■中古のハイブリッド車、購入時に注意すべき点とは?
依然として燃料価格が高止まりしている状況のなか、クルマにかかる費用を少しでも抑えたいと考える人が多くなるのも当然です。
できるだけ安く済ませたいのであれば、「中古のハイブリッド車」が狙い目です。車両価格が安く、燃費は優秀。苦しい時代の救世主になる可能性もあります。
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しかし新車とは違い、中古車は1台ごとのコンディションが違います。中古のハイブリッド車ならではの注意点とはどのようなことなのでしょうか。
中古のハイブリッド車の最大の問題は、メインの駆動用バッテリーの劣化です。
メーカーが考える耐用年数の目安としては約10年とされており、古いハイブリッド車の場合はそろそろ交換すべき車両が多く、購入後すぐに交換するというケースもあるようです。
日頃からハイブリッド車も数多く整備しているH整備士に話を聞いてみました。
「たいていの中古車は、駆動用バッテリーを交換する前に売却されており、長く乗る、または少しでも新車に近い燃費を期待したいのであれば、駆動用バッテリーを購入後に交換する必要があります。
トヨタ『アクア』や『プリウス』などは、費用は20万円~30万円で交換できます。内外装の状態も気になるところでしょうが、こういった駆動系のメンテナンス費用も考慮したトータルでの予算を考えておくと良いでしょう」
またハイブリッド車の弱点とも言えるのが、補機用バッテリーです。ハイブリッド車にもガソリン車と同じバッテリーが搭載されていますが、こちらの交換も忘れがちです。
「ハイブリッド車に限らず、中古車の場合は見えないところが傷んでいたり劣化していることがあります。
もちろん中古車販売店も『納車前整備』はしてくれますが、それはあくまでも走り出すための最低限必要な整備に留まります。
つまり数年乗っても大丈夫かどうかまでは考慮されていないケースもあるでしょう」(H整備士)
中古車の場合はタイヤも溝などが十分残っていれば交換されていないことも多く、劣化や消耗したパーツなどそのままになっている車両も見られます。安く購入できるクルマは、それなりにメンテナンス費用がかかることを想定しておく必要がありそうです。
■お勧めの中古ハイブリッド車はどのモデル?
では、どのようなハイブリッド車が中古車として狙い目なのでしょうか。
たとえばアクアの初代モデルは2011年にデビューしました。現行モデルは2021年に登場した2代目ですから、年式の古い初代モデルのほうが中古車価格は安く、50万円程度でも比較的質の良い中古車を見つけることができます。
また同じトヨタのハイブリッド車であるプリウスは、現行モデルが2022年に登場した5代目で、中古車としては高過ぎます。4代目はデザインに好き嫌いがある可能性もあり、お勧めは3代目です。
しかも100万円以下で探せるので、魅力的な選択肢になるでしょう。
ホンダは、2代目「フィット」をベースとした「フィットハイブリッド」が50万円前後から探せます。もう少し新しいほうが良いのであれば、2013年に登場したモデルも100万円前後となっています。
さらにステーションワゴンの「シャトルハイブリッド」も、中古車なら意外に安く購入可能。100万円前後で現行型の初期モデルが狙えるのは大きなポイントです。
さらに今後、もしかしたら人気が出そうなのが「CR-Z」。今のハイブリッド車は実用優先のモデルが多いなか、ハイブリッドでクーペというのは貴重な存在となるかもしれません。
日産の中古ハイブリッド車となると、2016年に追加された先代の「ノート e-POWER」一択でしょう。コンパクトSUVの「キックス」もありますが、まだ新しいモデルなので、中古車で購入するには価格が高く、狙い目とはいえません。
安く買いたいけど見た目にも高級感が欲しい人にお勧めしたいのが、三菱の初代「アウトランダーPHEV」です。
直線基調のボディラインは上質感がありますし、プラグインハイブリッドは魅力的。それでいて探せば100万円以内でも入手可能です。
ちなみに、輸入中古車のハイブリッド車は、はっきり言ってお勧めできません。その理由はメンテナンスや交換部品の価格が以上なほど高いことにあります。
クルマ自体は魅力的なモデルが多いだけに悩ましいところではありますが、経済性を求めて購入したのにメンテナンス費用が高くつくようでは本末転倒で、あえて選ぶメリットはないでしょう。
※ ※ ※
今まではガソリンモデルとハイブリッドモデルの価格差が大きく、中古車ではあまり狙いにくいところもありましたが、ハイブリッドモデルの普及と種類の増加により、普通の中古車として選びやすくなっています。
燃費はカタログ数値通りというのは難しいにしても、ガソリン車よりもはるかに良いのも事実ですし、税金面でも優遇されることを考えると、中古のハイブリッド車に乗り換えるのもアリだといえるでしょう。
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みんなのコメント
2000年代と2010年代、〜5年落ちまで(2010年代最終期から新型)、当然新しいほうがバッテリーの質も良くなっている。
昔のハイブリッドは10万キロでバッテリー交換が必要と言われていたが、最近のハイブリッドは20万や30万乗ってもまだ平気らしい。
欲しい車種のオーナーの口コミやメーカーの情報などを下調べして、納得のいく買い物を!