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使い勝手や走りは果たして? いま存在感を増す「輸入ミニバン」は国産モデルを超えたか

掲載 更新 5
使い勝手や走りは果たして? いま存在感を増す「輸入ミニバン」は国産モデルを超えたか

 輸入モデルはほとんどがリヤドアがヒンジ式

 かつて日本はミニバン王国だった。今でこそSUV人気に押されまくっているが、どうして、休日のテーマパークの駐車場を見れば、ミニバンで溢れかえっているではないか。それは、ミニバンの保有台数そのもの、1台を長く乗り続けるユーザーが多いことを意味している(わが家の2代目ホンダ・オデッセイ・アブソルートV6は不満なく10年乗った!!)。

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 一方、最近では、輸入ミニバンも存在感を増している。ミニバンと言ってもMPV(Multi-Purpose Vehicle)的なクルマが多く、2列シートで大空間を備えたクルマ、リヤヒンジ式ドアのクルマがほとんどなのだが、それでもアウトドアやキャンプで活躍する、マルチな使い勝手に応えてくれるクルマであることに変わりはない。そもそも、3列シートのミニバンで、3列目席までぎっしり乗車する機会なんて、そうはないはずなのである。

 国産ミニバンは、もはや両側スライドドアが常識。大人気のトヨタ・アルファード、ノア&ヴォクシー、シエンタ、日産セレナ、エルグランド、ホンダ・ステップワゴン、オデッセイ、フリード、三菱デリカD:5などがその代表格だが、とくにLLクラスのアルファードやエルグランドあたりになると、高級セダン以上の豪華で広々とした室内空間が自慢だ。

 また、Mクラス、Sクラスのミドル&コンパクトミニバンは、まるで魔法のようなシートアレンジ性を備え、使い方のバリエーションが多岐に渡る。むしろ、車中泊をこなせる実力の持ち主なのは、こちらのほうだったりする。

 一方、輸入ミニバンは、送迎車的キャラクターのメルセデスベンツVクラスや2列シートのフレンチMPVを除き、そのほとんどがリヤヒンジ式ドアになり、国産ミニバンのような低床、フラットフロアの採用は少ない。乗降性良さという意味では、依然、「もてなし」感たっぷりの国産ミニバンが優位に立っていると言っていいだろう。

 が、走りに関しては、さすが、輸入ミニバンは優れている。例えばVWトゥーラン。輸入ミニバンで数少ない3列シートモデルで、決して3列目席の”緊急席的”な居住性は褒められないものの、ベースがあのVWゴルフだけに、上質感と安定感極まる走行性能を、なかなかの好燃費とともに味わわせてくれるのだ。

 メルセデスベンツVクラスは、その巨大な岩のような大きさ、ベンツEクラスに匹敵する運転席周りのデザイン、質感、リッチな雰囲気が味わえる後席セパレートシートの居心地が魅力だが、街乗りを含む低中速域では振動やノイズが気になりがちで、得意分野は重量級ボディを生かした、ドシリとした安心感に包まれる高速走行や、意外にも、高い安定感を誇る山道だったりする。

 生活臭のないオシャレな世界を望むなら輸入ミニバン

 輸入ミニバンでむしろ注目したいのは、シトロエン・ベルランゴやプジョー・リフターといったMPVたちだ(本国ではルノー・カングーのように働くクルマとしても使われている)。3列シートではないものの、リヤスライドドアを備え、国産ミニバンではまずない天井の収納を含めたユーティリティの便利さに見どころがある。ラゲッジスペースも広大だ。5名乗車時でも奥行は1m以上あり、天井高も1mとたっぷり。背の高い荷物も余裕で積める。さらにすごいのは、後席を床下にすっきり収納したときの拡大ラゲッジの奥行で、なんと1.9mに迫るスペースが出現。車中泊にももってこいのユーティリティが確保されている。

 もっとも、走りはフランスの実用車らしく、おっとりしたもの(走りがより楽しいのはライバルと言えるルノー・カングーのほう)。しかし、それもまた、ベルランゴのキャラクター、スローライフを楽しみたい人に合っている。

 プジョー初のMPVとなるリフターもリヤスライドドアを持つ2列シートのミニバンだ。ガラスルーフで室内は明るく、頭上の収納も完備。ラゲッジルームは後席格納時を含めベルランゴと同様の広さがあり、まさにマルチに使えるキャラクターを持っている。ベルランゴに比べ、ディーゼルエンジンのトルクの豊かさが際立ち、比較的低重心のため、走りのゆとり、安定感はさすがフランス車、プジョーと言えるものだ。ベルランゴ同様に、バックドアのガラスハッチだけが開く使いやすさも、現在の国産ミニバンにない魅力と言える。

 ただ、フレンチMPVの両車ともに、車幅が1850-1860mmもあり、国産のMクラスボックス型ミニバン(全幅1700mm前後)やSクラスのコンパクトミニバン(全幅1695mm)にくらべて駐車などで気を使う場面もありそうだ。

 さらに、絶対的動力性能(アルファード&ヴェルファイアの3.5リッターV6は301馬力!!)、オデッセイアブソルートのようなスポーツ性能、先進運転支援機能(先進運転支援機能が充実しているVWなどのドイツ製ミニバンを除く)などでも、国産ミニバンがリードしている部分は少なくない。3列シートのミニバン限定なら、国産ミニバン。こうしたジャンルのクルマでも、生活臭のないオシャレな世界を望むなら輸入ミニバン、MPVになるということだろうか。ちなみに、4WDが選べるオールロード性能を持つミニバンが揃っているのは、デリカD:5に代表される国産ミニバンのほうだ。

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みんなのコメント

5件
  • >国産モデルを超えたか

    こんなタイトルを付けるほど国産車のミニバンは世界でトップクラスなの?
  • C4ピカソもおすすめ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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