読者の皆さんが中古車を購入しようと思った時、どこのチェックに重きを置くだろうか? トータルのコンディションや車両本体価格&総支払額は当然として、年式だったり走行距離だったり……とチェック項目は多岐に渡る。しかし、外面も気にするような人なら、“旧型だと気づかれないクルマ”がポイントになることも。モデルライフが長いクルマを選べば問題は解決するのだが、だったら長らくフルモデルチェンジが行われていないモデルが多い日産車がお薦め! ということで、ここではお買い得な中古車が揃う6モデルをピックアップしてみた。
文/FK、写真/日産
ラシーン&フィガロ復活祈願!! 新型マイクラ登場で考える日産キュートな歴代コンパクトカー
NISSAN GT-R(2007年12月発売)
2007年12月に発売となったR35型。新次元のマルチパフォーマンス・スーパーカーという謳い文句どおり、新しもの尽くしのクルマだった。当時の新車価格は、777万円~834万7500円(税込み)
“誰でも、どこでも、どんな時でも最高のスーパーカーライフを楽しめる”のコンセプトを具現化した、日本が世界に誇るスーパースポーツとして今なお健在のR35型GT-R。
そのデビューは約14年前の2007年12月、その後も年次改良を重ねることによって着実な進化を遂げてきたが、基本設計のレベルが高いがゆえにクルマのカタチそのものが大きく変わっていないことは周知のとおり。
しかし、デビュー当時の新車価格が777万円だったのに対して、最新の2022年モデルではエントリーグレードのPure editionでも1082万8400円にまで跳ね上がり、一般庶民にとってはいっそう“高嶺の花子さん”な一台に。
ならば、低年式の中古車を購入して夢だったGT-Rのオーナーに……という人も少なくないはずだ。しかし、現在の中古車相場は低年式であろうと500万円は下らない高値安定の状況が続いている。新車だろうと中古車だろうとGT-Rオーナーへの道は険しいというのが実情か!?
2代目フーガ(2009年11月発売)
直近の仕様変更は2017年だが、2015年のビッグマイナーチェンジからの外観上はほとんど変わらない。中古車市場の価格を考慮すると、フーガは2015年モデル以降が買いか?
2004年に登場した先代モデルから走・美・快の機能と性能をブラッシュアップした2代目フーガ。多くの新技術を採用してセダンの魅力を満載した2代目はセールスも好調で、発売後1カ月の受注台数は800台の月販目標に対して約5倍となる累計3996台を記録した。
2010年10月にはハイブリッドモデルが登場。操舵時のみモーターが作動する電動油圧式電子制御パワーステアリングやモーターが直接ブレーキシリンダーを作動させる倍力装置を採用した電動型制御ブレーキというふたつの世界初の新技術を搭載。
2015年2月にはエクステリアを一新するとともに世界最高レベルの安全性能を装備するビッグマイナーチェンジを実施。2017年11月と2019年12月にも仕様向上が行われている。そんな日産のフラッグシップ高級セダンだが、現在の中古車市場では100万円以下で買える個体も少なくない。セダン人気が下火な昨今、あえてVIPな一台を選ぶのも悪くない選択かも!?
4代目マーチ(2010年7月発売)
2010年のフルモデルチェンジで登場した4代目。幾度も仕様変更が加えられたが、外観はほぼ変わらない。中古車価格もリーズナブル。現行車感があり、さらに価格も安いマーチは一押し!
2009年11月の発売以来、11年を超えるロングセラーモデルとして現在も販売されている4代目マーチ。しかも、11年を超える長いモデルライフにもかかわらず、一部改良やマイナーチェンジが少ない完成度の高さも4代目の大きな魅力となっている。
最近では2020年7月に前方の状況を監視して車両や歩行者との衝突回避を支援するインテリジェント エマージェンシーブレーキやアクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違いによる衝突回避を支援する踏み間違い衝突防止アシストを全車に標準装備する一部仕様向上が行われている。
2013年6月のマイナーチェンジでフロントグリルの意匠が変更されてはいるものの、それ以外の部分では低年式と高年式で見分けがつかないというのが正直なところ。
だったら、お手頃な低年式の中古車を購入するのもアリな選択というわけだ。しかも、現在の中古車市場では30万円前後から買えるリーズナブルな個体も多く、お買い得感もハンパなし!
3代目エルグランド(2010年8月発売)
2010年8月に登場した3代目。マーチ同様、それ以降、外観上の大きな変化はなし
元祖高級ミニバンとして1997年にデビューして以来、日産の最高級ミニバンとして存在感あふれるスタイリングや優れた快適性&卓越した走行性能によって人気を獲得してきたエルグランド。
現行モデルの3代目が発売されたのは11年以上も前の2010年8月。キング・オブ・ミニバンたる威風堂々としたスタイル、特別感・最高級・最上質を実感できる移動空間、意のままの走りとクラストップレベルの燃費性能、考え抜かれた装備と取り回しの良さなどが功を奏し、発表後2週間で月販目標(1900台)の3倍を超える累計6386台の受注を記録した。
その後は2014年1月のビッグマイナーチェンジをはじめ一部仕様向上が行われたり、多種多様な特別仕様車がリリースされたが、現在の高級ミニバン市場はトヨタ アルファードがひとり勝ち……という状況が続いているのが実情だ。
だからというわけではないが、10年選手の3代目初期型であれば50万円前後から購入できる状況にある。
3代目エクストレイル(2013年12月発売)
2013年に登場した3代目エクストレイル。アウトドアスポーツを楽しむ若者がターゲットというコンセプトは首尾一貫。それ以降、フルモデルチェンジはなく今に至っている。中古車価格も100万円前後とリーズナブル
2001年から始まった世界最大級の屋内スノーボード競技会“X-TRAIL JAM”の特別協賛によって若者への知名度を高めた初代&2代目に続き、アウトドアスポーツを楽しむ若者をターゲットとした“進化をし続ける本格SUV”として登場した3代目エクストレイル。
3代目では世界初のアクティブライドコントロールやアクティブエンジンブレーキなどの先進技術を全車に採用して乗り心地・運転のしやすさ・安全性などを先代モデルから大幅に向上。また、ヒルスタートアシスト、アドバンスドヒルディセントコントロール、ヨーモーメントコントロールといった多彩な機能を搭載する4WDシステムのALL MODE 4×4-iも抜群の悪路走破性を発揮することから好評を博した。
現在の中古車市場では100万円前後からといった価格相場となっているが、クルマ好きにとっては現行モデル云々よりも中国市場向けとしてすでに発表されている次期モデルの国内デビューが気になるところ!?
13代目スカイライン(2014年2月発売)
登場後しばらくは劣勢だったV37型だったが、2019年のプロパイロット 2.0搭載モデルを発表以降、追い風が吹き始めた。インフィニティバッチから日産のエンブレムへと変更になったことも大きい!?
インフィニティのエンブレムをまとって話題になった13代目スカイラインのV37型は2014年2月に登場。
日産の象徴であるスカイラインの方向転換とも捉えられるフルモデルチェンジが裏目に出て発売当初こそ販売は低迷したが、2019年7月のマイナーチェンジで状況は一変。先進運転支援技術のプロパイロット 2.0、圧倒的なパフォーマンスを誇る3.0リッターV6ツインターボエンジンの採用、スカイライン史上最高の400psを実現した400Rのラインナップなどで商品力が向上。日産を代表するプレミアムスポーツセダンとして、現在も人気を博している。
そんな状況もあって中古車市場では低年式でも100万円以上と決してリーズナブルではないV37型だが、全方位世界最高峰の安全性能や最高出力364psの圧倒的な加速性能とクラストップの18.4km/L(JC08モード)という燃費性能を両立した日産独自のハイブリッドシステムが体感できるのであれば、決して高い買い物ではない。
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