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自動車業界のトップも驚愕! 50年以上前のランボルギーニが新車レベルに復活

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自動車業界のトップも驚愕! 50年以上前のランボルギーニが新車レベルに復活

レストア事業にも意欲を見せる

 ランボルギーニ社が社内に設けたレストアの部署で、修復された「ミウラSV(1972年式)」が公開された。場所は、2月6日から10日の間パリで開催された「レトロモビル」というクラシックカーのイベント。なんとマシンのオーナーは、FIA(国際自動車連盟)会長のジャン・トッド氏だという。

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 日本ではマツダが初代NAロードスターのレストア事業を、昨年スタートさせて話題を呼んでいる。だが、早くから自動車を文化や歴史遺産として認知してきたヨーロッパでは、この分野で日本より一歩も二歩も先をいっている。

 自動車メーカーとしては決して大きくはないイタリアのランボルギーニだが、2016年に自社のクラシックカーをレストアして認証を行う「ポロストリコ」という専門部署を設立。2001年以前に生産された350GTからディアブロまでを対象に事業展開している。

 絶版となったランボルギーニ車用のスペアパーツの復元も担当し、2018年だけでも200以上の部品を新たに製造。さらに過去のノウハウを活用して、クラシック・ランボルギーニを可能な限りオリジナルに近い状態に維持するために重要な、生産に関するファイルやデザインなどのアーカイブ資料の管理も行っている。

 今回、パリでお披露目された1972年式ミウラSVのルーツは、1968年に製造されたミウラSが事故で廃車となった際に、そのシャーシナンバー「3673」を引き継いだもの。当時は一部の国で新車のみ極端に高い輸入税が課せられていたことや、すでに登録された車両の関連書類を活用するという実用的な理由により、スーパーカーメーカーがシャーシナンバーを再使用することは珍しくなかった。

 ミウラは1963年創業のランボルギーニにとって、市販第1号の350GT(後に400GT)に続いて世に出た、記念すべき黎明期のモデル。1966年から1973年まで約750台が生産され、3.9リッターV12エンジンを横置きにミッドマウントしていた。初期のP400、第2世代のP400S(S)、最終モデルのP400SV(SV)とアップデート。この後継モデルが、第1次スーパーカーブームの主役ともいえるカウンタックだ。

 レストアされたミウラSVの最初のオーナーは南アフリカ在住で、ボディカラーはRosso Corsaという鮮やかなレッド。車体下部のみをゴールドに塗装し、インテリアはブラックレザーという仕様だった。写真をご覧になれば一目瞭然だが、47年の歳月を超えて復元されたミウラSVも、オリジナルと同じ状態と言える完璧な仕上がりぶりだ。

 レストアを開始した13カ月前には、経年劣化で生じる摩耗や損傷が少なくなかったため、まずは完全なる解体作業を実施。フレーム/ボディ/内装に付けられた印から、各部品に記された番号や日付まで細部にわたり確認し、ランボルギーニが保存する製造資料との突き合わせまで徹底した。その結果、ポロストリコの技術者たちは部品を交換するよりも、“修理”と“復元”を優先することができたという。

 隣に展示されていたのはシャーシナンバー「0592」、1966年製のランボルギーニ400GT。カナダ人コレクターの所有で、現在ポロストリコで作業中だそうだ。

 レトロモビルのランボルギーニ・ポロストリコの出展ブースでは、レストアされたミウラSVをオーナーに引き渡すセレモニーが行われた。アウトモビリ・ランボルギーニのステファノ・ドメニカリ会長兼CEOからキーを戻されたオーナーは、FIA会長のジャン・トッド氏。

 現役時代は世界ラリー選手権で日産ワークスチームのナビゲーター(現在はコドライバー)として活躍し、後にプジョー・チーム監督としてグループBの205ターボ16にてメイクスとドライバーズで2年連続タイトル獲得、その後、ミハエル・シューマッハを擁するフェラーリF1チームの黄金期に監督を務めたことでも知られている。

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