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世界最高峰の多様性 ランドローバー・レンジローバー D350 HSEへ試乗 最新5代目 後編

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世界最高峰の多様性 ランドローバー・レンジローバー D350 HSEへ試乗 最新5代目 後編

ボディもインテリアも価格に不足ない豪華さ

5代目へ進化したランドローバー・レンジローバー。ボディもインテリアも、その価格に不足ない豪華さを漂わせている。塗装には艶の深みがあり、パネルの接合ラインも非常にタイト。レザーやウッドなど、インテリア素材は高級感に溢れている。

【画像】モデルチェンジ ランドローバー・レンジローバー 百花繚乱 上級ブランドのSUVと比較 全140枚

それでいて、シンプルな操作系は理解しやすく、日常的にも乗りやすい実用性が共存している。ダッシュボード中央には驚くほど高精細な13.1インチのタッチモニターが配され、多くの車載機能のインターフェイスとなっている。

アマゾン・アレクサがベースの音声操作機能も搭載。タッチモニターへ触れずに動かせる機能も多い。

心地良い運転席に身を委ね、最新の5代目を発進させると、いつものレンジローバーのように感じられる。ボディが大きく高く、車内が静かで、乗り心地は柔らかい。英国の一般道を相手にすると、幅も広い。

そして速い。D350 HSEの場合、0-100km/h加速を6.1秒でこなす。実際、その数字を信じれる勢いを体験させてくれる。ディーゼルターボは粘り強く、110km/hの高速走行を2000rpm以下の回転数で賄っていた。

洗練されたデザインと一致するように、動的能力も磨き込まれている。それを感じ取るのに、出発から5kmもいらない。

英国の様々な路面状況を走らせても、終始極めて落ち着いている。サスペンションはソフトだが、たるみはなく、しっかり抑制されている。160km/h近い追い越し車線でも、30km/h以下で渡る踏切でも、常に静かに優しくいなしてくれる。

毎秒100回可変するテレインレスポンス2

最新版のテレインレスポンス2は、必要に応じて毎秒100回の調整をシャシーに施す。レンジローバーが不安定になる様な場面は、ほぼないといって良い。ドライバーがエアサスペンションの硬さを調整する必要もない。実際、個別には選べない。

スポーツ・モードも備わらない。だが運転すれば、ランドローバーの技術者のチューニングが素晴らしいとわかる。従来以上に。

コーナリングにも深く感心する。重心位置の高いSUVの場合、左右へ急に向きの変わるS字コーナーの処理は難しいことが通例。レンジローバーには電圧48Vで稼働する、アクティブ・ロールコントロールが搭載され、見事にそれへ対処している。

GPSとマップ情報を頼りに、状況に応じてサスペンション・アームとアンチロールバーを結合・分離することが可能。快適な乗り心地を損なわず、ボディロールを最小限に抑えている。

ステアリングフィールも、SUVの中ではベスト。大きいレンジローバーのボディを、完璧な精度とダイレクトさで導ける。コーナーの途中に意地悪な起伏があっても、影響を受けたり姿勢が乱れるような素振りもなかった。

操舵感は軽く、後輪操舵システムも備え、小回りも驚くほど効く。最小回転直径は、フォルクスワーゲン・ゴルフ並みだという。ミラーを含めると2209mmもある全幅を、思わず忘れさせてくれる。

地球上のクルマで最も多様性に長けた1台

そのままオフロードへ侵入。その走りっぷりも、相変わらず感動的だった。泥まみれのひどく滑りやすい斜面でも、信じられないほど高いトラクションを保持し、揺るぎなく進み曲がれる。

その間、ドライバーは快適な車内で寛いでいれば良い。困難な状況へ立ち向かうサマータイヤのことなど、殆ど考える必要はない。恐らく一般的な人間の足以上に、過酷なオフロードを走破できるはずだ。

5代目レンジローバーで最も感銘を受けたのが、その高い能力の広い幅。D350 HSEは、同じ1日の数時間のなかで、ロールス・ロイスに迫るようなラグジュアリーさと、ランドローバー・ディフェンダーに並ぶオフロード性能を体験させてくれた。

パッケージングも進化しており、リアシート側の空間は大幅にゆとりが生まれた。荷室は広大で実用性に疑問はない。テールゲートの下半分を倒せば、従来のようにベンチにもなる。

後輪操舵システムにより、都市部での扱いやすさは従来以上。地球上に存在するクルマのなかで、最も多様性に長けた1台といって過言ではない。

52年の歴史を持つレンジローバーには、多くの固定ユーザーがいる。既にランドローバーへは、買い替えを希望する注文が殺到しているようだ。その人々も、待った甲斐のある素晴らしい判断だったと実感することだろう。

ランドローバー・レンジローバー D350 HSE SWB(英国仕様)のスペック

英国価格:10万7300ポンド(約1716万円)
全長:5052mm
全幅:1990mm
全高:1870mm
最高速度:233km/h
0-100km/h加速:6.1秒
燃費:12.0-13.2km/L
CO2排出量:198-217g/km
車両重量:2027kg
パワートレイン:直列6気筒2997ccツイン・ターボチャージャー+ISG
使用燃料:軽油
最高出力:350ps/4000rpm
最大トルク:71.2kg-m/1500rpm
ギアボックス:8速オートマティック

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みんなのコメント

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  • ゴルフ場とかで この手の車から 運動不足のちっこい金持ち降りてくるよね 従業員二束三文で使った自分へのご褒美なんでしょw あなた達をラウンドさせるために 壊れかけの軽自動車で皆さん頑張ってんだよ! ちょっと何言ってるか解らない なんて言ってる暇あったら考えろw。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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