初代(NA)ロードスターの特別仕様、限定モデル、追加モデルなどを紹介するこの連載企画の第10弾は、1996年12月に限定1500台で発売された「B2リミテッド」と「R2リミテッド」だ。これまでの初売り限定車は文字どおり1月に発売されていが、今回紹介する「B2リミテッド」と「R2リミテッド」は、1996年12月の年末に発売された。
まっ赤なインテリアと白ボディの初コンビ「R2リミテッド」
先に紹介する「R2リミテッド」は、ビルシュタイン製ダンパーや15インチホイールを標準装備する「SスペシャルタイプI」をベースとし、限定500台が発売された。このベースモデルは走りを重視しているので15インチホイールを標準装備するが、ホイールはR2リミテッド専用が装着された。さらにビルシュタイン製ダンパーも標準装着することでロードスターの走行フィールをより高次元へと押し上げた。
【くるま問答】トヨタ2000GTのサイドにある四角い部分には、いったい何が入っているのか?
ボディカラーはエレガントな雰囲気を演出するシャストホワイトに、本革シート、ドアトリムの一部、そしてカーペットに赤を配した。これによりオープン時は強烈なインパクトを放っていた。これまでの限定車はダーク系のボディカラーが多かったこともあり、R2リミテッドは、その中でも個性が際立つモデルだった。
さらにコックピットは、スポーティなアルミ製のシフトノブやパーキングブレーキレバーを採用し、B2リミテッドと同じ、クロームメッキメーターリングを装備したことで、赤を基調にした室内にさらなるアクセントを与えた。
メッキパーツでクールな印象の「B2リミテッド」
もう1台はMパッケージをベースに濃紺のボディカラー「トワイライトブルーマイカ」と同系色のソフトトップを組み合わせた限定1000台の「B2リミテッド」だ。このモデルの注目ポイントは、バフ仕上げのアルミホイールとクロームメッキドアミラーだ。ロードスターのアフターパーツが豊富な時代に、純正クオリティでこの遊び心を盛り込んだ試みは、他メーカーにはない挑戦といえた。もともと通常モデルはメッキドアノブを採用しているので、さらにカジュアルな印象となった。アルミホイールは14インチで、コンパクトなイメージでまとまっているのもロードスターらしい設定だ。
インテリアは、モケット製の軽快感あふれるパターンのバケットシートを採用し、外装のメッキパーツに合わせてメーターの外枠部にクロームメッキを施した。またオーディオには、FM/AM電子チューナー付きフルロジックカセットデッキとCDプレーヤーを装備した。運転中よく目にするメーター回りのメッキパーツとご機嫌なミュージックがオープンドライブを盛り上げた。
充実装備ながらお得感抜群のプライス設定
両モデルともステアリングはモモ社製の本革巻きを採用し、操作性の安心感はもちろんだが、独創的なインテリアをさりげなく引き立てた。対照的なボディカラーと個性を持った2台の限定車だが、R2リミテッドはベースモデルSスペシャルタイプ1の6万3000円高、そしてB2リミテッドはベースモデルMパッケージの5万8000円高と、どちらもコストパフォーマンスに優れていた。また、この限定モデルの発売を機に、ロードスター全車に運転席SRSエアバッグを標準装備した。
新車価格(当時・税別)
●R2リミテッド:5速MT 209.8万円
●B2リミテッド:5速MT/4速 AT 189.8万円/199.3万円
ベース車両
●R2リミテッド:Sスペシャルタイプ1
●B2リミテッド:標準車+Mパッケージ
R2リミテッド装備リスト
●ボディカラー:シャストホワイト
●15インチタイヤ&5スポーク専用アルミホイール
●アルミ製シフトノブ、パーキングブレーキレバー、シフトプレート
●クロームメッキメーターリング
●赤の本革シート、赤内装
B2リミテッド装備リスト
●ボディカラー:トワイライトブルーマイカ
●ソフトトップ:紺色系
●バフ仕上げ14インチアルミホイール
●クロームメッキドアミラー
●モケット製バケットシート
●クロームメッキメーターリング
●FM/AM電子チューナー付きカセットデッキ+CDプレーヤー
マツダ ユーノスロードスター(NA型) 主要諸元
●全長×全幅×全高:3970×1675×1235mm
●ホイールベース:2265mm
●重量:990kg
●エンジン型式・種類:BP-ZE・直4 DOHC
●排気量:1839cc
●最高出力:130ps/6500rpm
●最大トルク:16.0kgm/4500rpm
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:195/50R15
[ アルバム : ロードスター R2リミテッド/B2リミテッド はオリジナルサイトでご覧ください ]
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FDでもありましたね。