今や貴重なFRクーペ。新型は2.4リッター・ボクサー4搭載
1stモデルの登場からおよそ9年半。86&BRZが昨年、2ndモデルにスイッチされた。新型は基本のプラットフォームをキャリーオーバーし、排気量を400cc拡大した水平対向4気筒2.4リッター(235ps/250Nm)を積む。スタイリングも含め、FRスポーツクーペというコンセプトを大切にしたモデルチェンジだった。なお、86の名称はGR86に変更された。
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世界中を見渡しても新車で購入できるコンパクトなFRモデルは非常に少ない。GR86/BRZ以外では、マツダ・ロードスターかBMWの2シリーズ・クーペあたりしか見当たらない。2ndモデルは貴重な存在である。電動化はおろかターボ化さえも難しいプラットフォームを使い、しかも趣味性を高めたFRスポーツカーを新たに開発したのである。その英断に、クルマ好きとして大きな拍手を贈りたい。補足すると、日本はいまや、世界でも珍しいアフォーダブルなスポーツモデル大国になりつつある。
GR86とBRZは、トヨタとSUBARUの協業で開発されたスポーツカーである。2ndモデルは、両ブランドの思想がそれぞれ具現化され、以前にも増してキャラクターの違いが明瞭になった。スバルはBRZをスバル車らしく進化させたし、GR86はモータースポーツシーンを牽引するGRの個性をいっそう伸ばす方向に改良した。
両車ではっきり違う走り味。モダンなBRZ、GR86はモータースポーツ直系
BRZの走りはモダンスポーツカーのそれで、スポーツも楽しめるけれども、同時に洗練されたグランドツーリングカーとしても機能する。リアのトラクションをより安定方向へと改良し、誰が乗っても安心して楽しめるスポーツカーに成長した。欧州ブランドのスポーツモデルと考え方はよく似ている、というか、それは自動車全般にいえる進化というものなのだろう。それが証拠にBRZは、とくにATモデルの完成度が高い。
一方のGR86は、コーナリングは「ダンスプレイ」であると承知して、ドライビングするのが楽しいハンドリングマシンである。ドリフティングに持ち込みやすい設計といえばわかりやすいだろうか。BRZよりも発売を数カ月遅らせてまでこだわったのがそこで、フロントハウジングの素材をアルミ(BRZ)から鋳鉄(GR86)に変えるなど、徹底した作り込みを行っている。チューニングやサーキット仕様へのモディファイを考慮したセッティングになっているのもGR86の特徴だ。
見た目にはわずかな違いしかない。けれどもあえてブランドを分け、車名まで変えて販売するからには走りのキャラクターは異なるほうがいい。選択肢はユーザー側、われわれクルマ好きにあるというわけだ。
(BRZ・S 価格:6MT 326万7000円/6SAT 343万2000円)
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みんなのコメント
今日は来ないね…実家こども部屋で熱中症で死んだかな?