世界初の量産型「可変圧縮比エンジン」を搭載
日産は2017年11月29日(水)、ミドルサイズSUV「QX50」のフルモデルチェンジを発表しました。12月1日(金)より一般公開される「ロサンゼルス・オートショー」へ出展するとのことです。
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「QX50」は日産の海外向けブランド、インフィニティのクルマで、2016年6月まで日本国内でも「スカイライン クロスオーバー」として販売されていました。今回の新型「QX50」は、2016年4月の「上海モーターショー」で発表された「QXスポーツ インスピレーション」、2017年1月の「デトロイトモーターショー」で発表された「QX50コンセプト」のデザインから大きく変わることなく量産化を実現、「空力性能に優れたエクステリアにより、インフィニティ独自の『優雅でありながらもパワフル』なデザインをSUVで表現しています」(日産)としています。
注目は「VCターボ」と名付けられた、世界初の量産型可変圧縮比エンジンです。これは長年にわたり日産が開発を続けてきたもので、ピストンの上死点位置をシームレスに変化させることができるマルチリンクシステムを活用し、最適な圧縮比に素早く変化させることを可能にしたものといいます。
ここでいう圧縮比とは、エンジンのシリンダーのなかで、ピストンが一番下にある状態のときと一番上にあるときの容積の比率のことです。かんたんにいえば、これが高いほど熱効率もよくなり、燃費の向上にもつながるのですが、あまり高くしすぎると燃料の異常燃焼(ノッキング)が発生することになります。そして、たとえばクルマの始動時や加速中などエンジンにかかる負荷が高いと異常燃焼も起きやすくなります。
ところが、エンジンにかかる負荷は常に変化するものなので、この負荷にあわせて圧縮比を変化させ最適に保つことで、燃費の向上などを図るというのが「可変圧縮比エンジン」の目指すところです。
「QX50」に搭載された「VCターボ」エンジンは、スペック上は「2.0L直列4気筒ガソリンターボエンジン」と説明されるものですが、これについて日産は、「2.0リッターターボチャージャー付きガソリンエンジンのパワーと、4気筒ディーゼルエンジンの特徴である力強いトルクと高い効率性を併せ持つエンジンです」としており、燃費はV6ガソリンエンジンを搭載した先代モデルから、2WDモデルで35%、4WDモデルで30%向上しているそうです。
【画像】「QX50」のインテリア
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