現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 伝説のトヨタ2000GTが「小さめ」に誕生! ズタボロ「カプチーノ」の華麗なる変身っぷり

ここから本文です

伝説のトヨタ2000GTが「小さめ」に誕生! ズタボロ「カプチーノ」の華麗なる変身っぷり

掲載 更新 71
伝説のトヨタ2000GTが「小さめ」に誕生! ズタボロ「カプチーノ」の華麗なる変身っぷり

「ロングノーズ・ショートデッキ」の名車を「名軽自動車」で再現!

 東京オートサロンは多くの自動車メーカーやプロショップによる最新のカスタムカーやパーツ類の発表の場とされているが、その中にあって毎回ギャラリーの注目を集めているのが、日本自動車大学校(以下、NATS)カスタマイズ科の生徒たちが製作したカスタム車両だ。出展する車両は、奇抜さや話題性を狙う班もあれば、プロショップが作ったような細部にまでクオリティを追求した班もあったりと、老若男女見る者を楽しませてくれる。 

軽自動車「最強」の呼び声も高いカプチーノ! あまりに「贅沢すぎる」中身とは

 今回紹介する2020年出展時のカプチーノはご覧の通り「トヨタ・2000GT」をオマージュ。製作する学生たちが平成(しかも中期)生まれということもあり、彼らが生まれてない時代のレース車両や、彼らから見ればおじいちゃん世代の愛車にあたる旧車たちを鈑金・塗装で再現することもしばしば。そんな彼らが2000GTを題材に選び、そしてそれをカプチーノでどう仕上げていったのか、ご紹介していく。

この世に2台だけ存在する「ボンドカー」をオマージュ

 ショーネームは「NATS 2020GT」。トヨタの名車2000GTを思わせるフォルムのそれは、屋根を開けると映画「007は二度死ぬ」でボンドカーとして使われた思い浮かべる人もいるハズ。2000GTの市販車はクーペのみで、オープン仕様は映画用としてカスタムされた2台(撮影用と予備用)だけの特別な車両だったのだ。とはいえ、2000GT(1967年~1970年)も映画も1967年公開と、半世紀以上も前となるので劇場で観た人は少ないかもしれない。

 そんな超希少車に目をつけたのが「NATSカスタマイズ科」6班の学生たち。この6班は旧車好きが集まったグループ。それもあり今回のモデル製作に至ったのだが、2000GTのフォルムを再現するベースとして、ロングノーズ&ショートデッキの車両を探したのだが、紆余曲折を経て合致したのがカプチーノだった。

「製作に使える予算は、車両代を含め上限100万円以内。カプチーノは中古車市場でも根強い人気があり、最低限走れる状態の個体でも40万円もするんですよ。なので錆び錆びでいたる所に穴が空いていて、カーペットを剥がしたらアリだらけだったという、格安車両を見つけたのでそれをベースにしました。それでも10万円しましたが(笑)」。

 そんなベースだったこともあり、カスタマイズ以前にまずはレストア作業。まずは「ドンガラ状態(装備品を全て外したフレームのみ)」にした後にボディのサビ取りや塗装、穴の空いた各所の溶接、ミリ単位でのフレーム修正などを行った。それが完了したのが作業開始から約3ヶ月が過ぎた頃だったという。 

70年代の「ワークス」をプラスしてそこはかとなくワルっぽく

 レストアを終えていよいよカスタム。7人のメンバーは手分けをして作業を進めた。250ミリ延長したことで丸みを帯びたロングノーズを含めた前後のバンパーや、フェンダーは鉄板加工で成形。2000GTのそれを意識した、湾曲したボンネットはFRPでイチから作る。 そのフロントバンパーに収めたヘッドライトはNAロードスターのリトラクタブルを流用しつつ、カバーを鉄板加工して2000GTの雰囲気を再現。フロントリップはS30フェアレディZ用の社外エアロの中央をカットして丈詰め。その両端はオーバーフェンダーのラインに違和感なく繋がるようデザインし直している。

 2000GT好きの方ならご存知かと思うが、ノーマルのそれにオーバーフェンダーは採用されていない。が、メンバーの中に70年代のワークススタイルが特に好きなメンバーがいて「2000GTにバーフェンをつけて、車高を落としたらカッコイイんじゃないか」と提案して採用された。そのオーバーフェンダーは大阪のカスタマイズメーカーESB製を購入して加工、そのフェンダーに収めたホイールは「これ以外ない!」と、メンバー満場一致で決まったというRAYSの「ボルクレーシング TE37V」だ。

 リアに回って見てみると、鉄板加工で一体化したリアバンパーとワンオフのダックテールに、テールランプはトラック用の汎用LEDを用いて、丸テールを表現。オーバーライダーはFRPにてワンオフ。大阪のマフラーメーカーJワークス製のセンター出しタイプをチョイスして取り付け、クラシカルな雰囲気に仕上げている。

 取材時に6班のメンバーに感想を聞いてみたところ「オートサロン時に配るパンフレットに載せるため、撮影前日まで徹夜作業が続きましたが、それもイイ思い出です」「スポット溶接の器具を持ちながらの作業が大変! でも完成して感動しました!!」「フレーム修正機にかけて1ミリ単位での作り込みに苦労しました」など、みんなイイ思い出と経験値アップに繋がって、満足顔だったのが印象的だった。

こんな記事も読まれています

「君はその一瞬一瞬すべてにふさわしい」レッドブル代表がフェルスタッペンの戴冠を称賛。懸命に作業に取り組んだクルーにも感謝
「君はその一瞬一瞬すべてにふさわしい」レッドブル代表がフェルスタッペンの戴冠を称賛。懸命に作業に取り組んだクルーにも感謝
AUTOSPORT web
[ダイハツ]に期待しかないよ!? 今後作ったらアツい[クルマ]を語ってみた
[ダイハツ]に期待しかないよ!? 今後作ったらアツい[クルマ]を語ってみた
ベストカーWeb
フェルスタッペン、王座確定のため、マネジメントモードで5位フィニッシュ「自分のレースを心掛けた。最高の気分」
フェルスタッペン、王座確定のため、マネジメントモードで5位フィニッシュ「自分のレースを心掛けた。最高の気分」
AUTOSPORT web
HRC/ホンダ渡辺社長がフェルスタッペンを祝福「4連覇をサポートし続けられたことは誇り。さらなる高みを目指し支援する」
HRC/ホンダ渡辺社長がフェルスタッペンを祝福「4連覇をサポートし続けられたことは誇り。さらなる高みを目指し支援する」
AUTOSPORT web
角田裕毅9位、選手権6位争いにおいて価値ある2点を獲得「強力なレースペースを示せた。シーズン最後まで全力で戦う」
角田裕毅9位、選手権6位争いにおいて価値ある2点を獲得「強力なレースペースを示せた。シーズン最後まで全力で戦う」
AUTOSPORT web
サイズも価格も近い禁断の兄弟対決!! [ランドクルーザー250]と[ランドクルーザー300]の違いって??
サイズも価格も近い禁断の兄弟対決!! [ランドクルーザー250]と[ランドクルーザー300]の違いって??
ベストカーWeb
【ポイントランキング】2024年WRC最終戦ラリージャパン後
【ポイントランキング】2024年WRC最終戦ラリージャパン後
AUTOSPORT web
無冠の帝王が汚名返上。苦節13年で初王者のヌービル「本当に長かった。大変な努力へのご褒美だ」
無冠の帝王が汚名返上。苦節13年で初王者のヌービル「本当に長かった。大変な努力へのご褒美だ」
AUTOSPORT web
フェルスタッペンがドライバーズ選手権4連覇【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP 決勝
フェルスタッペンがドライバーズ選手権4連覇【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP 決勝
AUTOSPORT web
古さと新しさが同居した天才的デザインに仰天!! ディフェンダーの「貫禄」にシビれた!!!【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
古さと新しさが同居した天才的デザインに仰天!! ディフェンダーの「貫禄」にシビれた!!!【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
ベストカーWeb
ドリキンが自腹購入したホンダ「シビックタイプR」でチューニング指南! 無限×ヤマハコラボの「パフォーマンスダンパー」は買いです
ドリキンが自腹購入したホンダ「シビックタイプR」でチューニング指南! 無限×ヤマハコラボの「パフォーマンスダンパー」は買いです
Auto Messe Web
【F1第22戦決勝の要点】 岩佐歩夢が分析するメルセデスの速さの秘密「マシン特性の不利を覆すほどのいい仕事」
【F1第22戦決勝の要点】 岩佐歩夢が分析するメルセデスの速さの秘密「マシン特性の不利を覆すほどのいい仕事」
AUTOSPORT web
1.2L 3気筒+モーター3基で300ps ルノー・ラファール E-テックへ試乗 アルピーヌに相応しい走り
1.2L 3気筒+モーター3基で300ps ルノー・ラファール E-テックへ試乗 アルピーヌに相応しい走り
AUTOCAR JAPAN
ヒョンデ「アイオニック5」がマイチェンで航続可能距離703キロに! 気になる車両価格は523万6000円から…30台限定の「コナ マウナ ロア」にも注目
ヒョンデ「アイオニック5」がマイチェンで航続可能距離703キロに! 気になる車両価格は523万6000円から…30台限定の「コナ マウナ ロア」にも注目
Auto Messe Web
『絶対完走』の重圧に耐えた勝田。来季シートがかかっていたことを示唆【ラリージャパン後コメント】
『絶対完走』の重圧に耐えた勝田。来季シートがかかっていたことを示唆【ラリージャパン後コメント】
AUTOSPORT web
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 後編 ジャンクヤード探訪記
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 後編 ジャンクヤード探訪記
AUTOCAR JAPAN
中型からステップアップ 人気の“ミドルクラスネイキッド”スズキ「SV650」とカワサキ「Z650RS」どっちを選ぶ?【スペックでライバル比較】
中型からステップアップ 人気の“ミドルクラスネイキッド”スズキ「SV650」とカワサキ「Z650RS」どっちを選ぶ?【スペックでライバル比較】
VAGUE
ラリージャパンで一般車の侵入という衝撃トラブルが発生! SSのキャンセルもあるなかトヨタ勢は2・3・5位に着ける
ラリージャパンで一般車の侵入という衝撃トラブルが発生! SSのキャンセルもあるなかトヨタ勢は2・3・5位に着ける
WEB CARTOP

みんなのコメント

71件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村