2019年10月5日(土)と6日(日)の両日、東北を100台のクラシックカーが駆け抜ける。「GO!GO! ラリー in 東北~Classic car meeting 2019~」と、銘打ったクラシックカー・ラリーが開催されるのだ。
本イベントの発起人となった俳優の唐沢寿明さんも、所有する1954年型のポルシェ「356スピードスター」で参加する。
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唐沢寿明さんと1954年型のポルシェ「356スピードスター」。まずは、このイベントを開催しようと思ったきっかけは?
「もともとクラシックカーは好きで、10年以上前から(クラシックカー)ラリーに参加しています。何年ぐらい前だったかな、知人から『唐沢くんもなにか企画しなよ』って言われましたが、自分でやるのは難しいと思っていたんです」
自分でラリーイベントを企画することはないと思っていた唐沢さんであるけれど、とあるきっかけで、心境が変化した。
「石巻の人と知り合いになって話をしたんです。その人は、2011年の震災直後こそいろんな人が来てくれて炊き出しをし、芸能関係の人も来てくれた、と言うんです。でも、最近はあまり来てくれないそうで、べつに何かしてほしいとかではなくて、単純に寂しくなったと。だったら、いろいろな場所でラリーに参加している自分たちが、クラシックカーの趣味を活かしたイベントを開いたら、(石巻に)人を集められるんじゃないかと思ったのがきっかけです」
唐沢さんは2019年3月、丸2日かけてコースを試走したという。「走りがいのあるコースになったと思います」と、自信をにじませる。
コース図を見ると、初日は宮城県・仙台市にある青葉山をスタートし、男鹿半島や松島周辺の海辺の道を走り、2日目は秋保温泉や蔵王コーラスラインといったワインディングロードを行く。バラエティ豊かで、風光明媚なコースだ。
「さまざまな場所に震災被害の爪痕が残っていたのも印象深かったです。それらを、参加者は記憶に留めてほしいと思います。忘れてはいけないことだと思うので」
ふたつ返事で引き受けてくれた有名漫画家おもしろいのは参加車両の資格が、1970年代までに製造された車両、ないしは主催者が認めたクラシックカーと、この手のイベントとしてはユルい点だ。
「1970年代ぐらいにしておけば、ほかの“ガチガチのラリー”では出られない人も、少し出やすくなるかなと思って。本気で走る人が楽しめて、その一方、初めての人でもクラシックカーの世界に入りやすい、そんなラリーにしたいと思いました」
そして唐沢さんは、「主旨にご賛同いただいたジェントルな人が集まる、アットホームなイベントにしたいですね」と、続けた。
「エントリーフィーをいただきますが、利益を上げるつもりは全くなくて、すべて諸経費。幸い、ヒストリックカー・イベントの経験豊富な、信頼のおける仲間も手伝ってくれます」
「このイベントを見て、『“GO!GO! ラリー in 東北”に参加したいからクラシックカーを買った』という人が出てくるといい」と微笑みながらいう唐沢さんは、古いクルマの魅力をこう語る。
「人間って結局はアナログというか、五感を刺激するものに惹かれるんじゃないかなぁ。クラシックカーって、それほど高価じゃないフォルクスワーゲンの『ビートル』でもエンジン音や振動、オイルの匂いとかをダイレクトに感じられるじゃないですか? そういった部分が魅力的であると思います」
漫画家・浦沢直樹さんが描いたイラスト入りのポスター。GO!GO! ラリー in 東北のポスターを描いたのは、漫画家の浦沢直樹さん。唐沢さんとは、映画『20世紀少年』で縁が生まれた。
「ポスターをどうしよう? って思い、ダメもとで浦沢さんに連絡をしたんです。そしたらすごいよね、すぐに簡単なイラストが送られてきて、『Tシャツにしてくれてもいいですよ』って。チャリティという僕たちの主旨を理解してくれたんです。どうです? すごくいい雰囲気のポスターになったでしょう?」
最後に唐沢さんは、「エントリーしていない人でも、気軽に遊びに来てほしいですね」と呼びかけた。
「復興支援という大義名分だけにすると、長続きしないかもしれませんが、クラシックカーのイベントにすると楽しく続けられるのでは? と、思うんです」
そして唐沢さんは「50歳代に入った今が人生でいちばん楽しいかな。こういうイベントを開催出来る余裕もうまれたから。30歳代の頃はあんまり楽しいと思えなかったんだよね、忙しかったけど(笑)」
参加者や遊びに来た人が楽しめて、結果的にそれが復興の支援になる。この素敵なアイディアがうまくいくことを、心から願いたい。
【プロフィール】1963年、東京都生まれ。最近の出演作はドラマでは『グッドワイフ』(TBS)、『ハラスメントゲーム』(テレビ東京)など。映画では『20世紀少年』や『LAST COP THE MOVIE』に出演した。2019年はドラマ『ボイス 110 緊急指令室』で主演したほか、映画『トイ・ストーリー4』で主人公ウッディの吹き替えを担当。2020年前期、NHK連続テレビ小説『エール』で主人公の父、古山三郎を演じる。文・サトータケシ 写真・安井宏充(Weekend.)
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