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メルセデスF1、問題視される新フロアのアゼルバイジャンGP投入を見送り。ハミルトンの“直感”では不振の原因?

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メルセデスF1、問題視される新フロアのアゼルバイジャンGP投入を見送り。ハミルトンの“直感”では不振の原因?

 メルセデスはF1アゼルバイジャンGPに向けて、問題視される新型フロアを持ち込まず、サマーブレイク以降調子を崩している原因になっているかどうかを見極めようとしている。

 メルセデスはサマーブレイク直前の4戦で3勝をマーク。ベルギーGPでも最終的にルイス・ハミルトンが優勝したが、この週末に投入された新型フロアは最初のフリー走行でパフォーマンス低下の疑念が浮上し、2日目以降は使用されなかった。

■メルセデスF1、イタリアGPで今季マシンW15は「どんどん遅くなった」と困惑。ハミルトンは今後のアップデートに期待

 サマーブレイク明けの1戦目となるオランダGPでメルセデスは、新旧フロアの比較テストを実施する予定だったが悪天候の影響を受け、決勝でもレースペースに苦しんだ。

 続くイタリアGPでメルセデスは、初日に再び比較テストを実施したが、FP1で新パッケージを搭載したジョージ・ラッセルのマシンに乗り込んだ育成ドライバーのアンドレア・キミ・アントネッリがクラッシュさせてしまった。

 ラッセルは予選こそ3番手につけたが、決勝ではターン1でのミス以降、印象的な走りをすることができなかった。一方、ハミルトンは予選でも決勝でも上位に食い込むことはできなかった。

 そこでメルセデスは新フロアなしでマシンがどのようなパフォーマンスを発揮するのかについてデータを得るべく、アゼルバイジャンGPでは旧仕様に戻すことがmotorsport.comの調べで分かった。

 ただ、メルセデスはディフューザーやビームウィング、フロントウィング、ヘイローをアップデートしており、ベルギーGP前の完全なハンガリーGP仕様というわけではない。

 ベルギーGP以降、メルセデスが復調することができていないのはなぜか? 特に新フロアをめぐる影響に加えて、コンディションが状況が影響しているのではないか? との質問に対して、ハミルトンは次のように応えた。

「多くのことに疑問符が付いている」

「僕らはそれを理解しようとしているだけだと思う。色々なことが考えられる。サーキットによることかもしれないし、アップデートのせいかもしれない。僕の直感ではアップデートの可能性が大きいと思うけど、ふたつの違いを見極めるのは難しい」

「でも僕らはこの週末に挑んで、いくつかを戻して(問題を)見破れるかどうかを見てみるつもりだ」

「それを分析するために、多くの作業が行なわれている。このマシンだけでなく、来年に向けてチームがより良い方向性を持って開発を進めることができるからね」

 これによって、今後メルセデスはW15のフロアやそのほかの部分をどのように適応させるか、あるいは完全に廃止するかを決定することができる。ただ全体的に見れば、ダウンフォースを増やすという点で、わずかながら一歩前進したとチームは確信している。

 マクラーレンは今年、メルセデスやアストンマーティン、フェラーリ、レッドブルが経験したような問題を開発データから発見したため、マシンのパフォーマンスを向上するために計画していたフロアのアップデートを控えていた。

 motorsport.comがアゼルバイジャンGPを前に、ハミルトンの“直感”コメントについてラッセルに聞くと、彼は次のように答える。

「アップデートは実質的なパフォーマンス向上ではないし、時には物事を客観的に見る必要がある」

「新しいフロアを導入してパフォーマンスが下がった。変わったことと言えば、それが主なことだよ」

「アップデートが大成功に繋がるようなモノではないと分かっていた。ただ、僕らが追い求めてきた方向への新たな一歩だった」

「スパ以前のフロアに戻したとしても、数字上すべてが絶対に正しければ、小さな差だ」

「“悪魔”なら知っているほうが良いこともある。そのフロアがどんなパフォーマンスをもたらしてくれるかを分かっている」

「セットアップをどこに持っていくべきなのかハッキリ分かっているし、新しいアップデートの場合、何レースも走らないと分からないこともある」

「だから(ハミルトンが言った)直感は正しいのかもしれないね」

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