1991年からバルセロナ郊外のカタルニア・サーキットで開催されてきたF1スペインGP。しかし今年限りで開催契約が切れ、来季以降の契約はまだまとまっていないため、今後の見通しが立っていない状態だ。
スペインGPにとってのさらなる懸念は、オランダGPの復活が決まったことだ。ザントフールトで開催されるこのオランダGPは5月に開催される見込みで、その時期は例年バルセロナでF1が開催されてきた時期と被っているのだ。
■スペインGPがなくなっても……F1はカタルニアでテストを続けるべき?
カタルニア・サーキットの首脳陣は、今年のスペインGP終了後に、F1のオーナー企業であるリバティ・メディアとの間で、契約更新についての話し合いが継続中である旨を語っていた。しかし5月31日(金)になって、スペインGPの主催者であるRACC(カタルーニャ・リアル自動車クラブ)は、カタルニア・サーキットでのF1の将来を確保するための解決策を探るべく、スペイン政府らに支援を要請した。
「RACCは全ての行政機関、そしてビジネス界に対し、F1の開催契約更新を達成し、そしてこの国で、毎年世界で開催される最も重要なスポーツイベントのひとつを開催し続けることができるよう、コンセンサスと行動を共にすることを求める」
RACCはそう声明で語った。
「当クラブは、カタルニアでのグランプリの継続について、ビジネス面、経済面、スポーツ面で戦略的な決定として検討している。そしてそのためには、最善の解決策を早急に見つけなければならないと断言する」
「グランプリはサービス業、自動車、観光、運輸、レジャーの各分野に、1億6300万ユーロ(約198億円)の経済効果をもたらし、2700人の雇用を生む。それと同時に、このイベントはカタルニア地方で最も重要なスポーツ施設であるこのサーキットの、重要な鍵となる」
「以上の全ての理由から、RACCはカタルニア州政府、スペイン政府、その他の行政機関およびビジネス界に対して、カタルニア・サーキットが今後数年間にわたってF1を開催し続けることができるような、安定した合意に達するためのコラボレーションとコンセンサス、そして団結した行動を取るよう要請する」
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