元タイトルスポンサーで、ロシアの大手化学肥料企業『ウラルカリ』と緊迫した膠着状態にあったハースF1は、未払いだった資金の返金を行った。しかし、この支払いがウラルカリ側に認められるまで、機材をオランダから持ち出せないという。
この紛争は、ロシアのウクライナ侵攻を受けて、ハースが2022年にウラルカリとのスポンサー契約を終了したことから発生した。ニキータ・マゼピンの父ドミトリー・マゼピンが所有するウラルカリは、2022年シーズンのスポンサーシップの支払いの一部を回収しようとしていた。
未払金をめぐり、ハースF1の元スポンサー『ウラルカリ』がオランダの裁判所に提訴。チームの資産差し押さえを要求
スイスの仲裁裁判所は、ハースがスポンサー契約を解除する権利を支持したものの、チームは支払われたスポンサーシップの一部、特に2022年3月4日以降に適用されていた金額を返金しなければならないとの裁定を下した。
この判決にもかかわらず、ハースが返済期限を守っていないとウラルカリは主張し、同社はオランダの裁判所を通じて行動を起こした。オランダGP開幕前の木曜日、オランダの警察と執行官は、状況を調査するためにザントフォールトのハースの施設を訪れた。チームの資産が差し押さえられる可能性があり、その場合、チームは来週モンツァで開催されるイタリアGPに出場できなくなる。
しかし、チームオーナーのジーン・ハースによると、ハースは金曜日の夜に滞っていた支払いを行うことで、辛うじて差し押さえを免れることができたという。オーナーのハースは「今ではすべてが解決された」とは日曜日にザントフォールトで宣言した。
しかし、レース後の日曜日には大きな規則上の問題が残った。ロシアに対する制裁措置に準拠するために中東経由で送金されたと報じられている資金は、週末の締め日までに指定された口座に着金しなかったのだ。つまり、ハースは来たる第16戦イタリアGPに出場することはできるが、全額の支払いがウラルカリの口座に反映されるまで、機材はオランダに置かれることになる。
金銭的な紛争が解決された今、チームはすべての問題が完全に解決され、F1シーズンの次のラウンドに向けてレースに焦点を戻すことができるようになることを期待している。
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