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HVコンパクトカーのトヨタ・アクアが全面改良。燃費は従来型比で最大約20%アップの35.8km/リットルを実現

掲載 更新 11
HVコンパクトカーのトヨタ・アクアが全面改良。燃費は従来型比で最大約20%アップの35.8km/リットルを実現

トヨタがハイブリッド専用コンパクトカーのアクアをフルモデルチェンジ。「さらに次の10年を見据えたコンパクトカー」として、充実した装備とより高度な環境性能を具現化

 トヨタ自動車は2021年7月19日、ハイブリッド専用コンパクトカーのアクアを全面改良し、同日より発売した。

トヨタ・ヤリスが安全・安心装備と快適装備のさらなる拡充を敢行

車種展開は以下の通り。
B:2WD198万円/E-Four217万8000円
X:2WD209万円/E-Four228万8000円
G:2WD223万円/E-Four242万8000円
Z:2WD240万円/E-Four259万8000円

 約10年ぶりに全面改良して第2世代に移行した新型アクアは、従来型の「次の10年を見据えたコンパクトカー」という基本コンセプトを発展・継承し、「さらに次の10年を見据えたコンパクトカー」を標榜して、安全・安心で快適に乗れる充実した装備と、より高度な環境性能を徹底追求する。

 まず基本骨格は、アクアのアイデンティティであるコンパクトで使い勝手の良いボディサイズはそのままに、TNGA(GA-B)プラットフォームを採用することで、高いボディ剛性と静粛性に加えて安定感のある走りを実現する。合わせて、ホイールベースを従来型に対して50mm延長(2600mm)することで、とくに後席空間や荷室空間を広げて利便性を向上させた。
 エクステリアに関しては、「Harmo-tech」(知性・感性を刺激する、人に寄り添う先進)をコンセプトに据えた上質・シンプル・クラスレスなデザインで仕立てる。基本造形は前後に伸びやかなモノフォルムシルエットのキャビンと、左右に張り出したリアフェンダーの組み合わせによって、シンプル・スマートかつ動的なカタマリ感を有するスタイリングを創出した。各部のデザインにもこだわり、フロント部はシャープなヘッドランプシグネチャーや立体的で大きな開口部を持つグリルなどで精悍さと親しみやすさを両立。一方でサイドビューは、ドアショルダーピークが高さを変えて後方へと抜けるクォーターピラーと、リアフェンダーの抑揚による艶やかさでエモーショナルな上質さを表現する。そしてリアセクションは、後方で絞り込んだキャビンと張り出したリアフェンダーの対比によってクラスを超えたワイドスタンスを具現化した。

 ボディカラーは、スマートな造形に似合うシンプルかつクリーンな質感のクリアベージュメタリックを新規に開発。ほかに、アーバンカーキ、ブラスゴールドメタリック、ダークブルーマイカメタリック、エモーショナルレッドII、プラチナホワイトパールマイカ、ブラックマイカ、シルバーメタリック、スーパーホワイトIIという、計9色をラインアップした。

 内包するインテリアも、「Harmo-tech」をコンセプトにデザインを手がける。室内全体を背景として捉え、インストルメントパネルやドアトリムの機能を集約して際立たせることで、シンプル・クリーンかつ心地いいキャビン空間を演出。合わせて、センタークラスターのスイッチ類を機能ごと、具体的には空調系/オーディオ系/駆動系にグルーピングして、直感的な使いやすさをアイコニックに表現する。また、ソフトな合皮巻きのオーナメントやアームレスト、便利で快適な合皮パワーシートなど、クラスレスで上質なマテリアルを採用。さらに、ボックスティッシュなどを収納できる助手席アッパーボックスや、充電ケーブルをすっきり格納できるセンターコンソールのスライド式トレイを組み込んで、スマートなユーティリティ性能を実現した。操作性および視認性に優れた10.5インチ大型ディスプレイオーディオをトヨタのコンパクトカーとして初採用(Zグレードに標準、Gグレードにオプションで設定)したことも、新型アクアのトピックだ。

 内装色/シート表皮/シートタイプについては、Zグレードにブラック/上質ファブリック/ヘッドレストセパレート型を標準で、ブラック×ダークネイビー(COZY)/合成皮革+ストライプ柄ファブリック/ヘッドレストセパレート型をオプションで採用。また、Gグレードはブラック/上質ファブリック/ヘッドレストセパレート型を標準で、ブラック/合成皮革+ストライプ柄ファブリック/ヘッドレストセパレート型をオプションで設定する。そして、XおよびBグレードはブラック/ファブリック/ヘッドレスト一体型を標準で装備した。

 災害時など万が一の際に役立つ給電機能、アクセサリーコンセント(AC100V・1500W)と非常時給電モードを全車に搭載したこともトピック。停電など非常時には車両駐車時に非常時給電モードにすると、電気ポットやドライヤーなどの家電製品が使用可能な非常用電源として活用できる。リアドア部にコードを通せる穴を備え、ドアを閉めたままでもコードを車外に引き出して給電できる「外部給電アタッチメント」も用意した。もちろん、普段の走行時にはアクセサリーコンセントからだけでなく、車内のUSB端子を通じてスマートフォンなど電子機器を充電することが可能だ。

 パワーユニットに関しては、初代と同様にリダクション機構付THSIIを採用するものの、エンジンはM15A-FXE型1490cc直列3気筒DOHCユニット(最高出力91ps/5500rpm、最大トルク12.2kg・m/3800~4800rpm)に、フロントモーターは1NM型(最高出力59kW/最大トルク141Nm)に換装。また、1MM型リアモーター(Z/G/Xグレード最高出力4.7kW/最大トルク52Nm、Bグレード最高出力3.9kW/最大トルク52Nm)を組み込むE-Fourを新規に設定した。
 一方、Z/G/Xグレードに採用する駆動用バッテリーには、新開発の「バイポーラ型ニッケル水素電池」を世界初採用する。集電体の片面に正極、もう一方の面に負極を塗った“バイポーラ電極(Bipolar:双極)”を複数枚積層させてパックにした新電池は、従来型のニッケル水素電池と比べて集電体などの部品点数が少なくなるので、電池自体がコンパクト化できる。その結果、従来型電池と同等のサイズの場合、より多くのセルを搭載することが可能となった。また、通電面積が広くシンプルな構造により電池内の抵抗が低減することで、大電流が一気に流れるようになり、出力が向上する。最終的に新型アクアのZ/G/Xグレードは、従来型のニッケル水素電池に比べてバッテリー出力が約2倍に向上(容量は5.0Ah)したほか、アクセル操作への応答性が向上し、低速からリニアでスムースな加速を成し遂げた。なお、Bグレードには容量4.3Ahのリチウムイオン電池を採用する。燃費については、WLTCモードでZ/Gグレードが2WD33.6/E-Four30.0km/リットル、Xグレードが2WD34.6/E-Four30.0km/リットル、Bグレードが35.8/E-Four30.1km/リットルを達成した。

 新ハイブリッド車ならではの新しい走行体験ができる世界初採用の「快感ペダル」を、Z/G/Xグレードに設定したこともトピックだ。走行モードから「POWER+モード」を選択すると、アクセルペダルを緩めるだけで回生によって減速度を増大させ、滑らかに減速することが可能。アクセル・ブレーキペダルの踏みかえ頻度を抑えて、ドライバーの負担を軽減しつつ意のままの走りを実現した。

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みんなのコメント

11件
  • 【 電動パーキングブレーキ 】 & 【 オートブレーキホールド 】は、装備されていないように思えますが、軽自動車の中でも、上位グレードは装備されていたりするので、少々、価格が上がっても、これからの買う側の決め手となるのではないのですかね。 アクアに限ったことではありませんが、コストダウンが、悪い方向で、目立つような気がして、トヨタの車は、購入する気になれないですね。
  • オーディオレスが欲しい
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