常識崩壊!KabutoのRYUKIはシステムヘルメットなのに軽くて快適すぎる
スペイン、バルセロナを拠点にするヘルメットメーカーLS2はコスパに優れた製品をラインナップしています。
カーボンを採用したレーシングヘルメットが7万8650円。同じくカーボン採用のツーリングヘルメットが6万250円など円安にも関わらず衝撃プライスに設定されてます。
ただ僕の金銭感覚だと5万円以上のヘルメットは高いですし、購入するとなると度胸が必要になります。
もう少しコスパに優れた製品となると、今回紹介するチャレンジャー Fが最適解となります。
まずはチャレンジャー Fの充実した付属品をご紹介します。
付属品
ヘルメットは収納袋に収められた状態でバッグに入っています。
収納袋の表地はコシのある生地が使われていますが、裏地は起毛処理されておりヘルメットに傷がつかず、デザインも赤、黒、蛍光イエローのスペインらしい情熱的なカラーリングです。
袋の紐は短いので肩掛けして持ち歩けませんが、バッグに入れることで持ち歩きしやすく、緩衝材が入っているので破損を防ぎます。
シールドの曇りを防ぐピンロックシートが標準装備なのも嬉しいポイント。寒い時期や雨の日には絶大な効果を発揮します。
インカムの装着やメンテナンスの際に便利なリングは空気を入れて使うので、普段はコンパクトになります。
チークパッドの一部を潰してツルをかけやすくする為のグラッシーズシステムは眼鏡ライダーにとって嬉しい装備でしょう。
最後に地味なポイントですが、海外メーカーのヘルメットなのに取扱説明書が丁寧でわかりやすいのは代理店の丁寧さを感じます。
見た目
カラーリングは金属の質感があるチタニウム、単色、グラフィックモデルの3種類。単色は3万5420円。その他のモデルが3万7690円です。
個人的には金属の質感があるチタニウムを推したいところ。金属にヘアライン加工を施したような見た目になっています。ヘアライン加工は初代XSR900のタンクカバーにも採用されています。
帽体はS、MとL、XLとXXL用に3つ用意されており、ヘルメットを横から見るとサイド、後ろはグッと絞り込まれているのが特徴。
GTウイングのような後頭部上部やサイドのエアロパーツはかなりインパクトがあります。
額やサイド、後頭部にはLS2のロゴが入っていますが、帽体と近似色の為に目立ちにくいのもポイントです。
更に後頭部下側の樹脂パーツやシールド横、ベース部分など、あちこちにLS2のロゴが見られるのですが、いやらしく見えないように仕上げられています。
機能性
ヘルメット前面の開口部が広く確保されており、シールドはハードコートとUVカット加工で傷がつきにくく、紫外線をカットし、オプションでクリアの他に6色用意されています。
シールドは4段階の節度のある開閉が可能で、一番下げた状態でロックされ、解除する場合には真ん中のボタンを押します。
インナーバイザーは左サイド下淵のレバー操作で出し入れ可能で、上下に長いので標準のブレスガードとの隙間は僅かです。ただインカム装着の際には多少工夫が必要になりそうです。
ベンチレーションは口元、頭頂部中央と左右の合計4か所。後ろ側に開閉可能なアウトレットが2か所用意されています。
口元のベンチレーションは曇り止め解消するために風が上側に流れますが、口元にも入るように設計されており、インナーバイザー付きだとベンチレーションは期待できないことが多いですが、頭頂部にも3か所用意されているのは驚きました。
チンカーテンも標準仕様ですが、一般的なものに比べて生地が厚く、巻き上げの風を防ぎ静粛性にも貢献してくれそうです。
顎紐に関してはラチェットバックルを採用しています。最近では軽量なプラスチック製もありますが、こちらは堅牢な金属製となっています。
内装
トップ、チークパッド左右、顎紐カバー左右の合計5点が取り外し可能です。今回はMサイズをお借りしましたが、Lサイズと帽体が共通なので内装のクッションが全体的に厚め。
公式を見るとLサイズよりもMサイズの方が重いのはクッションが厚いからでしょう。トップ、チークパッドともにクッションが厚めなので、衝撃吸収性は期待できそうです。
表生地に関しては肌触りの良い起毛素材ですが、更に吸湿性に優れており汗をかいたときに素早く吸収してくれます。ベンチレーションの効果が高ければ常にサラサラな状態が維持できるはずです。
トップ内装の内側にはLS2のキャッチコピーである「ALWAYS A HEAD」ロゴが印字され、メッシュ部分に赤を採用するなど質感の高さを感じさせます。
チークパッドは特に厚みを感じますが、眼鏡ライダーは付属品のグラッシーズシステムを使うことでツルを入れやすくすることが可能。
更に裏側から内装のクッションを取り出し加工することも可能です。
ヘルメットの被り口に当たる部分には再起反射プリントを採用。前傾姿勢になるセパレートハンドル車両の場合には後続車の視認性が上がります。
内装を外した本体に目をやると耳のあたりにインカムのスピーカー用ホールがあり、チークパッドの耳付近も音が抜けやすいようにメッシュに切り替えられているなど配慮されています。
更に顎の部分には「MIC」の表記が入ったステッカーが貼られています。
先日も体験したのですが、インカム用マイクのスポンジが厚いと、常時唇に当たり不快に感じることがあります。チャレンジャーFは口元部分が一段階凹んでいるので、マイクのスポンジが多少厚くとも唇に当たることはなさそうです。
重さ
今回はMサイズのメタリックを図ってみました。付属のピンロックシートは貼っていません。結果は1600gでした。
ラチェットバックルとインナーバイザーがついているヘルメットは1600gという印象がありますので、重さ的には平均的といえます。
ただLサイズは内装が薄い分50g程度軽く、Sサイズはシェルがコンパクトなので60g程度軽いようです。
サイズ、フィット感
海外メーカーのヘルメットは日本人の頭に合わないと言われることもありますが、普段通りのMサイズでピッタリ。長時間被っても頭が痛くなることはありませんでした。
ただチークパッドのフィット感は強め。頬が潰れる感じがありました。内装が馴染むまではインカム通話の際など喋りにくいかもしれません。
バイクで使ってみた結果
1600gと決して軽くないヘルメットですが、チークパッドがしっかりフィットしているため頭を振ってもずれることがなく、首や肩への負担は少なめ。
実際に走行してみると下からの巻き上げの風が入ってこない事に驚きました。頬の部分はチークパッドがフィットしていますし、分厚いチンカーテンが帽体と首の間をしっかり防いでくれます。
ヘルメットの密閉性が高いわりに風切り音は少し大きいように思いました。エアロパーツが風を切っている音なのかゴウゴウという音が常にしましたが、高速道路でスピードを上げても音が大きくなる感じはありませんでした。試乗日は風が強かったことも影響しているかもしれません。
開口部が広く標準装備のノーズガードもコンパクトなので視野が広く、UVカット機能はついていますが一般的なクリアシールドと色味は変わりません。
ベンチレーションは頭頂部真ん中と口元はすぐに操作できましたが、頭頂部左右の二か所はミラーを見ないと位置がわかりませんでしたが、一度確認した後は問題なく操作できました。
口元のベンチレーションからの風の入り具合がちょうどよく、気温が低い日の試乗でしたが、寒く感じることがありませんでした。
頭頂部の三か所に関しては、インナーバイザーが収納されている場所のはずなのですが、出してもしまっても風量は変わらず多く暑い日でも頭が蒸れることはなさそうです。
高速道路で100km/hぐらいで巡行もしてみましたが、風の抵抗を感じることはなく、車線変更などで頭を振っても同様でした。
LS2ラインナップでは基本性能が高いベーシックモデル
LS2のヘルメットは今までにいくつか試してきましたが、チャレンジャーFに関しては基本性能の高いベーシックモデルという印象です。
見た目を重視したいならストリートファイター、更に軽いヘルメットが欲しいならチャレンジャーC GTがお勧め。
更に空力を重視したカーボンレーシングヘルメットサンダーC GPというモデルもあります。
チャレンジャーFは付属品も充実しており、メンテナンスリングやバッグは他のヘルメットでも使えるので免許を取得したら一番初めに購入するヘルメットとしてもおすすめです。
※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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