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ホンダが北京MSで発表した電動SUVコンセプトから、ホンダのEV戦略が見えてきた

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ホンダが北京MSで発表した電動SUVコンセプトから、ホンダのEV戦略が見えてきた

ホンダ eと共通のプラットフォームをFFで使用?

2020年で唯一といえる国際モーターショーとして北京モーターショーが開幕、ホンダが中国で初となるホンダブランドでの電気自動車(BEV)の方向性を示すコンセプトモデルとして「ホンダ SUV e:コンセプト(Honda SUV e:concept)」を世界初公開しました。

フロントアッパーグリルのないスタイルはいかにも電気自動車の雰囲気で、エンジンの搭載を想定していないことを感じさせます。コンセプト段階ゆえにドアミラーはついていませんが、「ホンダ e」同様のカメラモニタリングシステムを想定していそうです。

では、その中身(アーキテクチャ)はどうなっているのでしょうか。このタイミングで次世代のBEVを示すコンセプトですから、ホンダ eと共通のBEV専用プラットフォームによって生み出されることが予想できます。

ホンダ eはリアにモーターを積んだ後輪駆動となっていますが、そのプラットフォームがフロントにもモーターを搭載できる設計となっていることは、過去にホンダ自身が発表しています。四輪駆動も想定したプラットフォームというわけで、SUVらしい走破性も実現できる可能性があるといえるでしょう。

北米市場向けのBEVについてはGMのプラットフォームや新世代バッテリーを利用することを発表しているホンダですが、今のところは北米限定で、中国など他地域においては独自モデルを展開すると考えられます。北京モーターショーで世界初公開された電動SUVコンセプトは、そうした戦略も示しているといえます。

ホンダセンシングやコネクト機能も進化している

「ホンダ SUV e:コンセプト 」が示すのは電動化だけではありません。先進運転支援システム(ADAS)領域における提案も含まれています。具体的には、認識・予測・判断の能力を向上させた安全運転支援システムとして、その名も「全方位ADAS」を搭載しています。この段階で安易に“自動運転”を想起させる言葉を使っていないのは、ホンダの企業姿勢を感じさせるところです。

とはいえ、新技術の採用に慎重すぎるというわけではなく、ホンダeでも示したコネクティビティを利用したAIアシストインターフェース、スマホ連携といった機能は採用。さらに無線ネットワークによるアップデート機能を備えた次世代の「ホンダ コネクト(Honda CONNECT)」といった表現もあるので、いわゆるOTAに対応して、車両の機能などを進化させることが可能になりそうです。

今回のSUVコンセプトの出力やバッテリー搭載量などが判明すれば、ホンダのBEV専用プラットフォームの性能や、バリエーションの展開についても見えてくるのではないでしょうか。

世界では、EUやイギリス、カリフォルニア州などが期限を設けてエンジン車を販売禁止する流れが広がっています。もはやZEV(ゼロエミッションビークル)なしでは未来のモータリゼーションを描けないのは事実。ひとつのBEV専用プラットフォームで、どれだけ幅広いニーズを満たせるかは、自動車メーカーの戦略として重要になっています。

文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)

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みんなのコメント

5件
  • > ひとつのEV専用プラットフォームで、どれだけ幅広いニーズを満たせるかが重要

    え??
    いきなりそれ結論ほんとかよ、山本シンヤさん??
  • このEVプロトタイプ、実はホンダとGMの共同開発でキャデラックLyriqの兄弟車なんじゃないか説が出てるな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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