エンジンオフでもイグニッションONで電源は使用可能
スマホの充電などで、何かと重宝するクルマのシガーライターの電源。エンジンを止めているとき=オルタネーター(発電機)が回っていないときにもシガーライターの電源を使いたい、という話だが、基本的に国産車の純正シガーソケットは、エンジンがオフになっているときは電気が流れていないので使用できない……。
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したがってエンジンが止まった状態でシガーライターの電源を使うには、キーの位置をACC(アクセサリー)かIG(イグニッション)ONにしておく必要がある(※プッシュスタートボタンのクルマは、ブレーキを踏まずにスタートボタンを1回押しでACCオン、2回押しでイグニッションオンになる)。
仮にACCオンでシガーライターから電源をとるとしよう。シガーライターの容量(ヒューズ)は、10A~15Aが標準。一方バッテリーの容量は、クルマによってかなり違う。例えば「40B19L」というバッテリーであればこの「40」が性能ランク=容量を示す数字で、日本では5時間率表示しているので、容量が「40」のバッテリーなら8Aの電流を5時間流すことができるという意味になる(8A×5h=40Ah)。
使用はせいぜい1~2時間以内にしないとバッテリーが上がる可能性
「だったらスマホの充電は2A程度なので、20時間ぐらい使えるの?」と思うのは早計というもの。クルマのバッテリーをスマホの充電だけに使うのならそれでもいいかもしれないが、クルマの場合、なによりエンジンを再始動させるための電気を残しておかなければならない。
また、上記の数字は新品のバッテリーを100%充電したときの容量なので、劣化したバッテリーで充電時間も十分でなければ、バッテリー上がりはより早くやってくる! さらに、ACCオンにするということは、シガーライター以外のACCを電源としている電気製品にも電気が流れ、消費されるので、よりバッテリーは空っぽになりやすい……。
そうしたことを考えると、比較的コンディションのいいバッテリーが、70~80%ぐらい充電されていたとして、エンジンを停止した状態でシガーライターから1A~2Aほど使う場合でも、せいぜい1~2時間以内にしておかないと再始動が心配になると思った方がいいだろう。
ちなみに、後付けの電源ソケットを購入し常時電源に接続すれば、エンジンキーがオフの状態=キーを抜いた状態でもシガーライター電源の使用は可能になる。とはいえ、上記のようにバッテリー上がりが怖いので、どうしてもという人は「OFFタイマー機能付の電源ソケット」を使うとバッテリー上がりのリスクは減らせる。ただ、基本的にはエンジンをかけていない状態でシガーライターから電源をとることはおすすめできないし、電源をとる場合はできるだけ短時間で済ませるように心がけよう。
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