現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > いまでは失われた個性的なデザインのモデルとは!? 変顔な車5選

ここから本文です

いまでは失われた個性的なデザインのモデルとは!? 変顔な車5選

掲載 更新 12
いまでは失われた個性的なデザインのモデルとは!? 変顔な車5選

■強烈な個性を放つフロントフェイスのクルマを振り返る

 クルマの販売台数を決める重要な要素のひとつが、外観のデザインです。とくにフロントフェイスは、文字どおりクルマの「顔」で、そのクルマの第一印象が決まります。

世界一カッコイイかも…! 570馬力のマツダ「RX-VISION」が美しすぎる!

 それほど重要なフロントフェイスですが、なかにはとてもユニークなモデルも存在。

 そこで、かなり個性的なフロントフェイスのクルマを5車種ピックアップして紹介します。

●三菱「ミラージュディンゴ」

 1999年に発売された三菱「ミラージュディンゴ」は、同社のコンパクトカー「ミラージュ」の名を冠していますが、派生車ではなく独立した車種として登場。

 ボディはコンパクトなトールワゴンタイプで、前後にブリスターフェンダーを採用したスポーティなフォルムが斬新でしたが、さらに特徴的だったのがフロントフェイスです。

 ターンシグナルを内蔵した縦型ヘッドライトを採用しており、テールライトもヘッドライトと同様なイメージの縦基調となっています。

 新開発の1.5リッター直列4気筒直噴エンジン「GDI」を搭載するなど、技術的には意欲作でしたが、販売はそれほど順調ではなく、むしろ発売年が販売台数のピークで年々下がる状況でした。

 三菱は販売低迷の原因が個性的なフロントフェイスにあったと判断したのか、2001年に大規模なマイナーチェンジをおこない、フロントとリアのデザインを刷新。

 とくにフロントフェイスはまったくの別物となり、ヘッドライトは縦基調からオーソドックスな横基調となるなど、今度は個性的とはいいがたいデザインになりました。

 しかし、販売台数は好転することなく2002年に生産を終了。ミラージュディンゴの名は一代で消えてしまいました。

●日産「クエスト」

 1992年に北米で発売された日産「クエスト」は、7人乗りの大型ミニバンです。

 生産はオハイオ州の工場でおこなわれ、1995年にはオーテックジャパンが輸入して日本でも販売されましたが、左ハンドルのみでリアのスライドドアが右側だけという使い勝手の悪さから、日本ではヒットしませんでした。

 そして、1998年に登場した2代目は、全体のフォルム初代から大きく変わらないキープコンセプトとしながら、フロントフェイスは一新されました。

 初代とくらべてアクの強い顔になったうえ、2001年のマイナーチェンジでさらにフロントフェイスのデザインが変更され、まるで熱帯の淡水魚のような顔になります。

 2代目クエストは2002年に一旦販売を終了しますが2004年に3代目が登場。デザインはすべて一新されて変顔ではなくなってしまいました。

●光岡「オロチ」

 国内で10番目の自動車メーカーである光岡が、2001年の東京モーターショーに初出展する際に制作した「大蛇(オロチ)」は、ホンダ「NSX」をベースとしてパイプフレームを組み合わせ、独自のデザインのボディを被せたコンセプトカーでした。

 その際の反響が大きかったため、2003年の東京モーターショーには国内の保安基準に適合した2作目となるコンセプトカーを出展。2005年の東京モーターショーのプレスデーに市販化を発表しました。

 そして、2006年10月に市販モデルを発表し、2007年4月より販売を開始。車名は日本の神話に登場する「八岐大蛇(ヤマタノオロチ)」から「大蛇(オロチ)」と名付けられました。

 デザインもヤマタノオロチにヒントを得たスタイリングで、一見すると「怖い」、しかし「見たい」という衝動に駆られる妖艶さを実現したといいます。

 フロントフェイスは大蛇そのもので、海外からも注目を浴びました。

 オロチは2014年に生産を終了しましたが、2018年には中古車のオロチをベースに、永井豪氏のマンガ「デビルマン」とコラボした「デビルマン オロチ」を限定1台で販売するなど、再び話題となりました。

■変顔クルマ界のレジェンド的存在の高級車2台

●ランチア「テージス」

 ランチアがつくるクルマは、「ストラトス」や「デルタHF インテグラーレ」などスポーツカーが日本で有名ですが、これまでコンパクトカー、セダン、ステーションワゴンと、さまざまなジャンルのクルマを生産してきました。

 なかでもユニークなモデルが、2001年に発売された高級セダンの「テージス」で、ランチアのラインナップではフラッグシップに位置するモデルでした。

 テージス最大の特徴はフロントフェイスにあり、クラシカルな高級車を目指したといいますが、パッと見は小動物のような印象です。反対にリアのデザインはシンプルで、前後の見た目に大きなギャップがあります。

 このデザインはコンセプトカーをベースにしており、ほぼそのままのデザインで市販化されました。

 テージスはフルモデルチェンジすることなく2009年まで生産され、イタリアではマセラティ「クアトロポルト」と並ぶプレステージサルーンとして愛されました。

●フォード「スコーピオ」

 欧州製ラグジュアリーカーというと、昔からメルセデス・ベンツとBMWが高いシェアを誇っていますが、それに対抗して欧州フォードから1985年に初代「スコーピオ」が発売されました。

 ボディタイプは当初、5ドアハッチバックのみでしたが後にセダンとステーションワゴンが加わり、欧州での初代スコーピオの評価は高く、1986年には「ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞したほどです。

 そして、1994年にモデルチェンジされた2代目では、内外装のデザインを一新。また、サスペンションの改良により走行性能の向上が図られました。

 しかし、小ぶりなヘッドライトとグリルを配した高級車らしからぬフロントフェイスと、ボッテリとしたリアのデザインが酷評され、販売は極端に低迷。

 後に、デザインの変更がおこなわれましたが販売台数が好転することなく、スコーピオは1998年に生産を終了。後継車は無く、これがきっかけで欧州フォードは高級セダン市場から撤退してしまいました。

※ ※ ※

 近年のクルマは、精悍なフロントフェイスを採用しているケースが多い印象で、どのモデルも怒り顔の表情です。

 デザインには流行があり、精悍なフロントフェイスはそれだけでカッコよく見えますから、採用されるのも納得できます。

 しかし、横並びにどれも同じような表情で、昔の方が個性的だったかもしれません。

こんな記事も読まれています

レッドブル離脱のニューウェイはどこへ行く……アロンソとホンダが待つアストンマーティン? それともハミルトン加入のフェラーリ?
レッドブル離脱のニューウェイはどこへ行く……アロンソとホンダが待つアストンマーティン? それともハミルトン加入のフェラーリ?
motorsport.com 日本版
「背の低いマツダ」ついに出た! 新「マツダ6」じゃないよ「EZ-6」中国で発表 “電動専用車”に
「背の低いマツダ」ついに出た! 新「マツダ6」じゃないよ「EZ-6」中国で発表 “電動専用車”に
乗りものニュース
マツダが新型「ロータリースポーツ」登場へ!? 美しすぎる「和製スポーツカー」のスペックは?価格は? 期待高まる「アイコニックSP」どうなるのか
マツダが新型「ロータリースポーツ」登場へ!? 美しすぎる「和製スポーツカー」のスペックは?価格は? 期待高まる「アイコニックSP」どうなるのか
くるまのニュース
SHOEI「GT-Air 3 SCENARIO」 “REALM”に続くグラフィックモデル登場
SHOEI「GT-Air 3 SCENARIO」 “REALM”に続くグラフィックモデル登場
バイクのニュース
フィアット500/500C、新グレード「ドルチェヴィータ」追加、ブルーカラーの限定車も発売
フィアット500/500C、新グレード「ドルチェヴィータ」追加、ブルーカラーの限定車も発売
レスポンス
ミツビシが新SUV時代を迎えるSCBに電撃復帰。ランサー以来の『エクリプスクロス』でトヨタ、シボレーに挑む
ミツビシが新SUV時代を迎えるSCBに電撃復帰。ランサー以来の『エクリプスクロス』でトヨタ、シボレーに挑む
AUTOSPORT web
ベントレーが家具の新コレクション発表「ミラノデザインウィーク2024」に出展して存在感をアピール
ベントレーが家具の新コレクション発表「ミラノデザインウィーク2024」に出展して存在感をアピール
Auto Messe Web
新ブランド「N」のバッジは半端じゃない! ヒョンデが持ち込んだ「IONIQ5 N」はサーキットも全開で走れる異次元のEVだった【動画】
新ブランド「N」のバッジは半端じゃない! ヒョンデが持ち込んだ「IONIQ5 N」はサーキットも全開で走れる異次元のEVだった【動画】
WEB CARTOP
【特集:最新SUV「絶対試乗!」主義(2)】「SV」を冠するレンジローバースポーツには、たぶん敵わない
【特集:最新SUV「絶対試乗!」主義(2)】「SV」を冠するレンジローバースポーツには、たぶん敵わない
Webモーターマガジン
三菱自、ルノー・キャプチャーベースの欧州向けSUV「ASX」を大幅改良
三菱自、ルノー・キャプチャーベースの欧州向けSUV「ASX」を大幅改良
日刊自動車新聞
MotoGPスペインFP1|母国戦のマルケス兄弟がワンツー体制でスタート! 弟アレックスが好調トップタイム
MotoGPスペインFP1|母国戦のマルケス兄弟がワンツー体制でスタート! 弟アレックスが好調トップタイム
motorsport.com 日本版
いすゞとUDトラックスが「ジャパントラックショー2024」に共同ブースを出展! いすゞグループの商品やソリューションを展示
いすゞとUDトラックスが「ジャパントラックショー2024」に共同ブースを出展! いすゞグループの商品やソリューションを展示
くるまのニュース
ホンダ・ヴェゼルがマイナーチェンジ。内外装を見直し、アウトドアテイストの新グレードを追加
ホンダ・ヴェゼルがマイナーチェンジ。内外装を見直し、アウトドアテイストの新グレードを追加
AUTOSPORT web
カワサキ、SBKワークス活動は終了「レース成功への情熱は今も変わらない。両メーカーのファンに活気を与えられると願う」と伊藤浩社長
カワサキ、SBKワークス活動は終了「レース成功への情熱は今も変わらない。両メーカーのファンに活気を与えられると願う」と伊藤浩社長
AUTOSPORT web
VW『ポロGTI』25周年、記念の限定車を日本で227台販売
VW『ポロGTI』25周年、記念の限定車を日本で227台販売
レスポンス
映画で見る「パトカーの体当たり」はガチで行われていた! 日本とは全然違うアメリカ警察の装備や行動
映画で見る「パトカーの体当たり」はガチで行われていた! 日本とは全然違うアメリカ警察の装備や行動
WEB CARTOP
人気女性D1ドライバー下田紗弥加プロデュース!! カーシャンプー「ドリシャン・サヤカエディション」がジャバから発売
人気女性D1ドライバー下田紗弥加プロデュース!! カーシャンプー「ドリシャン・サヤカエディション」がジャバから発売
carview!
【北京モーターショー2024】マツダの中国専用EV、PHEV 「EZ-6」と電動コンセプトカー「創ARATA」を初公開
【北京モーターショー2024】マツダの中国専用EV、PHEV 「EZ-6」と電動コンセプトカー「創ARATA」を初公開
Auto Prove

みんなのコメント

12件
  • 光岡は英国の小規模メーカー同様、一部マニアには貴重な存在。好き嫌いで言えば好き。
  • オロチはいいよなあ、外装デザインで言ったら
    このところのフェラーリよりは好き。
    おもちゃに買う余裕があれば欲しいなぁ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

328.0359.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索
クエストの車買取相場を調べる

日産 クエストの中古車

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

328.0359.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村