一般道とサーキットでトップ11台を乗り比べ
この企画にノミネートしたクルマは、どれもが既に素晴らしい。最終的な順位は別として、2022年に英国でリリースされたモデルのなかで、トップ10入りするドライバーズカーであることは間違いない。
【画像】1番運転の楽しいクルマは? BBDC 2022 タイヤ3本のクルマからSUV,レストモッドまで 全72枚
優秀なモデル群からベストを見つけ出すため、今年も5名の審査員が数日を費やしてチャレンジングな公道とサーキットを走り込んだ。34回目となる、年末恒例の英国ベスト・ドライバーズカー(BBDC)選手権がやってきた。
クルマを審査する舞台になったのは、例年同様、グレートブリテン島の中西部に位置するノース・ウェールズ地方。アイリッシュ海に面した風光明媚な半島には、アングルシー・サーキットも待ち構えている。
いつも通り、基準というべきディフェンディング・チャンピオンとして、昨年の優勝車もノミネートしている。992型のポルシェ911 GT3だ。
5名の審査員が11台のノミネート車両を次々に運転し、公道とサーキットにわけて、それぞれ最高25点で運転の楽しさを評価していく。合計では250点が満点になる。お互いの印象も議論しつつ、2022年のベスト・ドライバーズカーが選出される。
全7編と少々長いコンテンツだが、最後までお付き合いいただければ幸いだ。
2022年のBBDC選手権の審査員
まずは、2022年の審査員からご紹介させていただこう。普段の試乗レポートをまとめている、いつものメンバーだけれど。
アンドリュー・フランケル(Andrew Frankel)
BBDC選手権ではベテラン審査員。新しい愛犬にエンツォと名付けるほどのクルマ・マニア。最初は英国のレーシングチーム名だった、ヘスケスを考えていたとか。
マット・ソーンダース(Matt Saunders)
AUTOCARではおなじみのロードテスター。スタッフのランチのために、クレジットカードの管理を任せている。しっかりタイム計測の機械も持ち込んだ。しかし、フェラーリからオクタン価の計測を求められたのは想定外だったようだ。
ジェームス・ディスデイル(James Disdale)
ピットレーンで待っていた彼は、マセラティに乗る番がやってくると、意気揚々とドアを開いた。美味しい紅茶が待っているかのように。
リチャード・レーン(Richard Lane)
BBDC選手権の審査に参加するようになって数年。当初はリンゴをかじっていた彼も、最近はビスケットを口にすることが多くなった。炭水化物を沢山取ってこそ、本当のロードテスターだ。
マット・プライヤー(Matt Prior)
BBDC選手権では動画も撮影している。礼儀正しく控えめに、ズカズカと意見を交わした。ハンサムかどうかは、読者でご判断いただこう。
2022年のノミネート車両11台
続いて、今回のノミネート車両11台を英国価格順にご紹介したい。2022年に英国編集部で試乗した、トップ10のドライバーズカー+ディフェンディング・チャンピオンという構成だ。例年通り多様な顔ぶれとなっている。
RMLショートホイールベース(英国仕様)
英国価格:162万ポンド(約2億6892万円)
最高出力:485ps/7000rpm
フェラーリ296 GTB(英国仕様)
英国価格:24万1550ポンド(約4009万円)
最高出力:830ps/8000rpm(システム総合)
マクラーレン・アルトゥーラ(英国仕様)
英国価格:21万5900ポンド(約3140万円)
最高出力:680ps/7500rpm(システム総合)
アストン マーティンDBX707(英国仕様)
英国価格:19万ポンド(約3154万円)
最高出力:707ps/6000rpm
マセラティMC20(英国仕様)
英国価格:18万7230ポンド(約3108万円)
最高出力:630ps/7500rpm
ポルシェ911 GT3(992型/英国仕様/2021年のBBDC優勝モデル)
英国価格:13万5700ポンド(約2252万円)
最高出力:510ps/8400rpm
ポルシェ718ケイマン GT4 RS(英国仕様)
英国価格:11万3700ポンド(約1887万円)
最高出力:500ps/8400rpm
ケータハム・セブン 420カップ(英国仕様)
英国価格:5万4990ポンド(約912万円)
最高出力:213ps/7600rpm
BMW M240i xドライブ・クーペ(英国仕様)
英国価格:4万5515ポンド(約755万円)
最高出力:373ps/5500-6500rpm
モーガン・スーパー3(英国仕様)
英国価格:4万3165ポンド(約716万円)
最高出力:119ps/6500rpm
トヨタGR86(英国仕様)
英国価格:2万9995ポンド(約497万円)
最高出力:234ps/7000rpm
タイヤ3本のクルマからSUV、レストモッドまで
これまでの33回を振り返っても、34回目の今回は忘れられないような記憶がいくつ
も生まれた。真冬が迫る季節ながら、ノース・ウェールズ地方は天候に恵まれた。ルーフのないクルマも運転する身としてはありがたい。
過去にも1度あったが、タイヤが3本しかないモーガンがノミネートしてもいる。フェラーリのメカニックが用意した特別なガソリンを給油する光景は、例年では見られないものだった。
英国価格162万ポンド(約2億6892万円)という、桁違いに高いモデルがノミネートしたのも今回が初めて。フロントにエンジンが載っていないモデルが5台も含まれ、車重2t超えのSUVもドライバーズカーとして加わっている。
そして、上位争いはいつも以上に熾烈だった。フェラーリ488 GTBとポルシェ911 R、マクラーレン675LTが優勝を奪い合った、2016年以来かもしれない。だが、今回の方がずっと高レベルだったと思う。
どれだけレベルが高いかというと、少しネタバレになるが、マセラティMC20が下位へ沈むほど。カーボンファイバー製の軽量なタブシャシーに、630psのV6ツインターボをミドシップしたスーパーカーを凌駕したモデルが、7台もあったのだ。
もちろん、優れた素材を集めつつ、マセラティの調理方法が良くなかったわけではない。MC20は間違いなく優秀だ。しかし、シンプルなだけでは今年は不十分だった。
この続きは(2)にて。
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