2021年、ハースF1はミック・シューマッハーとニキータ・マゼピンというふたりのルーキードライバーを起用した。結局このシーズンは、チームとして参戦を開始して以来の最も苦しいシーズンとなったが、代表のギュンター・シュタイナーは彼らに険しい道の中で学んで欲しかったと語っている。
ハースは2021年シーズンに向けた開発を行なわないことを選んだ。これは2022年に控える大幅なレギュレーション変更にリソースを振り分けることを決定したためだ。それもあって2021年はシーズンを通じて苦しい戦いが続き、ノーポイントで終えることにも繋がった。
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また新人ドライバーを起用したことも、ハースにとっては初めての経験(負傷したロマン・グロージャンの代役として2020年終盤戦を走ったピエトロ・フィッティパルディは除く)で、ふたりとも新人という状況はいわずもがなだ。
チームを率いるギュンター・シュタイナー代表は、ルーキーふたりの”育成”に関して、苦しい中でも自ら学ぶことが必要だったと話している。
「我々も自分たちが何をしているか分かっていた。だが何が起こるか、その全てを理解していたわけではない」
「彼らがいかに若いか、そして経験が浅く、助けが必要だということをチームも理解していった」
「彼らが自分自身で学ばなくてはならないこともある。指導はできても、教えることのできないものもあるんだ。泳ぐか、溺れるか……それを浮かび上がらせるためのような仕事を、私はやりたくはない」
「険しい道で学ぶほうが、自らの中に取り入れられるし、優れている。甘やかすよりは良いさ。マシンに競争力が無いならば、甘やかすのも簡単だ。ポイントを獲得できないのだから」
「2022年には、またポイントを獲得していきたい。彼らも失敗から、多くのことを学んできた」
「2021年に良かった唯一のコトは、動揺する必要がなかった点だろう。我々には失うものは何もなかったからね」
なおシューマッハーとマゼピンは、2021年シーズン中にコース上で接近戦を繰り広げる場面も何度かあり、チーム-オーダーを巡っては意見の対立もあった。ただマゼピンはシーズン終了後、motorsport.comに対してシューマッハーとは厳しい瞬間も何度かあったものの、今では”ニュートラル”な関係だと語っていた。
シュタイナー代表はふたりの関係について、ジュニアカテゴリー時代のように内部でトップドライバーになるために争うのではなく、チームのために共に協力して取り組むということを理解し、メンタル面をそちらの方向に変えていくことが必要だと語った。
「シーズン序盤、彼らは互いに争っていた。我々は『君たち! 19番手争いなんだぞ!』と言うようなこともあった」
「それはチームにとっては、それ(19番手を激しく争うこと)はすべきことじゃない。ある段階で、彼らもそれを理解した。F1はひとりの(チームメイト)ドライバーを倒すものではないと理解したんだ」
「フリー走行で戦略面の仕事をするときに、『なぜこのタスクをする必要があって、もうひとりはしなくていいんだ?』となっても、それはチームにとってより良いタスクだからなんだ。シンプルな答えだよ」
「我々にとって、彼らはAドライバーとBドライバーではない。ふたりのAドライバーだ。チームにとって何が良いかを考えた時、皆に同じ機会が与えられることになる。差別はなく、平等なんだ。それがlこのチームの仕組みなんだ」
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