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韓国版軽自動車は1.0L キア・レイへ試乗 英国にも欲しい 飾らない姿が魅力的

掲載 24
韓国版軽自動車は1.0L キア・レイへ試乗 英国にも欲しい 飾らない姿が魅力的

お手頃なシティカー 見た目以上に広い車内

数年前まで韓国のキアといえば、冴えない低価格なモデルを提供する自動車メーカーだった。母国以外では、殆ど知られていなかった。しかし、バッテリーEV(BEV)のEV6など、競争力あるモデルの発売でイメージは一変している。

【画像】英国にも欲しい飾らない魅力 キア・レイ Aセグ・コンパクトと比較 マイクロのアミも 全134枚

それでも、お手頃価格のクルマを韓国市民に提供するという、従来のスタンスも維持している。混雑したソウルを訪れれば、大きなバスやSUVと入り乱れるように、小さなシティカー、レイが元気よく走る姿を目撃できる。

このレイにはBEV版も存在し、シティカーとして充分な138kmの航続距離を備える。今回の試乗車のように、同じデザインで内燃エンジン版も選べるものの、近年はBEV版の方が存在感を強めているようだ。

レイの現地価格は、1390万ウォン(約139万円)から。全長は3595mm、全幅は1595mm、全高は1700mmと、かなり小さく背が高い。レンジローバー・イヴォークより全高があると聞けば、のっぽぶりが想像できるだろう。

フロアはフラットで、パワートレインはボディの隅へコンパクトにまとめられている。車内空間は見た目以上に広い。実際に乗り込んでみると、その開放感には驚かされる。荷室は限られるとはいえ、大人4名が充分に過ごせる。

運転席とステアリングホイールの調整域は大きく、快適な運転姿勢を取りやすい。長時間の運転も苦ではないだろう。目線の位置が高く視界は良好で、入り組んだ市街地や駐車場でも扱いやすく感じるはず。

標準装備は充実 エンジンはNA 1.0L 3気筒

標準装備は、同等クラスのベーシックな欧州車と比べると充実している。パワーウィンドウとエアコンはもちろんだが、ダッシュボードにはタッチモニターが付き、最低限とはいえ、運転支援システムも実装されている。

カーナビは備わらないが、スマートフォンとのミラーリング機能を利用可能。ちゃんとスマホホルダーも用意されている。フォルクスワーゲンUp!などでも見られる割り切り方で、ちゃんと機能する。

短いボンネット内に収まるのは、自然吸気の1.0L 3気筒ガソリンエンジン。欧州市場では、チューニング違いの同じユニットを搭載した、キア・ピカントが販売されている。最高出力は77psで、1040kgのボディを引っ張る。

トランスミッションは4速オートマティック。パワートレインの洗練度は低いものの、速くても50km/h程度で走る場面が多いことを考えれば、強い不満は抱かないで済む。

アイドリング時のエンジンは静か。アクセルペダルを傾ければ、想像以上の勢いで加速してみせる。ソウルの中心部を走る大きなサルーンやスポーツカーと、引けを取らないペースで交通に交われる。あちこちで渋滞しているから。

4速ATのギア比は低く、加速時にキックダウンする場面は少ない。高負荷時には、かなりのノイズを響かせる。燃費は褒めにくく、今回の試乗では平均10.2km/Lに留まった。高回転域を使いがちとはいえ、改善の余地はありそうだ。

英国で入手できないことが残念な能力

0-100km/h加速の時間は非公表だが、少なくともそこには届く。英国の場合、郊外の一般道でも制限速度は97km/hだから、グレートブリテン島で遠くを目指す気にはならないかもしれない。もっぱら、低速域での快適性や運転のしやすさに重点がおかれている。

乗り心地はしなやか。ステアリングの反応はダイレクトで、予想しやすい。感触は殆ど伝わってこないけれど。シートの掛け心地は良く、製造品質も期待以上に高い。スタイリングは適度に個性的で、不快に感じる人はいないだろう。

右側のリアドアはスライド式で、乗り降りしやすい。ちなみに韓国は右側通行だ。生け垣や電柱が路肩にあっても、乗降性を保てる。

その能力を知るほどに、筆者は残念な気持ちになった。なぜなら、このように巧妙にデザインされたシティカーが、英国には殆ど存在しないためだ。

郊外に出ないような乗り方なら、ロンドンでもレイにこなせない場面は考えにくい。1人だけが乗った大きなSUVではなく、小さなクルマが走り回っている方が、遥かに望ましいのではないだろうか。

シトロエン・アミのようなマイクロカーを除いて、英国で販売されている最も安価な自動車は、レイより約500mm長い。それでいて車内空間や実用性は、ここまで高くない。

欧州市場は、急激にBEVへシフトしている。生産コストはまだ高く、本当に手頃な価格で小さなBEVが登場するのは、もう少し先になることは想像できる。

飾らない小さなクルマが一層魅力的に見える

キアが、欧州市場へレイを輸出する可能性は殆どない。BEV版を右ハンドル仕様へ変更するとしても、コストはばかにならない。収益性の高い大型モデルを販売した方が、メーカーとしてのメリットは大きいはず。

日本の軽自動車が、小さなボディでふたまわり大きいクルマと同等の実用性を追い求めてきたように、レイもフロアパンで許される限り、最大の空間効率を追求している。大人4名とちょっとした荷物を快適に運べる能力には、感心せざるを得ない。

レイを英国で購入できないことを、嘆かずにはいられない。トヨタGRカローラや、スバルWRX S4がやってこないことも残念だが。

ハッチバックのミニの長さは3800mmもある。フィアット500eは、3万ポンド(約483万円)を超える。着飾らない小さなシティカーが、一層魅力的に見える時代になってきたように思う。

キア・レイ(韓国仕様)のスペック

韓国価格:1390万ウォン(約139万円)
全長:3595mm
全幅:1595mm
全高:1700mm
最高速度:−km/h
0-100km/h加速:−秒
燃費:10.8km/L
CO2排出量:127g/km
車両重量:1040kg
パワートレイン:直列3気筒998cc自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:77ps
最大トルク:9.5kg-m
ギアボックス:4速オートマティック

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みんなのコメント

24件
  • 日本どころか英国にも輸入されていない韓国車の、英国での紹介記事をわざわざ和訳して掲載する意図がわからない。
  • 日本の軽ハイトワゴンのデザインを所々パクリ感がある。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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