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SF初参戦のデ・フリースが語る日本との関わりの数々「カート時代、最終ラップで仁嶺に抜かれたんだ」

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SF初参戦のデ・フリースが語る日本との関わりの数々「カート時代、最終ラップで仁嶺に抜かれたんだ」

 元F1ドライバーにして現役WEC(世界耐久選手権)ハイパーカードライバー、2019年にはFIA F2、2020/21シーズンにはフォーミュラEを制したニック・デ・フリースが、いよいよ全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦する。

 8月7日にITOCHU ENEX TEAM IMPULから発表されたとおり、デ・フリースは8月24~25日の第5戦もてぎと、10月12~13日に開催される第6戦&第7戦富士に19号車からエントリー。なお、11月9~10日に鈴鹿で開催される第8戦&第9戦では、平良響が19号車のステアリングを握る。

ニック・デ・フリースのスーパーフォーミュラ参戦が決定。ITOCHU ENEX TEAM IMPULから3戦に出走

 当初、19号車のドライバーとして起用されたテオ・プルシェールは鈴鹿での開幕戦のあと、インディカー参戦のためチームを離脱。以降、19号車は第2戦オートポリスではベン・バーニコート、第3戦SUGOと第4戦富士では平良がドライブしてきた。

 初参戦となるもてぎラウンドを前に、デ・フリースは木曜にシート合わせを済ませ、走行前日となる23日には記者会見に臨んだ。そこで語られたのは、日本のレースへの“愛情”と、数多くの日本人ドライバーとのエピソードだった。

■もてぎのシミュレーターは未経験

「じつは2017年から、スーパーフォーミュラにずっと参戦したいと考えていたんだ。残念ながらチャンスが巡って来ず、その間はヨーロッパで活動をしていた」と語るデ・フリースは、今回のもてぎに向けてはシミュレーターをドライブする機会がなく、車載映像を見ただけでレースウイークに臨むという。

「チームも、クルマも、コースも初めて。オンボード映像を見ただけで挑むのでタフになるだろうけど、この経験をとても楽しみにしている」

「日本が大好き」と語るデ・フリースは、WECのトヨタGAZOO Racingでのチームメイトである小林可夢偉、そして平川亮からも多くのインフォメーションを得ていたが、とりわけ“ゴルフ仲間”であるニック・キャシディからは、このサマーブレイクの間にスーパーフォーミュラに対する細かいアドバイスを受けてきたそうだ。

 ちなみに、オンボード映像で見たもてぎの印象は「モーターサイクル(2輪)・サーキット」。母国オランダのアッセンに近い雰囲気を感じているという。

 会見では、「最近ではF2からスーパーフォーミュラに参戦するのは普通だし、20年以上前からもあったよね? ラルフ・シューマッハー、ラルフ・ファーマン、トム・コロネル、アンドレ・ロッテラー、ニック・キャシディ、ピエール・ガスリー……」と、過去にスーパーフォーミュラに参戦した欧州出身ドライバーの名前をすらすらと列挙し、記者に驚き混じりの笑いが広がる場面も。その様子からは、“待望の日本のレースへの参戦”であることがリアルに伝わってきた。

「長年フォローしてきたけど、なかなかチャンスが巡り会わなかった。今回はトヨタとの関係もあって、このように誘ってもらえたことを、とても感謝している。いままでとは違う素晴らしい経験のひとつひとつを、エンジョイしていきたい」

 日本でのレースの“原体験”は、2009年にカートのレースで来日したときにあるという。デ・フリースが当時を回想する。

「僕がトップを走っていたのだけど、最終ラップで(福住)仁嶺にスリップストリームを使われて抜かれてしまったんだ。その頃から、日本での戦いにはたくさんの思い出がある」

 その後福住がヨーロッパへと渡り、2016年にはGP3(現在のFIA F3)をARTグランプリのチームメイトとして戦ったことで、とりわけ濃密な時期を過ごした様子で、「彼とはたくさんの楽しい瞬間を過ごしたけど、あまり公の場で話していいことはないね」と冗談めかした。

 さらに同時期にFIA F2に参戦していた牧野任祐とは、ソチのオリンピック・ビレッジに滞在していた際には、お互いのトレーナーと4人で毎日トレーニングに励んだこともある仲だという。このほか、笹原右京、そしてもちろん昨年までF2に参戦していた岩佐歩夢とも、これまでのレースで関わりを持つ。

 かつてともに戦ったドライバー、そして現在のWECでのチームメイト(兼チーム代表)とも、日本で相対することになるデ・フリース。FIA F2王者が初めてのもてぎでどんな走りを見せてくれるか、注目したい。

 なお、先述のとおり今年は2大会へのスポット参戦となる。デ・フリースとしても、現在参戦しているWECとフォーミュラEの2シリーズに当面は集中していきたいという意向を口にしているが、同時に「日本は大好きだし、レースには情熱を持っている。スーパーフォーミュラは非常に興味深いシリーズなので、将来的には何か(のカテゴリー)との組み合わせで、スーパーフォーミュラに参戦することができればとても嬉しい」と、さらなるエントリーにも前向きな姿勢を示した。

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