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GTD王者ポール・ミラーBMWがプロクラス初優勝。シーズン唯一の“ハコ限定戦”でポール・トゥ・ウイン

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GTD王者ポール・ミラーBMWがプロクラス初優勝。シーズン唯一の“ハコ限定戦”でポール・トゥ・ウイン

 8月25日、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第9戦がアメリカ、バージニア州の“VIR”ことバージニア・インターナショナル・レースウェイで行われ、ブライアン・セラーズ/マディソン・スノー組1号車BMW M4 GT3(ポール・ミラー・レーシング)が総合優勝を飾った。

『ミシュラン・GTチャレンジ・アット・VIR』という大会名が示すとおり、同レースは2024年シーズンで唯一の“GTオンリーイベント”として行われ、GTDプロとGTDの2クラスのみ、計23台がエントリーした。

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 決勝日となった25日(日)は雲ひとつない快晴の下、定刻12時10分に恒例となっているビバンダムのグリーンフラッグ振動によって戦いの火蓋が落とされる。大きな混乱なく始まったレースでは、前日の予選でポールポジションを奪ったポール・ミラーの1号車BMWがホールショットを奪うと、そのまま隊列の牽引役に。

 その背後ではハリー・ティンクネル駆る64号車フォード・マスタングGT3(フォード・マルチマチック・モータースポーツ)が3号車シボレー・コルベットZ06 GT3.R(コルベット・レーシング・バイ・プラット・ミラー・モータースポーツ)をかわして2番手に順位を上げる。姉妹車の65号車マスタングはコルベット・レーシングの4号車に先行を許し5番手に下がっていたが、スタートから30分を前にポジションを取り戻した。

 上位5台の中で最初に動いた、3号車コルベットは1回目のピットストップでマスタング勢に対してアンダーカットを成功させたが、直後にマシントラブルが発生。コース上に複数回ストップしたのちガレージに向かった。また、65号車マスタングは給油の最低時間が規定に達していなかったためドライブスルーペナルティを受け順位を下げている。

 レース2時間目、トップには早めのピットストップを行った23号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3(ハートオブ・レーシングチーム)が浮上。2番手となった1号車BMWを一時約10秒、3番手につける64号車マスタングを12秒リードする。その23号車と64号車はチェッカーまで残り1時間となったところで同時にピットへ。4号車コルベットも同じタイミングで入ったが発進できずに順位を下げた。

 翌周、1号車BMWが作業に入りアストンマーティンの前でコースに復帰する。最終スティントは23号車との一騎打ちになるかと思われたが、ハートオブ・レーシングチームは最低給油時間の不遵守による痛恨のドライブスルーペナルティを受け今季2勝目のチャンスを逸する。これによって楽になったBMWだったが、3時間目に入って間もなく70号車マクラーレン720S GT3エボ(インセプション・レーシング)のエンジンブローによりフルコースコーションが導入されてしまう。これにより13秒あった後続とのギャップはリセットされることに。

 しかし、残り22分からのリスタートを決めたBMWは徐々に後続を引き離し、最後は3.3秒差をつけてトップチェッカー。今季ここまで3位と2位で表彰台に立っているGTDプロクラス“ルーキー”チームが、記念すべき初優勝を飾った。2位は64号車マスタング、3位には23号車アストンマーティンが入っている。

 GTDクラスでは、スタート直後にポールシッターの55号車フォード・マスタング(プロトン・コンペティション)をかわしてトップに浮上した、ミカエル・グルニエ/ケントン・コーク組32号車メルセデスAMG GT3エボ(コルトホフ/プレストン・モータースポーツ)が他を圧倒するスピードを披露。レースの前半から独走状態に持ち込むと、一時は後続に対して25秒以上のギャップを築く。最後はフルコースコーションによってその差を詰められたものの、0.897秒差で逃げ切りに成功しクラス優勝を飾った。

 僅差の2位は27号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3エボ(ハートオブ・レーシングチーム)、トップから約2秒遅れた78号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2(フォルテ・レーシング)がクラス3位となった。

 IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の次戦第10戦は『TireRack.com・バトル・オブ・ザ・ブリックス』だ。“ミシュラン・エンデュランス・カップ”の一戦であり、ふたたび4クラスのマシンが集う同イベントは9月19~22日に、インディアナ州のインディアナポリス・モーター・スピードウェイで開催される。

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