はじめに 新型ハスラーとは
text:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)
【画像】新型スズキ・ハスラー・ハイブリッドXターボ(4WD)【実車】 全82枚
12月24日。スズキはハスラーをフル・モデルチェンジし、2020年1月20日から発売すると発表した。
ハスラーは、SUVテイストを加えたスズキの軽自動車だ。現行型が初代で、2013年の東京モーターショーに参考出品され、同年12月に発表。発売は翌14年の1月だった。
ジムニーほど本格的なオフローダーではないが、世界的に人気となっていたSUVのテイストを取り込んだスタイルと、ワゴンR譲りの広い室内や使い勝手の高さで人気を集め、いまやワゴンR、スペーシアに続く、スズキ軽自動車の基幹車種に成長している。
そんなハスラーが、初めてのフルモデルチェンジを迎えた。2019年の東京モーターショーに「ハスラー・コンセプト」として参考出品されていたモデルが、ほぼそのままの姿で市販に。
一見、現行型と変わらないように見えるが、どのように進化したのだろうか。まずは、その概要を紹介していくことにしよう。
新型ハスラー 外観
今年の東京モーターショーで「ハスラー・コンセプト」を見て「あまり変わっていないんじゃない?」と思われた人も多いかもしれない。
たしかに特徴的な丸型2灯ヘッドランプやボクシーなスタイリングは踏襲している。だが、ディテールをよく見ていくと、かなり進化している。従来のスタイリングを踏襲しながら、「タフ」で「力強い」要素をデザインに分かりやすく取り入れたのだ。
たとえば、フロントグリル~ボンネット~ルーフ~リアエンドに至るラインで、力強くスクエアな基本骨格を表現している。ルーフは現行型よりリアエンドを大胆に伸ばし、バックドアを直立させた。
Cピラー部にはクォーターガラスを追加して6ライトキャビンに。すべてのピラーをボディ同色とした。
ボディサイズは、全長×全幅×全高が3395×1475×1680mm。
またスペーシアギアで採用されたサイドビューがダブルピックアップ風に見える2トーンルーフも設定。こうした進化により、「タフ・力強さ」を表現している。
フロントフェイスは存在感を増し、グリルやバンパーなどもディテールにこだわっている。それでも、誰が見ても「ハスラーだ!」と納得できるスタイリングに仕上げられている。
新型ハスラー 内装
現行型のイメージをうまく踏襲したエクステリアに対し、新型ハスラーのインテリアはドラスティックに進化している。
ドアを開けると、3つの大きなフレームと、その間に空調のルーバーを配置したインパネに注目してしまう。この3連フレームは、ハスラーの遊び心と所有の歓びを刺激する、強いキャラクター性を印象づけている。
フレームの色はボディカラーに対応して、オレンジ/ブルー/グレーの3色が設定され、同じ色がシートのサイド部にアクセントとして入れられる。フレームの内部は、右からメーター、9インチ大画面カーナビ用モニター、そして小物入れとなっている。メーターは立体的なリング形状とグラフィックでアウトドアアイテムの楽しさを表現し、4.2インチのカラー液晶も採用。
フロントシート間にはインパネのフレームを反復したデザインの500ml紙パックホルダーを、フロントシートバックには2段ポケットを備えたり、またスライド可能なリアシートによって広さを変えられるラゲッジルーム、床下のアンダーボックスや豊富な小物入れなど、RVとしての使い勝手も十分高い。
新型ハスラー シャシー
現行型のハスラーは、先代のワゴンRとプラットフォームを共有化していた。新型ハスラーでは、「快適さ」と「心地良さ」を追求して、現行型のアルトから採用されているスズキの新世代プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」を、またボディには環状骨格構造を採用している。
骨格を滑らかにつないでシンプルな形状として、またサスペンションの部品も骨格の一部として利用し、補強部品を削減することで、剛性アップと軽量化を両立している。
ホイールベースは2460mm。現行型に比べて35mm長くなり、前後乗員間距離の延長にそのまま充てられている。
最低地上高は180mmを確保。アプローチアングルは29°、デパーチャーアングルは50°と、いずれも現行型より拡大している。
さらに、優れた操縦安定性や乗り心地をもたらし、不快な音や振動を低減するために、スズキとしては初めての構造用接着剤や、また軽自動車としては初めての高減衰システマチックシーラーなども採用。
サスペンション形式は、フロントはマクファーソンストラット/コイル、リアは2WDがトーションビーム/コイル、4WDがI.T.L.式/コイルと、スズキの軽自動車伝統の方式を踏襲している。
新型ハスラー パワートレイン
搭載されるエンジンは、定評あるR06A型ターボと、新開発のR06D型NA(自然吸気)の2種。ターボ・エンジンは64ps/10.0kg-mを発生し、ゆとりの動力性能と長距離移動の快適性をもたらす。
自然吸気エンジンは49ps/5.9kg-mを発生し、軽快な走りと中高速域で優れた実燃費を達成している。いずれも、燃費の良さを実感できてストレスのない軽快な走りを味あわせてくれる。
とくに新開発の自然吸気R06D型エンジンは、スズキ軽初のデュアルインジェクションシステムとクールドEGR、そして急速燃焼の採用と高圧縮比化により、広範囲で熱効率を向上させている。
組み合わされるミッションは新開発のCVTで、スズキ初の2ポートオイルポンプ、高効率ベルト、低剛性ダンパー(トルコン)を採用し、軽量化も達成。
また全車にマイルドハイブリッドを搭載。いまやCVTとマイルドハイブリッドの組み合わせは、軽乗用車のパワートレインとしてスタンダードになりつつある。
注目のWLTCモード燃費は、NA(FF)車が25.0km/L、ターボ(FF)車が22.6km/Lと発表されている。
駆動方式はFFが基本だが、4WDも設定。新機能としてスノーモードを追加し、雪道やアイスバーンでスムーズな発進をアシストしてくれる。
新型ハスラー 装備
予防安全技術の「スズキセーフティサポート」では、進化したデュアルカメラブレーキサポートを搭載した。
夜間歩行者検知機能、標識認識機能(新型ハスラーから追加)、後退時ブレーキサポート(後方誤発進抑制機能も)、ハイビームアシスト、全方位モニターなどを備える。
さらにターボ車には、スズキの軽としては初めてアダプティブ・クルーズ・コントロール(全車速追従機能付き)と車線逸脱抑制機能(ステアリング操作を促す)も設定された。
インフォテインメントでは、3連フレームの中央に大きくて見やすく、しかも操作しやすい9インチ大画面の新型スマートフォン連携メモリーナビゲーションを設定(これもスズキ初)。全方位モニターや車両情報表示機能、そしてスマートデバイスリンクにもメーカーOPで対応するなど、新型ハスラーの遊び心を刺激するアイテムとして、必須になることは間違いないだろう。
また、キャンプの必需品カータープや、ロードバイク1台が積載できるサイクルキャリアなど、純正アクセサリーも豊富に用意されている。
新型ハスラー 価格
新型ハスラーのグレードと価格は、下記のとおり。発売日は2020年1月20日となっている。
自然吸気エンジン車は、ハイブリッドGスズキセーフティサポート非装着(2WD/4WD)が128万400円/141万4600円、ハイブリッドG(2WD/4WD)が136万5100円/149万9300円。
ハイブリッドX(2WD/4WD)が151万8000円/165万2200円。
ターボ車は、ハイブリッドGターボ(2WD/4WD)が145万9700円/159万3900円、ハイブリッドXターボ(2WD/4WD)が161万2600円/174万6800円。
全方位モニター用カメラパッケージ装着車(5万2800円高)や全方位モニター付メモリーナビゲーション装着車(18万4800円)も設定されている。
新型ハスラー スペック
ハスラー・ハイブリッドG(FF)
価格:128万400円
全長×全幅×全高:3395×1475×1680mm
ホイールベース:2460mm
重量:810kg
エンジン:657cc直3
最高出力:49ps/6500rpm
最大トルク:5.9kg-m/5000rpm
トランスミッション:CVT
WLTCモード燃費:-
タイヤサイズ:165/60R15
ハスラー・ハイブリッドXターボ(FF)
価格:161万2600円
全長×全幅×全高:3395×1475×1680mm
ホイールベース:2460mm
重量:830kg
エンジン:658cc直3ターボ
最高出力:64ps/6000rpm
最大トルク:10.0kg-m/3000rpm
トランスミッション:CVT
WLTCモード燃費:-
タイヤサイズ:165/60R15
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