスがタイヤを引っ張るような感覚を感じる場面もあるが、ロードホールディング性は良い。滑らかな路面なら、快適なペースを保って走り抜けられるだろう。
だが、郊外の舗装の状態が悪いような道での乗り心地は、良いとはいい難い。日進月歩の自動車業界においては、やや時代遅れの感すらある。
新登場の3気筒1.0ℓユニット
レネゲードの様なコンパクト・クロスオーバーを購入する層は、より大型のクロスオーバー程の洗練性は期待していないかもしれない。だが、他のメーカーよりも古いオフロードの歴史を持つジープというブランドにあって、レネゲードは不正路面からの挙動をやや受け過ぎるように思う。ステアリングフィールも、ギア比もスローで入力に対する反応も不自然さが漂う。少なくとも、重み付けは評価できるけれど。
日本には今のところ入ってきていないが、3気筒1.0ℓターボユニットは120psの最高出力を比較的高回転域となる5750rpmで発生。最大トルクは19.3kg-mで、コンパクト・クロスオーバーのボディを引っ張る。4気筒エンジンも新しくなり、150psのガソリンユニットと、さらに強力なマルチジェットIIと呼ばれる170psの1.6ℓターボディーゼルユニットもラインナップ。従来までの1.6ℓは引退となっている。
1.0ℓのエントリーグレードのレネゲードの場合、0-100km/hに要する時間は11.2秒と、予想通りの数字。だが、このファイアフライ・ユニットは思いのほか静かで、過給圧が高まれば、リニアにクルマを加速させる。
経済性には優れており、従来よりも遥かに現実的な数字を示すWLTPテストでの燃費は14.0km/ℓ。年間走行距離が嵩むオーナーなら、よりパワフルな1.6ℓターボディーゼルの方が、さらに17.7km/ℓと、お財布に優しい数字となっている。
4WDを選択できるのはトップグレードのみ
必要に応じてリアアスクルへの駆動をコントロールする、GKN社製の4輪駆動システムを選択するには、英国の場合はディーゼルエンジンを選択する必要がある。ちなみに、基本的にはレンジローバー・イヴォークに用いられているシステムと同じもの。それ以外は前輪駆動という設定。日本では、4輪駆動は1.3ℓのマルチエア直列4気筒ターボエンジンとの組み合わせとなる。
レネゲードのエントリーグレードは英国の場合スポーツで、その上にロンジチュードとリミテッドが存在する。さらにトップグレードとして4輪駆動に、フロントバンパーのアンダーガードなどのデザインも異なるトレイルホークが控える。ちなみに日本の場合は、スポーツグレードの導入はない模様。
今回試乗したロンジチュードには、リアのパーキングセンサーにフォグライト、17インチ・アルミホイールなどが装備されている。さらにひとつ上のグレード、リミテッドにはレザー内装など、装備が充実するのは想像のとおり。
「買い」か?
ファッションとして楽しむクルマ
価格は、エントリーグレードとなるスポーツの場合、1万9200ポンド(278万円)からという設定。コンパクト・クロスオーバーというセグメントで見た場合、やや割高な価格ではあるものの、このスタイリングに惚れ込んでしまったなら、購買動機を遮るほど高くは感じられないだろう。
しかし、3気筒1.0ℓユニットには4輪駆動は選択できない。シトロエンC4カクタスなども含めて、レネゲードよりも快適でハンドリングも優れているライバルは、少なくないという事実は、忘れてはいけないと思う。セアトやミニ・カントリーマン(クロスオーバー)のハンドリングは、レネゲードを考えているひとも一度確認しておいた方が良いだろう。
際立つ優位性といえば、そのスタイル。4輪駆動システムを備えない1.0ℓのレネゲードは、あくまでもファッションで楽しむクルマなのだと思う。
ジープ・レネゲード1.0 GSEロンジチュードのスペック
■価格 2万4400ポンド(353万円)
■全長×全幅×全高 4255✕1805✕1697mm
■最高速度 185km/h
0-100km/h加速 11.2秒
■燃費 14.0km/ℓ(WLTP複合)
■CO2排出量 -
■乾燥重量 1320kg
■パワートレイン 直列3気筒999ccターボ
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 120ps/5750rpm
■最大トルク 19.3kg-m/3000-4000rpm
■ギアボックス 6速マニュアル
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