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パワー競争は止まらない!? 国産スポーツカーから輸入車まで!!! カテゴリー別「馬力王」選手権

掲載 更新 18
パワー競争は止まらない!? 国産スポーツカーから輸入車まで!!! カテゴリー別「馬力王」選手権

 クルマ好きにとって「馬力」という言葉は何物にも代え難い魅力を持つ「魔物」だ。

 アクセルを踏み込んだ時に生まれる、体をシートに押し付けてしまうかのような強靭なパワー。その魅力に一度取り憑かれてしまったら最後、環境規制だの時代の流れだの、のっぴきならない事情は重々理解しつつも、逃れることはできない。

電動化で車の「顔」変化? フロントグリルは消滅するのか

 ここではそんな野放図な魅力を内包した「馬力王」たちを、カテゴリー別・ランキング形式でご紹介。下火になった感のあるパワー競争だが、じつは大馬力のモデルが、各カテゴリーに投入され続けているのだ。

※本稿は2021年4月のものです
文/ベストカー編集部 写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2021年5月10日号

【画像ギャラリー】国産ナンバー1は譲らない!!! 日産GT-R NISMOの最新モデルをギャラリーでチェック!!!

■国産スポーツ馬力王

 まずはスポーツ系モデルの馬力王ランキングだが、やはりというか、日産のGT-Rがトップ2を獲得した。1位はニスモチューンのGT-Rで、ノーマル仕様を押さえて堂々の戴冠。とはいえ2位のGT-Rも570psを発生するモンスターではある。

 同じくレクサスLFAもランクイン。このあたりは順当といえるが、6位のNSXには注意が必要だ。ランク表に記された507psはエンジンのみの出力で、ハイブリッドカーであるNSXの電動モーターを合わせたシステム最高出力は581psで2位となる。

●1位:日産GT-R NISMO 2020(2019年)/日産GT-R NISMO(2014年)600ps/6800rpm

 R35型GT-RをワークスレースチームNISMOがチューン。NISMO専用のVR38型エンジンにはGT3タービンやインジェクター駆動回路が装備され、大出力を達成。

日産 GT-R NISMO

●2位:日産GT-R(2019年)570ps/6800rpm

 2007年にスカイラインシリーズから脱却し、独立したスペシャルティカーとなったR35型GT-R。VR38DETT型エンジンは年々改良が施され、2019年発売モデルでは570psをマーク。

日産 GT-R(2019年)

●レクサス LFA(2010年)560ps/8700rpm

 レクサスブランドから2010~2012年に200台のみ製造されたスーパースポーツカー。フロントミドシップに4.8LのV10エンジンを搭載し、自然吸気式ながら560psを発生。

レクサス LFA(2010年)写真は標準タイプ

●10位までをチェック!
・4位…日産 GT-R(2011年)/550ps/6400rpm
・5位…日産 GT-R(2010年)/530ps/6400rpm
・6位…ホンダ NSX Sport-Hybrid SH-AWD(2016年)/507ps/7500rpm
・7位…日産 GT-R(2009年)/485ps/6400rpm
・8位…レクサスRC F(2019年)/481ps/7100rpm
・9位…日産 GT-R(2007年)/480ps/6400rpm
・10位…レクサスLC(2020年)/477ps/7100rpm

■国産コンパクトカー馬力王

 続いてはコンパクトカーのランキング。実用性が重視されるカテゴリーのため、あまりパワーのあるイメージはないが、実はけっこうな最高出力を誇るモデルが多い。

 ということで、1位はGRヤリスRZが獲得。しかも2位以下に圧倒的な差を付けてのトップだが、これはこのモデルが本来世界ラリー選手権の公認取得用モデルであることを考えれば当然。

 2位のヴィッツGRMN、3位のマーチボレロA30&ヴィッツTRDターボも、やや特別な一台だが、5位以降にはなじみのモデルも顔を出す。

●1位:GRヤリスRZ(2020年)272ps/6500rpm

 GR(GAZOO Racing)が開発したヤリスのスペシャルモデル。通常のヤリスと名称や外観イメージこそ同じだが、実際は異なる車種といえる。

GRヤリスRZ(2020年)

●2位:トヨタ・ヴィッツGRMN(2018年)212ps/6800rpm

 トヨタのチューニングブランド・GAZOO Racingが、トヨタの世界ラリー選手権復帰を機に開発。1.6L直4エンジンにスーパーチャージャーが装着される。

トヨタ・ヴィッツGRMN(2018年)

●3位:日産 マーチボレロ A30(2016年)150ps/7000rpm

 設立30周年を記念し、オーテックが4代目マーチのボレロをベースに作り上げたコンプリートカー。搭載する1.6Lエンジンには5速MTが組み合わされる。全幅は1810mm。

日産 マーチボレロ A30(2016年)

●10位までをチェック!
・3位…トヨタ ヴィッツTRD Turbo-M(2008年)/150ps/6000rpm
・5位…日産 ノートNISMO[NISMO S専用チューン](2010年)/140ps/6400rpm
・5位…ダイハツ YRV(2004年)/140ps/6400rpm
・7位…トヨタ スターレットGlanza-V (1997年)/135ps/6400rpm
・7位…トヨタ スターレットGT (1994年)/135ps/6400rpm
・9位…ダイハツ ブーンX4(2006年)/133ps/7200rpm
・10位…ホンダ フィットRS(2013年)/132ps/6600rpm

■国産SUV馬力王

 重量のあるSUV(スポーツユーティリティビークル)にとって、馬力が大きいことのメリットは多い。もちろん、大馬力は悪路でも有利に働く。ここではクロカン系SUV車の馬力をチェックしてみたが、国産モデルでも300ps超えが2台あり、トップ10の最終ランカーであっても245psと強力なラインナップ。

 SUVの馬力王はレクサスLX。高級志向のこのモデルが1位を獲得し、2~3位には、SUV代表格のランドクルーザーが続いた。4位に顔を出したのは三菱のダカールラリー用ホモロゲモデルであるパジェロエボリューション。MTも用意されていた。

●1位:レクサスLX(2015年)377ps/5600rpm

 レクサス製SUVのフラッグシップモデル。5.7L V8エンジンは377psを誇り、54.7kgmのトルクが約2.7tの車体を軽々と加速させる。これだけの性能があれば、もはや走れぬ道などない?

レクサスLX(2015年)

●2位:トヨタ ランドクルーザー(2009年)318ps/5600rpm

 世界的なクロスカントリーモデルとして知られるランドクルーザーの現行型がSUV馬力王2位を獲得。1位のLXと同じV8エンジンを搭載するが、排気量は4.6LとLXより小さい。

トヨタ ランドクルーザー(2009年)

●3位:トヨタ ランドクルーザー(2007年)288ps/5400rpm

 歴代モデルよりも豪華さをアップした、9代目200系ランドクルーザー前期型にもパワフルなエンジンが積まれている。心臓部の2UZ-FEエンジンは、’80年代末に登場した4663ccのV8型。

トヨタ ランドクルーザー(2007年)

●10位までをチェック!
・4位…三菱 パジェロエボリューション(1997年)/280ps/6500rpm
・4位…トヨタ ヴァンガード(2007年)/280ps/6200rpm
・6位…トヨタ ランドクルーザー プラド(2009年)/276ps/5600rpm
・7位…ホンダ MDX(2005年)/265ps/5800rpm
・8位…レクサス RX(2017年)/262ps/6000rpm
・9位…三菱 パジェロ(2010年)/252ps/6000rpm
・10位…トヨタ ランドクルーザー プラド(2005年)/249ps/5200rpm

■国産ミニバン馬力王

 ミニバンの馬力王はどのクルマだ? ミニバンの正確な定義はないものの、今回のトップ10はどれも正真正銘のミニバンと言っていい。

 見事このカテゴリー1位に輝いたのは、多くの人が予想したであろうヴェルファイア&アルファード。攻撃的なルックスのヴェルファイアは、エンジンもパワフルで、ミニバンの欠点でもある車重の重さを補うパワーを発揮する。1位の2017年登場モデルだけでなく、2015年仕様も3位にランクインした。

 2位につけたのはホンダ エリシオン プレステージ。3.5L V6エンジンが300psを発生させる。

●1位:トヨタ ヴェルファイア/アルファード(2017年)301ps/6600rpm

 3.5Lの2GR-FKS型直噴DOHCエンジンから生み出されるパワーはなんと301psで、写真のヴェルファイアと、共通プラットフォームを持つアルファードに搭載される。

トヨタ ヴェルファイア/アルファード(2017年)

●2位:ホンダ エリシオンプレステージ(2010年)300ps/6200rpm

 日本国内では、2013年まで販売されていたホンダ エリシオン プレステージがわずか1psの差で2位に。3.5L V6エンジンはトルクを重視した特性ながら馬力も大きい。

ホンダ エリシオンプレステージ(2010年)

●3位:日産 エルグランド(2010年)280ps/6400rpm

 3位には同出力で3車が並んだ。写真はエルグランドだが、ヴェルファイア&アルファード、エスティマも280psを発生。なお、すべて280馬力規制解除後のモデルだ。

日産 エルグランド(2010年)

●11位までをチェック!
・6位…ホンダ エリシオン(2004年)/250ps/6000rpm
・7位…マツダ MPV(2006年)/240ps/6000rpm
・7位…日産 エルグランド(2002年)/240ps/6000rpm
・7位…ホンダ ラグレイト(2001年)/240ps/5500rpm
・10位…日産 プレサージュ(2003年)/231ps/5600rpm
・11位…三菱 シャリオ(1995年)/230ps/6000rpm
・11位…日産 リバティ(1999年)/230ps/6000rpm

■国産ハイブリッド&EV馬力王

 ブレーキやエンジンのエネルギーを利用して発電を行い、その電力を走行用モーターに活用するのがハイブリッド車。そして、車載されたバッテリーと電動モーターのみで走るのがEV(電気自動車)だ。

 この項では、ハイブリッドとEVを同時に掲載するが、さすがに馬力では、内燃エンジンと電動モーターのパワーを合算できるハイブリッドが圧倒している。しかし、純粋なEVで馬力王となる日産リーフも、電動モーターだけで218psのハイパワーを発揮するという健闘を見せた。

 現在、完全な国産EVは台数が少ないため、今回のランキングはトップ7までとなってしまったが、将来的には馬力アップが期待できそうだ。

●1位(ハイブリッド):ホンダ NSX(2016年)581ps/6500~7500rpm

 2代目NSXがハイブリッド馬力王に。V6エンジンだけでもパワフルだが、これに合計3基搭載されるモーターの出力を合わせたシステム最高で581psを発生。

ホンダ NSX(2016年)

●10位までをチェック!
・2位…レクサスLS600h(2007年)/394ps/6400rpm
・3位…トヨタ センチュリー(2018年)/381ps/6200rpm
・4位…ホンダ レジェンド(2015年)/314ps/6500rpm
・5位…日産 スカイライン(2014年)/306ps/6800rpm
・5位…三菱 ディグニティ(2012年)/306ps/6500rpm
・7位…日産 シーマ(2012年)/306ps/6800rpm
・7位…日産 フーガ(2010年)/306ps/6800rpm
・9位…トヨタ クラウン(2018年)/299ps/6600rpm
・10位…レクサスLS(2017年)/299ps/6600rpm

●1位(EV):日産 リーフe+ X/e+ G(2019年)218ps/4600~5800rpm

 充電式バッテリーでモーターを駆動する日産リーフ。2代目のZE1型は、大容量型バッテリー搭載モデルのリーフe+でさらなるパワーアップを実現した。

日産 リーフe+ X/e+ G(2019年)

●7位までをチェック!
・2位…トヨタMIRAI(2020年)/134kW(182ps)
・3位…日産リーフ NISMO(2017年)/110kW(150ps)
・4位…マツダ MX-30 EV(2021年)/107kW(146ps)
・5位…ホンダHonda e(2020年)/100kW(136ps)
・6位…日産e-NV200ワゴン(2014年)/80kW(109ps)
・7位…三菱i-MiEV X(2018年)/47kW(64ps)

■輸入車馬力王 ※ハイブリッド・限定車は除く

 馬力王選手権の最後を飾るカテゴリーは輸入車。こちらのランキングでは、やはり「スーパーカー」が上位を占めているが、SUV車のジープ グランドチェロキー・トラックホークが5位と唯一のトップ10入り。

 10位までのランキングに登場するのはランボやフェラーリ、アストン、マクラーレンなどスーパースポーツカーで、そのラインナップも壮観だが、馬力も670ps越えを果たしているのに驚かされる。国産車ナンバーワンのR35型GT-Rも、残念ながらこのランキングではトップ10に残れない。

●1位:ランボルギーニ アヴェンタドール(2015年)75ops/8400rpm

 圧巻の1位はランボルギーニ。伝統のV12エンジンはターボやハイブリッドでもない自然吸気式だが、ライバルのフェラーリを押さえて輸入車馬力王に輝いた。

ランボルギーニ アヴェンタドール(2015年)

●2位:フェラーリ F12 ベルリネッタ(2014年)741ps/8250rpm

 2位は世界最速のFR車ことF12ベルリネッタ。フロントミドシップに搭載された6262cc V12エンジンが、歴代フェラーリ製ロードカーのなかで最大出力を発揮。

フェラーリ F12 ベルリネッタ(2014年)

●3位:アストンマーティン DBS スーパーレッジェーラ(2018年)725ps/6500rpm

 アストンマーティンとイタリア・ミラノのカロッツェリア・トゥーリングとのコラボで誕生したモデル。V型12気筒、5.2Lツインターボは725ps/6500rpmを発生し、最高速度は340km/hに達する。

アストンマーティン DBS スーパーレッジェーラ(2018年)

●10位までをチェック!
・4位…マクラーレン 720S(2017年)/720ps/7250rpm
・5位…JEEP グランドチェロキー トラックホーク(2019年)/710ps/6200rpm
・6位…ランボルギーニ アヴェンタドール(2011年)/700ps/8250rpm
・7位…フェラーリ 488スパイダー(2015年)/670ps/8000rpm
・8位…フェラーリ 488GTB(2015年)/670ps/8000rpm
・9位…ランボルギーニ ムルシエラゴ(2009年)/670ps/8000rpm
・10位…フェラーリ 599GTO(2010年)/670ps/8250rpm

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みんなのコメント

18件
  • 高馬力でもただアピール目的で無理やり大排気量やブースト圧かけて馬力を絞り出してるのと
    トータルパフォーマンスを考えて作られているのがある。
    そう言う意味ではGT-Rみたいな車種はほんと稀。

    あと車重のあるミニバンの場合は走らせるために必要だから高められる傾向があるだけだから
    全てを一緒くたに記事にしてしまうと違和感がすごいね。
    ダンプカーやトレーラーなんて桁違いに凄いからね。

  • コンパクトカーで言えば3位はヴィッツGRMN Turbo 152psになるよね・・・
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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