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AUTOCARアワード2019 英国ベストドライバーズカー/ユーズドカーヒーロー/お手ごろドライバーズカー/読者投票部門

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AUTOCARアワード2019 英国ベストドライバーズカー/ユーズドカーヒーロー/お手ごろドライバーズカー/読者投票部門

もくじ

ー 英国ベストドライバーズカー部門 マクラーレン600LT
ー ユーズドカーヒーロー部門 フォルクスワーゲン・ゴルフ
ー お手頃ドライバーズカー部門 フォード・フィエスタST
ー 読者投票部門 ロータス・エリーゼ

長期テスト アストン マーティン・ヴァンキッシュS(4) 不満ごくわずか 意外な燃費

英国ベストドライバーズカー部門 マクラーレン600LT


ロードテスターの間では、単に「ハンドリングデー」と呼ばれる英国ベストドライバーズカー選手権は、その名が示すとおりのものであり、つねに強力なライバルがひしめくなかから、ただ1台の勝者を決めるのは、複雑で骨が折れ、且つ非常に悩ましい作業となっている(そして、もちろん非常に楽しい)。

ノースウェールズの美しいアングルシー・サーキットで開催された昨年の選手権では、ポルシェやロータス、フェラーリ、ジャガー、フォード、BMW、アウディ、そしてアストン マーティンといったブランドから最高のマシンが集まり、非常に厳しく、記憶に残る戦いが繰り広げられることとなった。

そんななかでも、忘れてならないのは、アルミニウム製ボディを纏ったアルピーヌA110であり、このクルマは、過去30年間で最高の、誰もが魅了されるスポーツカーであり、おそらくこんなことは、初代911以来だろう。

だが、そんな優れたモデルたちも、マクラーレン600LTには敵わなかったのであり、ロードテストエディターのマット・ソーンダースは、長い3日間を終えた後、「このマクラーレンと同じくらいの落ち着きと正確性を備えつつ、ドライバーに深い繋がりと自信を感じさせ、そして公道でそのパワーを発揮しようと思わせる600psクラスのスーパーカーなど、このクルマだけかも知れない」と話している。

サーキットのラップタイムでは、720psのフェラーリ488ピスタが上であり、パワーで劣るマクラーレンには、惑星間移動のような速さは備わっていなかったかも知れないが、それも、ドライバーとの繋がりやペース、さらにはフィードバックといったものが、そうしたものを補っていた。

このウォーキングが送り出したスーパーカーを速く走らせるためのコツは、まるでミニカーを手で操るように、各コーナーのアペックスへと正確にアプローチすることであり、そうすれば、公道モデルとしては、もっとも純粋なドライビングを味わうことができるだろう。

アルピーヌA110だけでなく、BMW M2コンペティションやフェラーリ488のように、より印象に残る派手なハンドリングを見せつけたモデルもあったが、マクラーレンはそうしたすべてのライバルたちを上回るパフォーマンスを発揮している。

600LTに対する他のテスターからの賛辞はよりシンプルなものだった。あるテスターは、「600LTは衝撃的なモデルであり、ターボの回転上昇とともに、驚くべき速さを発揮する。そのシートポジションと進行方向に正対していると感じられるところが気に入っており、ドライバーとの繋がりを感じさせるステアリングフィールも素晴らしい」とコメントしている。

ハンドリングデーのベテランでもあるアンドリュー・フランケルはさらに詳細を述べつつ、このマクラーレンの実力を発揮させることが、どれほど価値のあることかについて説明する。

「ハードに攻め、ブレーキをギリギリまで遅らせて、エンジン回転数を高く保ちつつ、ブレーキを残したままでコーナーへと進入し、若干のオーバーステアに持ち込んだなら、荷重の掛かったフロントを信頼するんです」と、フランケルは話す。「ドライビングの練習をすればするほど、LTは応えてくれます」

最終的に、マクラーレンは、250点満点の合計スコアで、わずか2点差という僅差でフェラーリに勝利しているが、それでも、この勝利が驚くべきものであることに変わりはない。

事実、600LTはウォーキングのマシンとしては、比較的手ごろなモデルの1台に過ぎないかも知れないが、素晴らしいサーキットマシンであり、卓越したロードモデルとして、2018年のベストドライバーズカーの座に輝いている。

ユーズドカーヒーロー部門 フォルクスワーゲン・ゴルフ


フォルクスワーゲン・ゴルフの新車を選んで失敗することなどないだろう。確かに、3代目は褒められた出来ではなかったかも知れないが、それでも、十分な信頼性を備えたモデルではあった。

新車のゴルフに勝る選択とは、中古のゴルフ以外にはなく、だからこそ、新車に近いコンディションの7代目ゴルフが2019年のユーズドカーヒーローに選ばれたのだ。

さまざまな仕様がラインナップされているが、2015年モデルの1.4ブルーモーション・テックを選べば、確実に21.2km/ℓ以上の燃費を達成することが可能であり、それなりのコンディションのマッチ・ブルーモーションを9000ポンド(125万円)で手に入れることができる。実際、わたし自身が昨年このモデルを購入している。

一方、究極のエコモデルが欲しければ、選ぶべきはゴルフEであり、このクルマはどこにでもあるバッテリー式EVなどではなく、241kmの航続距離を誇るゴルフなのだ。いまなら走行距離4万kmの2015年モデルを約2万ポンド(277万円)で購入することが可能だ。

そして、現実世界では、依然としてディーゼルエンジンも必要とされているのであり、ディーゼルのゴルフであれば、より手ごろな価格で手に入れることができる。1.6 TDI 110は26.2km/ℓというカタログ燃費を誇り、中古車市場には、走行距離13万4000kmの2015年モデルが、わずか7500ポンド(104万円)という価格で存在している。

だが、ゴルフといえば、常にそのファンなドライビング性能が魅力であり、走行距離11万3000kmの2015年式GTIのパフォーマンスパック付きを、1万3500ポンド(187万円)でディーラーから購入することができる。

それでも、GTIを上回る300psを発揮するRこそが、手に入れるべきホットなゴルフであり、同じく走行距離11万3000kmの2015年モデルを、1万7000ポンド(187万円)以下で手に入れることが可能だ。

是非、ユーズドゴルフをあなたの人生に加えて欲しい。

お手頃ドライバーズカー部門 フォード・フィエスタST


英国ベストドライバーズカー選手権に昨年「お手ごろ」クラスが戻ってきたのであり、集まった8台はすべて3万ポンド(416万円)以下のプライスタグを掲げたモデルだった。

いずれも素晴らしいドライバーズカーであり、ルノー・スポールやフォード・パフォーマンス、フォルクスワーゲンGTIといった、まさにポケットロケットと呼ぶに相応しいモデルを数多く創り出してきたブランドからの刺客が、既存の秩序に挑みかかろうとしていた。

さらには、スーパーチャージャーで武装した見事な出来栄えを誇るトヨタ・ヤリスや、ヒュンダイi30 N、BBRチューンのマツダMX-5(日本名:ロードスター)といったモデルも、すぐに頭に浮かんでくる。

それでも、サウスヨークシャーの公道と、リンカーンシャーの素晴らしいブリトンパーク・ドライビングセンターにあるサーキットでの、3日間にわたる真剣勝負の結果、処理したのはフォード・フィエスタSTだった。

サーキットの全力走行では、i30 Nやルノー・メガーヌRSといった、より高価なモデルほどの落ち着きは見せてくれなかったが、テスターの多くが、実世界におけるハンドリングのスリルと価格のバランスでは、この2万1495ポンド(298万円)のプライスタグを掲げたフォードが、最高の存在だと評価している。

結局のところ、運転が楽しく、軽快なキャラクターを備え、実際の路上で使い切ることの出来るパフォーマンスと、手ごろな価格といったもの以外、ホットハッチに何が必要と言うのだろう?

エディター・アット・ラージのマット・プライアーは、STに対するコメントのなかで、このクルマを絶賛している。「フィエスタがコーナーで見せる驚くべき機敏さは、思わずドライバーが夢中になるほどのものであり、確かにその乗り心地は時に問題かも知れないが、いくつかコーナーをクリアすれば、そんなことも気にならなくなる」と話している。

さらに、このクルマを称賛するテスターのなかには、フィエスタの控えめとも言えるハンドリングを、伝説的なマシンと比較するものまでいたが、その例えは自動車以外にも及んでいる。

「フィエスタの外側リアタイヤが沈み込むのを感じつつ、コーナー入口へと進入していく様は、まるでスキーで完ぺきなターンをしたときの感覚に似ている」と、あるテスターは評している。

マクラーレン675LTとポルシェ・ケイマンGT4でも、同じような感覚を味わうことはできるかも知れないが、この2台は小さく、手ごろなハッチバックなどではないということが、このクルマの本質を表している。

フィエスタSTは、決して高価ではないものの、思わずスーパーカーと比較してしまうほどの存在であり、もし、このクルマが最高のお手ごろドライバーズカーでなければ、ほかに選ぶべきモデルなどあるだろうか?

読者投票部門 ロータス・エリーゼ


純粋なドライビングの楽しみを求める声に対して、常に自信を持ってお勧めできるのがロータス製モデルであり、読者の圧倒的支持(得票数は全体の1/4以上にも達している)を受け、2019年の読者投票部門チャンピオンの座に輝いたのがエリーゼだ。

他にもそれなりの票を集めたモデルはあったが、ノーフォークにあるヘイゼルの工場で、23年間に渡って作り続けられてきたこのロータスほどの人気を集めたものはいなかった。

決勝に残った17台は、すべてが現役のアイコンと呼ぶべきモデルであり、唯一の例外が、現在一時的に生産を中止しているランドローバー・ディフェンダーだったが、このクルマも、ランドローバーの新スロバキア工場で、ほどなく新型の生産が再開される予定だ。

エリーゼがチャンピオンに選ばれたのは、優れたドライビング性能を実現するための、その揺るぎないクルマ作りが理由であり、見事なステアリングとハンドリング、ブレーキの組み合わせは、その軽量コンパクトなボディによって、さらに輝きを増している。

多くが認めるこのクルマの欠点も、投票したひとびとにとってはさしたる弱点ではなく、一部のドライバーには困難を強いる乗降性や、設計の古さも、2019年にエリーゼを選ぶ障害とはなっていないようだ。

この結果に大いなる称賛を贈りたい。

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