ブラジルのサンパウロでABB FIA フォーミュラE世界選手権2023/24シーズン10の第4戦、サンパウロE-Prixが3月16日に行われ、日産自動車「ニッサンフォーミュラEチーム」のオリバー・ローランドが3位でフィニッシュ、連続表彰台を獲得した。
フォーミュラEは電動のフォーミュラカーで競われる。電気自動車の最新技術をテストし、開発する競技プラットフォームとして機能しており、持続可能なモビリティの普及を促進している。FIA公認の世界選手権だ。
最終ラップで逆転! バードがサンパウロE-Prixで劇的勝利、NEOMマクラーレンは初優勝…フォーミュラE
サンパウロE-Prixはサンパウロのサンタナ地区で開催され、メインストレートはカーニバルのメイン会場となるアンヘムビ・サンバドロームを駆け抜ける。全長2.93kmのコースには11のコーナーがあり、3つの長いストレートはそれぞれ第1、第4、第7コーナーの激しいブレーキングゾーンへと繋がり、オーバーテイクの勝負所となる。
予選でニッサンのローランドは11位、チームメイトのサシャ・フェネストラズが14位と苦戦したが、レースでは両ドライバーとも安定したペースを見せた。特にローランドは終盤に7位まで順位を上げ、最終コーナーで前を行く2台がポジション争いをしている隙をついて内側から抜き、ゴールラインでの競り合いを制して3位を獲得した。
フェネストラズも激しい戦いの中で順位を上げたが、惜しくもポイント獲得はならず11位でフィニッシュした。
サンパウロE-Prixの優勝はNEOMマクラーレンのサム・バードで、2位はジャガーTCSレーシングのミッチ・エバンスだった。サンパウロE-Prix後のランキングは、ドライバーズはジャガーのニック・キャシディが1位、ニッサンのローランドは7位、同じくフェネストラズは14位(全22人)。チームランキングもジャガーが1位で、ニッサンは6位だ(全11チーム)。次戦はニッサンにとって母国レース、初開催となる東京E-Prixが3月30日に控えている。
チーム代表のトマソ・ヴォルペは「長い休みの後でシーズンを再スタートするかのようだった。予選は少しフラストレーションがあったが、レース戦略はポイント獲得に集中していた。暑さが車に厳しいと予想されたが、ローランドは見事なドライブで表彰台を勝ち取った。フェネストラズもポイント圏内でのフィニッシュはならなかったが、順位を上げることができた。今回の結果は、我々が進めてきた良い仕事の証だ」とコメントした。
ドライバーのローランドは「熱管理が難しいレースだったが、戦略が功を奏し、シーズン2度目の表彰台を喜んでいる。最終ラップで前の2台が激しく争っているのを見て、最後のコーナーで攻めてポジションを獲得した」と語った。
ニッサンは2018/19シーズンにフォーミュラEに参戦し、日本メーカーとして初めて電気自動車のレースに挑んだ。2020/21シーズンには長期的な参戦とGen3時代へのコミットメントを発表。2022年にはe.damsレースチームを買収し、フォーミュラEへの全面的な関与を強化した。また、マクラーレンレーシングに対してGen3時代全体の電気自動車パワートレイン技術を供給することも発表している。
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