昔はサ行の車名があふれていた
レーシングドライバーであり自動車評論家でもある木下隆之が、いま気になる「key word」から徒然なるままに語る「Key’s note」。今回のキーワードは「サ行のクルマ」についてです。日産「スカイライン」やホンダ「シビック」など、現在も歴史が続く名車は“サ行”です。そんな車名について語ります。
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国産メーカーだけでも数え切れないほど
車名にまつわる逸話は枚挙にいとまがないようです。古くは「サ行」から始まるモデルは販売的に成功すると、まことしやかに囁かれていました。
スカイライン、シーマ、セドリック、セフィーロ、シルビア、シルフィ、サファリ、サニー、ジューク、ステージア、センチュリー、セルシオ、ソアラ、セプター、セラ、スプリンター、セリカ、スターレット、スペイド、ステップワゴン、ジェイド、シビック、シティ、ゼスト、ストリーム、センティア、サバンナ、シグマ、シャリオ、シフォン、シャルマン、シャレード、ソニカ、ストーリア、ジェミニ、ジャスティ、セルボ、ジムニー……。
数え上げれば入りがありませんのでリストアップはこのあたりにしておきますが、古くからのクルマ好きの方々には懐かしい車名がゴロゴロしていることでしょう。確かにサ行で始まる車名は少なくなく、しかもヒットモデルが多く、長寿のような気がします。ジムニー シエラやスプリンター シエロなどはサ行の二段重ねです。
確固たる理由は不明ですが、個人的にはサ行からは爽やかな印象を受けますし、口にしやすいという特徴もあります。スカイラインやセリカなどがヒットしたことで、ジンクスになっていたのかもしれませんね。
ただし、最近はサ行から始まる車名がめっきり減ってしまったように思います。スカイラインやシビックのように、絶版とならずに長く歴史を紡いできたモデルを別とするならば、シエンタ、スペーシア、ソリオ、ソルテラくらいでしょうか。日本語で「サクラ」と名乗る話題のクルマもありますが、サ行のクルマを探すことの方が大変になってしまいました。気の利いた車名は残されていないのかもしれませんね。
アメリカの名車「コルベット スティングレー」は日本で……
車名は商標登録をしなければなりません。販売の仕向地それぞれの商標を取得しなければなりませんが、とても厄介な作業なのです。
日本では良くても欧米では商標がすでに登録されている、といった場合もあります。日本では響きのいい車名でも、海外では耳触りが悪い場合もあります。スラングもありますから、命名するのも簡単ではありません。グローバルのモデルであれば特に難題です。知財部がそれを担当します。
GMの「コルベット スティングレー」はアメリカ最強のスポーツカーです。初代は1954年デビュー。最新のモデルは8代目になります。1963年に登場した2代目でコルベット スティングレーと名付けられました。それ以来、海に生息するアカエイ科の魚の名である「スティングレー」がコルベットの代名詞になってきました。棘があることからコルベットの攻撃的なパフォーマンスの象徴としてふさわしいですよね。モデルによってはスティングレーの名が省略されていることもありましたが、最新型で復活。リアハッチには、アカエイをイメージしたオーナメントも装着されています。
ですが、日本に輸入されるコルベット スティングレーの正式名称は「コルベット スティングレー」ではなく「コルベット」です。スズキが「ワゴンRスティングレー」を販売していることで商標登録が叶わなかったのでしょう。というように、命名も簡単ではないのです。
サ行の車名が減った理由が商標登録の問題なのかは諸説ありますが、そう思って車名を見ていると楽しいですよね。これからはどの行で始まる車名がヒットするのでしょうか。
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