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強みは豪奢なインテリア レクサスUX 300e(4) 長期テスト 途上の充電インフラ

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強みは豪奢なインテリア レクサスUX 300e(4) 長期テスト 途上の充電インフラ

積算8424km 電費が4.6km/kWhへ悪化

当初、筆者がレクサスUX 300eの運転を始めた時は、メーターパネルに5.1km/kWhという電費効率が表示されていた。これはかなり優れた数字といえた。

【画像】ブランド初BEV レクサスUX 最新のレクサスRZ 450e プロトとトヨタbZ4Xも 全78枚

ところが最近は、4.6km/kWhまで短くなっている。1度の充電で走れる距離が、29km近く短くなったことを意味する。高速道路を積極的に利用しているためだろうか。アクセルペダルの踏み方だろうか。

自分の運転スタイルを、少し見直した方が良いかもしれない。

積算9533km センサーとカメラで駐車しやすい

天気の良い週末に、UX 300eでグレートブリテン島の南西部、エーヴベリーまでドライブを楽しんだ。ここには、欧州最大級だという石器時代の巨石遺跡がある。そこで再確認したのが、駐車のしやすさだった。

前後にパーキングセンサーが付いていて、リアにはカメラも備わり映像を確認できる。最小回転直径は10.4mと小さく、混雑した駐車場にも問題なく停めることができた。

積算1万1038km 英国の充電インフラ事情

電気自動車用の充電ポイントを調べられるウェブサイトによれば、執筆時点で英国全土に3万290台もの充電器が設置されている。ちなみに、そのうちの約7500台は最近の1年間で増設されたものだという。

3割以上が2021年から増えたことになる。しかし、実際にちゃんと機能するものは何割あるのだろうか。まだ、英国の充電インフラは褒められる水準にはないと思う。

先日の取材時は特に、UX 300eの駆動用バッテリーを急いで充電する必要に迫られていた。写真撮影の場所から最も近いサービスエリアまでは、約19km。調べてみると、そこに急速充電器があることがわかった。

多くの人が抱く充電に対する不安

ところが実際に到着してみると、2台ある両方の充電器が機能していなかった。使えたとしても、BEV(バッテリーEV)用の区画にディーゼルエンジンのバンが停まっていたから、すぐには充電できなかったと思うけれど。

改めて検索すると、近くのガソリンスタンドにもあることが判明。そこへ向かうと今度は充電器の場所が悪く、左後ろに充電ポートが付いたUX 300eへ、チャデモ・ケーブルを接続できなかった。クルマを停める向きには関係なく。

欧州ではチャデモ規格が一般的ではなく、採用しているモデルは、現状の英国ではUX 300eと日産リーフだけ。CCS規格ほどは普及しておらず、対応する充電器を探すのが想像以上に大変だったりする。

BEVへ多くのドライバーが乗り換えていない理由の1つが、この充電器の不確実性にあるといえる。英国の自動車産業団体の調べによると、多くの人が充電に対する不安を抱いていることが明らかになっている。

だが、実際にBEVへ乗っている人へ話を聞くと、好意的な印象を持っていることが多い。どちらの気持ちも、わからなくはない。

豪奢なインテリアはレクサスの強み

トヨタとレクサスはBEVへのシフトに及び腰だったようだが、RZ 450eの発表で、風向きが変わったように思う。UX 300eの長期テストをしている筆者も、期待している。ブランド初となる、BEV専用モデルだからだ。

レクサスが最高の品質を保ったうえで、UX 300eの弱点を克服できれば、間違いなく成功を掴むと予想できる。特に最大の強みだと感じているのが、豪奢なインテリアだ。

最近になって、ボルボC40 リチャージ、フォルクスワーゲンID.4、アウディQ4 eトロン・スポーツバックに連続して運転する機会があった。だがいずれのモデルも、UX 300eに迫るほど気持ちが安らぐ快適性を備えていなかった。

これは、レクサスがUX 300e以前から磨いてきた部分でもある。アウディQ4 eトロンの運転席に座った時、改めてその事実に気付かされた。

確かにアウディには、11.6インチのインフォテインメント用タッチモニターとヘッドアップ・ディスプレイ、モニター式のメーターパネルが揃い、車載技術という点では圧倒されるものがある。だが、素材の上質感ではUX 300eの方が上だと感じた。

人間工学的にも扱いやすい、実際に押せるハードボタンがレイアウトされ、ダッシュボードの上面にも風合いの良いレザーが張られている。そのひとつひとつが、高水準で仕立てられている。

車内の足元を見渡すと、プラスティック然とした部分もなくはない。とはいえインテリア全体を見渡せば、少々高めの価格にも納得できる雰囲気が漂っている。

テストデータ

気に入っているトコロ

ダブルヒンジ:センターコンソールのアームレストに備わる小物入れは、運転席側からも助手席側からも開く。これが、実は意外と便利だったりする。

気に入らないトコロ

ホイールスピン:さほど勢いの良くない加速でも、ホイールスピンすることがしばしば。

テスト車について

モデル名:レクサスUX 300e プレミアム・プラス(英国仕様)
新車価格:4万5245ポンド(約755万円)
テスト車の価格:4万5815ポンド(約765万円)

テストの記録

航続距離:249km
電費効率:5.0km/kWh
故障:なし
出費:なし

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みんなのコメント

1件
  • >だがいずれのモデルも、UX 300eに迫るほど気持ちが安らぐ快適性を備えていなかった。

    この辺りは完全に主観の問題。
    トヨタ忖度が入ってるのは言うまでもない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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