前々回の当欄にて「いい感じの安価な国産車が増えており、特に軽自動車には並々ならぬ関心を抱いている」という意味のことを申し上げ、そのうえで、かの内田裕也氏を引っ張り出しながらダイハツ ミラ トコットに関するさまざまな論考を展開した。
しかしその後また、並々ならぬ感心を抱かざるを得ないステキな軽自動車が登場した。ホンダN-VANである。
いい感じの国産車が増えていることで、拙者がひっかかるリアルなプロブレムとは?
これは「ニッポンの初代ルノー カングー」だ!
詳しくご存じの方も多いだろう。ホンダN-VANとは「はたらく人に、軽バンの新しいかたち」というキャッチコピーとともに登場したN-BOXベースの商用バン。全車4ナンバーの軽貨物車登録となるわけだが、さまざまな快適装備もそれなりに充実しているため、「はたらく人」ではない「ただ移動とかのために乗る人」にとっても、かなりステキな実用車になるのではないかと筆者はにらんでいる。
なにしろこのシンプル極まりないデザインが素晴らしすぎる。
いわゆる高級車がデコラティブ(装飾的)なデザインになるのは必然なのだろうが、最近の本邦では実用大衆車であっても妙にデコラティブなデザインが採用されている。そのため(実用品に関しては)シンプルなデザインを好む筆者は辟易していたのだが、このN-VANについては、初めて画像を見た瞬間に「こ、これはニッポンの初代ルノー カングーだ!」と叫び、狂喜乱舞した。
よくご存じの方がほとんどだと思われるが、初代ルノー カングーとは、本国フランスでは郵便局や配送業者などの商用バンとして使われていたモデルをベースに作られた、フルゴネットタイプの乗用車。現在新車として販売されている2代目カングーは諸事情によりかなり肥大化してしまったのだが、初代のそれは非常にコンパクトかつシンプルで、それでいていざ走らせてみると、結構やりよりはべり、いまそかりな感じ。とにかくまぁ素晴らしい実用名車だったのだ。
そしてホンダN-VANは、筆者の目には「2018年の日本にいきなり現れた初代カングーの正統なる後継者」に見える。まぁ見えるだけで、まだ試乗はしていないため正確なところは不明なのだが。
いずれにせよ興味津々なN-VANであり、名車の予感たっぷりなN-VANである。
ちょいオラオラ系な「ツリ眼」にする必要はあったのか?
ただ、ひとつだけ「惜しい!」と思うのはヘッドランプの造形だ。
……なぜ、N-BOXカスタムのほうと同じ「ツリ眼」にしてしまったのか?
カスタムじゃないほうのN-BOXと同じの、フツーの長方形っぽいヘッドランプじゃダメだったのか? 安い実用車(というか商用車)が、わざわざそのように肩肘張るというか、イキる必要があったのだろうか?
……まぁあったのだろう。
筆者は自動車メーカー内部の諸事情やマーケティングについてはよく知らぬのだが、公道においてナメられがちな軽自動車だからこそ、多少オラついた目つきにすることで安全を確保するっちゅうかなんちゅうか、そういった必要性があるのかもしれない。あるいは単純に「オラついてる顔のクルマのほうがよく売れる」という現実を踏まえただけのことなのかもしれない。
少々古いプレスリリースによるものではあるが、ホンダの発表によればN-BOXシリーズの販売構成比は「普通のやつ」が44%で、「カスタム」が56%とのこと。そして、客観的に見て「オラオラ顔の極致」とも言えるトヨタ アルファードも非常によく売れている。時代はオラオなのだ。
だが、どこかで誰かがその流れを断ち切ってくれることを、筆者は望んでやまない。
ダイハツ ムーヴ ラテのような「ぬいぐるみフェイス」にする必要は特にない。だが小さき者が無理にオラオラと強がるのではなく、普通の実用車が普通の顔で、しかしそれでいてどこか「ちょっといい感じのデザイン」を伴って、明るく楽しくそこらの国道とか市道とかをちょこまか走り回っている近未来を、わたしは見たいのだ。
ホンダN-VANの第1回マイナーチェンジに今から期待したい。
[ライター/伊達軍曹]
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