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【新型BRZ妄想ドライブ】アメリカ発レーサーのレポート 2.4Lで中回転域トルク増 動きはシャープ

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【新型BRZ妄想ドライブ】アメリカ発レーサーのレポート 2.4Lで中回転域トルク増 動きはシャープ

ネット時代にスバルBRZの魅力拡散

text:Kenji Momota(桃田健史)

【画像】「似てる」の声 フェアレディZとBRZ【あなたは賛成? 反対?】 全141枚

ついに情報解禁にとなった、スバル新型「BRZ」

日本時間の2020年11月18日午後23時、スバルの日本本社ウェブサイトに「BRZの世界初公開」が正式リリースされた。

と同時に、エンバーゴ(情報解禁)を待ち望んでいたアメリカ発の情報がユーチューブや各種SNSで一斉に拡散。

アメリカでは長年に渡り、ロングリードと呼ばれる自動車関連の大手数媒体向けに、新車発表の数か月前に試乗会をおこない、各誌の販売時期を考慮したエンバーゴが設定された。

それが近年になり、情報の伝達方法が紙媒体からネット媒体へ移行し、さらに各媒体の公式SNSや担当記者の個人SNSなどで、エンバーゴに合わせて情報が一気に拡散するように変わってきた。

今回の新型BRZでは、情報解禁は動画を中心に2つの方法で実施した。

1つは、プロドライバーによるサーキット走行のインプレッション。アメリカ国内でおこなわれている、クローズドエリアを主体とするダート競技、ラリークロスにスバルワークスチームから参戦している、スコット・スピードよる、感性溢れるインカーレポート。

もう1つは、ネット媒体を主体に事前開催した、サーキットでの同乗走行の模様だ。

こうしたアメリカ発の情報を基に、日本人感覚で、新型BRZの妄想ドライブを楽しんでみよう。

スバルBRZ、中回転域が使いやすい

では、スコット・スピード自身のインプレをベースに、妄想する。

走行している場所は、カリフォルニア州サンフランシスコをフリーウエイ5号線を北上し、州都サクラメントを超えてさらに北へ150kmほどいった、サンダーヒルズ・レースウエイパーク。

周囲に国立公園がある谷の部分で、小さな丘陵となっている。アンジュレーション(地形のうねり)がある、1周2マイル(約3.6km)と1周3マイル(約4.8km)のコースが多彩にレイアウト可能だ。米西海岸のローカルレースのメッカとして知られる。

さて、スバルが用意したクルマは、スバルブルーが目に眩しい左ハンドル車。

2022年モデルと呼んでいるが、これはアメリカの自動車業界では新車は毎年夏前にイヤーモデルとして発売されるため、2022年モデルとは2021年夏前発売車を意味する。

車体にカモフラージュは一切なく、いわゆる量産試作として、アメリカでは「ディーラーナンバー」と呼ばれる仮カンバーを付けた公道用の最終テスト車両であろう。

スコット・スピードはすでに初代BRZで走り込んでおり、そして新型BRZに乗り換えたという設定である。

では、あなたもわたしも、スコット・スピードになったつもりで全開走行を楽しもう。

2.4Lは別物 動きはレーザーブレード

まずは、「音」だ。

ちょっと野太いような迫力ある音。マフラーのサイレンサー内部のアレンジはもとより、水平対向ユニットそのものからの躍動感が初代2.0Lとは違う。車内音から「2.4Lは別物」という感じがドライバーに伝わってくる。

次は、3速の使いやすさだ。

中回転域(2500-4000rpm強を想定)で、明らかにトルキーであり、アクセルワークが実に心地良い。

サンダーヒルズは3速ホールドでのS字コーナーや4速までシフトアップしない程度の中速~高速コーナーがある。

こうしたシチュエーションで、アクセルでクルマの微妙な向きが決まる。

さらなる吹上りも心地良い。

NVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)が向上していることで、2速にしろ、3速にしろ、6000rpmオーバーまで引っ張っても、エンジンの力強さが途絶えず、ドライバーの心のストレスが溜まらず、すっきり気分だ。

こうしたパワートレインの改善を最大限まで活かしていると感じられるということは、母体であるプラットフォーム(車体)のクオリティの高さの証明だ。

スコット・スピードは「クルマの動きのすべてがつながって(コネクテッド)いる」と表現しているように、人馬一体感が初代より格段に上がっている。

さらに、「レーザーブレード(剃刀)」のようだ、ともいう。

つまり、動きの「キレが良い」のだ。

キレの良さ、コーナー進入時に際立つ

狙った方向へ、スパッとクルマが行く。

それを実現するため、フロントの横方向曲げ剛性が約60%増、またねじり剛性が約50%増なのだが「よくあるスーパーカーのように、スティフ(硬い)の度合いが一辺倒ではなく、バランス感が良い」

なお、現地メディアは、初代に比べて「より低重心」という表現を使っているが、実際にエンジンと取付け位置や重心の高さについて詳細な技術要項は示されていない。

要するに、スポーティ性のバランスが良いのだと思う。

もちろん、スコット・スピードお得意のドリフトも披露。パワー/車体/タイヤ(ミシュランパイロットスポーツ4)/サスのバランスが明らかに良いことが映像とスコット・スピードの笑顔からはっきりわかる。

こうした新型BRZを、前述のネットメディア関係者らがスコット・スピード運転での同乗走行した。

場所は変わって、カリフォルニア州南部に新しくできた、会員制高級サーキット「サーマル・クラブ」。

使用したのは外観をカモフラージュしたテスト車両だ。

フラットで多彩なコースレイアウトでの動きは、やはりクルマ全体のバランスがすこぶる良い。

同乗したメディア関係者からは「動きのスムーズさ」に関心する声が多く聞かれた。

さて、日本での試乗がいまからとても楽しみだ。

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