バイクの「定率割引」は2022年から始まりました。普通車通常料金の半額を基準に、走行距離を定率で割り引く制度です。周遊プランのように一定期間乗り放題の「定額割引」と区別するための呼び方です。
この定率割引について、立憲民主党の鈴木庸介衆議院議員は「時期や走行距離を問わず恒常的に割引を適用してはどうか」とたずねました。高速道路課の答弁はこうでした。
「恒常的に割引を提供するか否かについては、その効果等を考慮した上で、検討すべきとものと考えている」
高速道路の建設や維持管理は利用車の通行料金で運営されています。公平性を理由に、利用車の大きさや車重、道路損傷に与える影響などを考慮して決められることになっていますが、実態は必ずしも、そうばかりではありません。
例えば、バイクの高速道路料金は今でこそ、ようやく軽四輪車と同額になりましたが、2016年まで首都高速では2車種区分。バイクは総重量8トン未満のトラックやバスと同額でした。
高速道路課が鈴木氏に答弁する1週間前の6月13日、日本維新の会オートバイ議員連盟(石井章事務局長)が、バイク関係諸団体に対して実施した政策要望ヒアリングでも「定率割引」が話題になりました。
通行料金の割引制度は多様ですが、バイクを対象とする割引だけに、独特の厳しい条件が付いています。
例えば、利用前にはオンラインで事前予約を取らないと割引はされません。今年の定率割引は4~11月の期間限定の上に、その間の土日休日しか使えません。さらに、1回の走行距離が100kmを超えた場合に、はじめて割引が適用されます。
他の割引、たとえば深夜割引などでは、オンライン予約も最低走行距離条件もありません。仮に恒常的な割引に効果検証が必要だったとしても、割引条件を他の割引なみにすることは可能ではないか。質問主意書にない点を国交省高速道路課に質しましたが、ここでも答えは“検討使”でした。
「定率割引の距離要件や曜日要件については、まだ1年しか実施していないため、利用実態やアンケート結果等を分析し、検討していく」
高速道路課は「分析」「検討」という言葉をたびたび使いますが、現在進行形で分析や検討をしているとは答えていません。実施に踏み切ることができない条件を自ら課しているからです。それが鈴木代議士への答弁から読み取れます。料金区分を細分化することに問題があるのかと質す鈴木氏に対して、高速道路課は主張します。
「(2021年8月の国土幹線道路部会の中間答申で)車両諸元、また、高速道路の利用状況が変化してきたということを踏まえ、二輪車を含めて、車種間の不公平感が生じないように検討する必要があるというふうにされたところ(略)最新のデータに基づきまして、当時定めた車種区分を改めて精査する必要がある」
「車両諸元の変化」とは、具体的には軽四輪車が大型化したことを意味します。バイク料金を安くするなら、大型化した軽四輪車の料金も同時に見直すべきだというわけです。軽四輪車が大型化すると、なぜバイクの通行料金の“分析と検討”ができないのか。高速道路課は、さらにこうも話します。
「二輪車の料金水準、これを引き下げた場合の減収分については、他の車種によって償う必要があることにも留意する必要があると思っております」
減収を気にする高速道路課ですが、同課はそもそもバイクの年間走行台数を把握していません。「軽自動車等」の何%がバイクかもわからないのに、ただ漠然と減収があると話しているのです。減収分の算出根拠を、念のために聞きました。同課の主張です。
「二輪車の料金水準を引き下げた場合の減収額については、NEXCOにおいて実施する利用実態調査などを活用しながら試算していく」
民営化により高速道路会社は民間経営の視点が取り入れられましたが、高速道路会社の株主である高速道路課に民間経営の視点が無いことが致命的です。
バイクの割引制度は値下げ効果を見込んで、分析と検討をはじめるように、粘り強くバイク関係業界と与党議員連盟が交渉した結果でしたが、残念ながら何年たっても、“検討使”の議論は船出すらできていないのです。
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みんなのコメント
四輪にも一部のつまらん運転する者がいる。それはええのか! 俺はどちらも乗るがルールを守って乗っている。
という謳い文句があったはずなんだけどな